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繰り返すことで症状の改善を
紫外線照射装置を用いた皮膚疾患治療

ふくや皮フ科クリニック

(神戸市中央区/三宮駅)

最終更新日:2024/08/09

ふくや皮フ科クリニック 繰り返すことで症状の改善を 紫外線照射装置を用いた皮膚疾患治療 ふくや皮フ科クリニック 繰り返すことで症状の改善を 紫外線照射装置を用いた皮膚疾患治療
  • 保険診療

皮膚の疾患は患者自身だけでなく、周りの人からも見えるため、症状そのもののつらさに加え、見た目の変化によるストレスも大きい。特に症状の増減を繰り返すアトピー性皮膚炎や円形脱毛症は、状態に合わせて治療に変化をつけることも治療継続の上で大切なことだとされる。神戸市中央区にある「ふくや皮フ科クリニック」の松島智慧院長は「治療が長期にわたるからこそ、新しい治療を取り入れて変化をつけることで患者さんも前向きな気持ちになれるのではないでしょうか」と話す。そこで同院が積極的に行っているのが紫外線療法。免疫反応を抑制することを目的に紫外線をピンポイントに照射し、治りにくい皮膚疾患の改善をめざす治療だ。近年、保険適応の範囲も広がり、多くの患者が取り組むこの治療法について詳しく聞かせてもらった。

(取材日2024年7月10日)

痛みや副作用の心配も少なく、子どもから大人まで対応できる治療。医師と相談しながら継続を

Q紫外線照射装置を用いた治療に対応されているそうですね。
A
ふくや皮フ科クリニック 院内はクリニックロゴのピンクとグリーンで統一されている

▲院内はクリニックロゴのピンクとグリーンで統一されている

紫外線療法は、免疫反応を抑制する目的で紫外線を照射する皮膚疾患の治療法です。当クリニックでは長年の研究により人体に悪影響が少なく、治療に適したUVBとも呼ばれる308nmの中波紫外線を効率的に照射する装置を導入し、治療を行っています。紫外線と聞くと日焼けややけどを心配される方もいらっしゃいますが、病変部分へピンポイントに照射すること、出力を調整することで安全に配慮しながら治療を進めていきます。照射による大きな痛みもないため、お子さんや体の弱い方でも使用することができます。1回で劇的な成果が見込める治療ではありませんが、複数回照射することで症状の緩和や改善が期待できます。

Q対象になる症状・疾患にはどのようなものが挙げられますか?
A
ふくや皮フ科クリニック 紫外線照射装置を用いた保険診療による治療が可能

▲紫外線照射装置を用いた保険診療による治療が可能

保険適用となる疾患は、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、類乾癬、尋常性白斑、掌蹠膿疱症、円形脱毛症、菌状息肉症のような皮膚悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹です。これらの疾患は治りにくいため、長期にわたって悩んでいる人も多くいらっしゃいます。これまで外用治療や内服治療を続けてきたもののあまり改善が見られず悩んでいる場合には、ぜひ一度試してほしい治療法といえます。最近では治療機器の小型化が進み、当院のような町のクリニックでも受けられる治療になってきました。当院では患者さんの体質や既往歴なども考慮し、紫外線治療に問題がないことを確認してから実施しています。興味があればぜひ一度ご相談ください。

Qアトピー性皮膚炎の治療法も選択肢が広がっているのですね。
A
ふくや皮フ科クリニック 免疫反応を抑制することを目的に紫外線をピンポイントに照射する

▲免疫反応を抑制することを目的に紫外線をピンポイントに照射する

アトピー性皮膚炎の治療は、ステロイド外用薬や非ステロイド性アトピー性皮膚炎治療薬を塗るだけでなく、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服、重症の場合にはステロイドや免疫抑制剤の内服が検討されます。これらの治療で症状の改善がみられない場合は、炎症や痒みを緩和させる目的の注射や生物学的製剤による治療、紫外線療法を組み合わせてアプローチします。紫外線療法を行うと皮疹の改善や痒みの軽減が見込めます。これだけですっきり治るという治療ではありませんが、重症患者さんが日々を暮らしやすくするサポートになり得る治療だと思います。もちろん診察時には普段のスキンケアや食事、生活習慣のアドバイスもしています。

Q円形脱毛症についてはいかがでしょうか?
A
ふくや皮フ科クリニック 時間を十分にとって、丁寧な説明を心がけている

▲時間を十分にとって、丁寧な説明を心がけている

円形脱毛症は何らかのきっかけで免疫細胞が暴走し、自分自身の毛包を攻撃することで起きる自己免疫疾患だと考えられています。軽度の場合は多くの方が自然に治りますが、進行した場合は治療が必要です。ステロイド外用療法に加え、紫外線療法が選択肢になることも。当院の紫外線照射装置は小型ではありますが、多くの人が紫外線療法に取り組んでおり、特に単発形の円形脱毛症に適しているとされます。円形脱毛症は、早期に適切な治療をすることで早期の回復をめざせます。一人で悩まず、早めに医療機関に相談することをお勧めします。

Q治療期間や照射頻度などについても教えてください。
A
ふくや皮フ科クリニック 治りにくい皮膚疾患の改善に力をいれている

▲治りにくい皮膚疾患の改善に力をいれている

紫外線の照射時間は1箇所につき数秒〜数十秒です。範囲が広ければ照射回数が増えるので、照射時間も長くなりますが、照射による痛みや不快感はほぼありません。1度の治療で効果が見込める治療ではないので、ほとんどの場合は経過を見ながら1〜2週間に1回ほどの照射を、数十回続けます。照射後は日常生活への制限は特にありませんが、強い日差しを避け日焼け止めを塗るようにしてください。紫外線療法は数回で症状が落ち着く人もいれば、1年以上続ける必要性がある人もいる治療法です。即効性を狙った治療ではありませんので、医師とよく話し合い、症状の波に合わせて照射回数や出力を調整しながら、根気強く治療を続けましょう。

ドクターからのメッセージ

松島 智慧院長

皮膚は症状が見えやすいため、悪化すれば憂うつな気持ちになったり心配になったりしてしまうものだと思います。特にアトピー性皮膚炎や円形脱毛症は症状を繰り返すことが多いため、患者さんやご家族の不安も大きいことかと思います。時には治療を投げ出したくなることもあるかもしれませんね。しかしだからといって治療を中途半端にしてしまうと、ますます悪化してさらに大変な治療が必要になることも。そうなる前に、紫外線療法を試してもらえたらと思います。即効性は見込めないので治療を繰り返す必要がありますが、病気や治療に対する不安は私たちがしっかりと受け止めます。興味がある方は、ぜひ気軽にご相談ください。

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