木下 陽亮 院長、木下 智子 副院長の独自取材記事
木下医院せのお駅前
(岡山市南区/妹尾駅)
最終更新日:2024/06/24

2024年4月、妹尾駅から徒歩約1分の場所に開業した「木下医院せのお駅前」。日本消化器病学会消化器病専門医および日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医である木下陽亮(きのした・ようすけ)院長が、「患者さんが病気のことで大変な思いをするのを未然に防ぎたい」という思いで開業した。内科・消化器内科・皮膚科・アレルギー科・泌尿器科・放射線科を診療し、子どもから高齢者まで対応する。陽亮院長とともに、2児の母でもある木下智子副院長も常勤で診察にあたり、患者の不安に親身に寄り添う。「幅広く診ることができるので、少しでも気になることがあれば気軽に来ていただけるようなクリニックにしていきたいです」と話す陽亮院長と智子副院長。夫婦二人三脚で地域の健康に貢献したいと意欲を燃やす2人に、診療や展望について聞いた。
(取材日2024年05月24日)
地域に根差し、内視鏡検査でがんの早期発見をめざす
開業の経緯を教えていただけますか?

【陽亮院長】1995年に私の両親が妹尾の地に本院「木下医院」を開院しました。私は2023年の3月まで大阪にいたのですが、地元の医療に貢献するため4月から岡山に戻ってきました。しばらくは本院で一緒に働いていたのですが、もっと自分の色を出していきたいという思いに至り、本院から少し離れた慣れ親しんだこの地で開業することを決意しました。まだ開業したばかりではありますが、小さいお子さんから90代の方まで幅広く、近所にお住まいの方々に来ていただいています。もともと本院に通っていて、こちらのほうが通いやすいということでいらしてくださっている方もいますね。
クリニックの理念や開業にあたっての思いを教えてください。
【陽亮院長】基本的には来られた患者さん全員の悩みを解決したいという思いから始まっています。私の専門は消化器内科なのですが、以前は大きい病院の消化器内科でずっと働いていて、もっと早く来てくれたら……という方が多かったんです。岡山は検診率が悪いほうなんですよ。胃がんや大腸がんは早期に発見できれば、大きな手術を行うことなく切除できる可能性が見込めます。できるだけ定期的に検診を受けていただきたい、そして早期発見につなげていきたいと考えています。それが消化器内科としての大きな目的です。また、大阪や本院で勤務していた時に泌尿器科や皮膚科も診ていたので、専門的な手術などはしませんが、初期段階での治療はできるように準備しています。困ったことがあれば何でも相談できるようなクリニックにしていきたいです。
女性医師がいることは女性の患者さんにとって心強いと思います。

【智子副院長】そうですね。胃や大腸の内視鏡検査を女性の医師にしてほしいという声は結構いただきます。診てもらうのも女性のほうが良いというご要望もあるので、そういった思いに応えることができます。私も内視鏡が専門で経験もあるので、安心して任せていただきたいですね。がん家系の方は、症状がない場合でも早めに検査を受けたほうが良いと考えています。若いから大丈夫と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、胃がんは子宮頸がんや乳がんと同じように、若くてもなる可能性があるがんなんです。不安にも寄り添いながら診療を行いますので、ぜひ早めに受診してください。
コミュニケーションを重視し、患者の気持ちに寄り添う
胃・大腸内視鏡検査の特徴などはありますか?

