河村 道彦 院長の独自取材記事
八丁堀かわむら歯科
(広島市中区/八丁堀駅)
最終更新日:2024/10/11
八丁堀駅から徒歩2分、クリニックビルの2階にある「八丁堀かわむら歯科」。院内は2023年にリノベーション済みで、バリアフリー設計になっている。白の壁紙と木目調のドアや受付台からは温かみあふれる雰囲気を感じられる。院長の河村道彦先生は、若く爽やかな印象。2023年7月に前身の歯科医院を継承し、クリニック名を改称。スタッフからも患者からも慕われていた前院長の思いを引き継ぎ、診療にあたっている。総合的な診療と予防歯科に注力する同クリニック。できるだけ長く通ってもらえるようにと工夫を凝らす。地域に貢献したいという思いで診療にあたる河村院長に、注力する治療や今後の展望を語ってもらった。
(取材日2024年7月10日)
もう一度通いたくなるクリニックをめざして
こちらのクリニックの特徴について教えてください。
私は2023年に院長に就任し、こちらのクリニックを引き継ぎました。前院長とは広島大学の補綴科の同門というご縁があり、私が後継としてクリニックを引き継ぐことに。前院長は、スタッフからも患者さんからもとても慕われていたそうです。ありがたいことに、院長やクリニック名が変わっても、スタッフや患者さんは変わらずこのクリニックを愛してくれています。今後は若い世代の方にも通いやすいクリニックをめざし、予防歯科に力を入れていきます。患者さんに合わせた歯ブラシの仕方や、歯磨き粉の提案には自信があります。
地域の特徴や患者層についてはいかがでしょうか。
この辺りは都会と田舎の良さがミックスされて、人も温厚で優しい方が多いと思います。私自身、生まれも育ちも広島なので、福岡からこちらに帰ってきたときは懐かしさを感じましたね。患者さんは前院長時代から通ってくださる方も多いです。「前院長の知り合いの先生だったら来たい」と、院長が代わっても通い続けてくださるのはありがたいことですね。現役世代の頃に通い始めて、リタイアした今も電車やバスを利用して通院し続けてくださる方もいます。遠くからも来ていただけるのは、前院長の人望あってこそ。ここは電車でのアクセスにも便利な立地なので、まだ来たことのない方にも、仕事帰りやショッピングの合間に立ち寄ってもらえるとうれしいです。
クリニックを継承して変わったことはありますか?
患者さんもスタッフも継承したかたちですが、2023年に内装はリフォームしています。バリアフリー設計でスロープをつけました。クリニックとともに年を重ねていく患者さんも多いですから、体が不自由でも安心して通えるクリニックになればと思います。前のクリニックを知る患者さんには懐かしさも感じてほしいと、照明は以前のまま残しました。良いところは残しつつ、新しい患者さんにとっても居心地の良いクリニックをめざしています。
患者が望む医療を提供したい
力を入れている治療について教えてください。
私の専門は補綴治療、つまり、噛み合わせを回復するための治療です。クリニックでも義歯の方が多いですし、今後も高齢化に伴って需要は高まると思います。失っていた噛み合わせの回復につなげられると、しっかりと食事を取れるよう導くことができ患者さんのお役に立てるので、今後も力を入れていきたいです。義歯というのは、合わないものを使い続けてしまうと、残っている歯にも負担がかかります。他のクリニックで作ったものでも、当クリニックにお持ちいただければ調整可能です。自分の口に合う良い義歯を使っていくと、他の歯も長持ちすることが望めますし、食べ物もよく噛むことが気体できます。気になる方はお口の状態の検査だけでも結構ですから、一度受診してみることをお勧めします。
診療で気をつけていることは何でしょうか。
まず患者さんの希望をしっかりと理解すること、そのために患者さんのお話をよく聞くことを心がけています。恩師の先生に教わったことですが、医学的に正しいことが、そのまま患者さんにとって最適な医療とは限らないのです。医学を優先すると、ついつい患者さんが望まないところまで治療してしまいがちですが、良かれと思ってしたことが、後々トラブルになることもあります。歯科治療には痛みがつきものですし、患者さんの同意を得ずに治療することは危険です。もちろん、すべての希望をかなえることは難しいこともありますが、患者さんの希望や治療したい範囲をうまく聞き出して、患者さんに治療方法を選択してもらい、納得した上で治療にあたることを心がけています。
予防歯科にも注力されているとか。
はい。より良い人生を送ってもらうために、予防歯科が大切になってきます。歯科というのは他の診療科とは少し違って、何も痛みや異常がなくても行くところです。定期的なメンテナンスで、未病の状態から、より上の状態をめざすことが可能なのです。当クリニックでは歯科衛生士を担当制にしていますので、毎回同じ歯科衛生士が、患者さんに合った口腔ケアを行います。定期メンテナンスでは、歯石の除去やフッ素の塗布など、クリニックでしかできないことを中心に行います。さらに自宅でのケアも大切ですから、患者さんに合ったケアグッズの提案や、歯ブラシ指導に力を入れています。お仕事が忙しい方には、定期検診の間隔も相談可能です。当クリニックでは、患者さんの負担を少なくしながら健康なお口を保つサポートがしたいと考えています。もし治療が必要になった場合も、定期検診を通じて早期に診断、治療が可能です。ぜひ予防歯科を活用してください。
医科歯科連携にも力を入れる
医師をめざしたきっかけやご経歴をお伺いします。
父が内科の医師をしていて、その影響で医療への憧れがありました。父は真面目なタイプで忙しくあまり家にはいませんでしたが、それでも私にとっては憧れの存在でしたね。大学卒業後は福岡で勤務医として経験を積み、その後、九州歯科大学大学院に進学。インプラント科で噛み合わせや義歯などの経験を積みました。研究をしながら論文執筆もあり、大変でしたが貴重な4年間でした。勤務医を経てから大学院に入ったのは、幅広い経験を積んだ上で一つの専門性を突き詰めたかったからです。全般的に診療できるのは良いことですが、専門がないままでは歯科医師として面白みに欠けるとも思いました。大学院卒業後は広島に戻って4年ほど勤務医をしていました。そんな折、こちらのクリニックの継承の話をいただいたのです。
他のクリニックとの連携について教えてください。
医科歯科連携では、治療前に投薬内容や既往歴を確認し、必要に応じて患者さんの主治医に連絡を取って連携します。特にご高齢の方はいろいろな薬を飲んでいることがありますから、どんな薬を飲んでいるか事前に確認しておかないと、治療のリスクも上がります。このビルはクリニックビルで他のフロアにもクリニックが入居しています。ほかの階のクリニックに通う患者さんも多いので、医科の先生たちともスムーズに連携できていると思います。また、持病をお持ちの方の治療の際には、血圧や脈拍も確認し、安全に治療を進めることを心がけています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
前院長時代からのスタッフが皆残ってくれていて、患者さんのこともよくわかっているので頼りにしています。スタッフと一丸となって、今後も、患者さんがもう一度通いたくなるクリニックをめざして診療を続けます。地域のかかりつけクリニックとして親しんでいただき、長いお付き合いができればうれしいです。現役世代やお子さんにも、仕事帰りやショッピングの帰りに気軽に立ち寄ってほしいです。私自身が男の子2人の父親ですから、子育て世代の大変さもわかります。少しでも困ったことがあれば相談にお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/3万3000円~