【陽亮院長】麻酔を使用して、できるだけ苦痛がないように心がけています。痛みがまったくないというのは難しいのですが、様子をしっかり見て声かけをしながら、できるだけ早く終わらせるようにしています。胃の検査では、鼻からカメラを挿入する経鼻内視鏡検査と、口から挿入する経口内視鏡検査の両方を実施しています。希望を伺いながら事前の診察を行い、どちらが良いか提案させていただきます。健康診断で引っかかった方やがん家系で心配だから検査を受けたいという方がいらっしゃっていますね。抵抗感はどうしてもあると思うので、その負担を少しでも軽減できるように心がけています。
診察の際に心がけていることを教えてください。
【智子副院長】クリニックに行くと緊張したりして、「こんなこと聞いても良いのかな?」と考えたり、聞きにくいこともあると思うんです。ですので、できるだけこちらから聞くようにして、なるべく話していただきやすい雰囲気づくりを心がけています。話しにくいことも何でも言ってほしいので、空気づくりには特に気をつけています。
【陽亮院長】病気になってしまったご自分の体を治すのは患者さん自身と考えているので、あまりこちらから強く言ったりはしません。対話の上でご本人にわかっていただき、必要性を感じた上で来ていただけるようにしたいので。今後はカルテをスタッフに書いてもらうようにするなどして、私自身が患者さんと話す時間を長くするようにしたいと思っています。診療時間の中で最大限話せるようにしたいです。
皮膚科に関してはどのような診察をされていますか?

【陽亮院長】この辺りは皮膚科のクリニックが少ない印象で、実際皮膚科に来られる方も多いですね。2人とも専門ではないのですが、本院で一緒に診させてもらっていましたし、大阪で学んだ経験もあるので、基本的な保険診療は対応可能です。また、7月までに美容皮膚科の新たな医療機器を導入しようと考えています。現在は3、4社の製品を試して一番効果が望めるものはどれなのか、導入するものを選定している段階です。現状は病気でお悩みの方がほとんどですが、今後は美容分野などさらに患者さんの要望にお応えできるようにしていきたいと考えています。治療を終えた後、もっときれいになるための一歩を踏み出してもらえたらうれしいですね。更に肌をきれいにすることにも注力していきたいと考えています。
泌尿器・皮膚科にも対応し幅広い地域のかかりつけ医に
医師をめざしたきっかけと消化器内科を選んだ理由を教えてください。

【陽亮院長】両親が医師だったので、小さい頃から見てきたのが大きいですね。普通に働くことで、誰かのためになる。患者さんの健康に関わって、その人のために良いことができるってすごいなと感じていました。消化器内科を選んだのは、専門とする臓器が特に多いので、より多くの患者さんを助けられるかなと思ったからです。薬だけでは何ともできない方が出てくる中で、それ以外に内視鏡という技術的な武器があるのが良いなと考えて決めました。
【智子副院長】私も父親が医師だったので、物心ついた時から医師という仕事が身近にありました。気づいた時には医師になりたいと思っていましたね。消化器内科は内視鏡を武器として、目に見えて治療経過がわかるのがいいです。患者さんと一緒に見ることで、変化を実感してもらいやすいなと感じたんです。
クリニックとして、今後注力していきたいことは何ですか?
【陽亮院長】内科はこの地に根差して、地域の方に来ていただきたいのですが、消化器内科はより広い範囲から来てほしいと考えています。本院「木下医院」で多科目に対応していた経験を当院でも生かし、より多くの方の治療に携わっていきたいです。また、心も身体もともに健康になっていただくための、美容皮膚科にも注力していきたいなと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【智子副院長】ちょっと心配なことあるから行ってみようかなと気軽に相談できるクリニックでありたいです。不調になった時に、何科に行けばいいかわからないという患者さんが結構多いんです。当院にはいろいろな診療科があり、幅広い症状を診ることができるので、そういう方にも来ていただきたいです。当院で対応できない場合は、連携している他院へ紹介もしていきます。
【陽亮院長】当院の強みは、やはりさまざまな症状を診ることができること。ここへ来れば内視鏡で見つけてくれたり、不調も改善してくれると思っていただけるようにこれから頑張っていきます。どんな些細なことでも大丈夫ですので、困ったことがあったら気軽に相談に来ていただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは内視鏡検査/胃:1万6500円~、大腸:2万900円~
胃・大腸同日検査:3万5200円~