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杉原 成良 院長の独自取材記事

杉原歯科クリニック

(杉並区/八幡山駅)

最終更新日:2024/04/10

杉原成良院長 杉原歯科クリニック main

京王線・八幡山駅の改札から徒歩30秒、赤堤通り沿いのビル2階にある「杉原歯科クリニック」。杉原成良院長は、1995年に現在の場所に移転したが、1991年の開業時から30年以上にわたり、八幡山で診療を行ってきた。杉原院長は、「歯科医院は基本的に歯が痛くなって来るところなので、少しでも患者さんに和んでいただきたい」と、母が描いた水彩画や、患者から贈られた風景写真などを飾り、院内を彩っている。診療では「オーダーメイドの歯科医療」をモットーに、カウンセリングを重視して患者に寄り添う診療を心がけ、特に予防に注力。歯科の総合検査も実施している。安静時に無意識に上下の歯を接触させてしまうTCHに着目し、セミナーで啓発も行うなど院外活動も精力的に行っている杉原院長に、クリニックの特徴や診療への思いを聞いた。

(取材日2024年3月15日)

丁寧なカウンセリングで患者に合った診療を提供

診療理念を教えてください。

杉原成良院長 杉原歯科クリニック1

「オーダーメイドの歯科医療」をモットーに、患者さんが何に困り、何を望んでいるのかを知ることに重きを置いています。初診の際は、まず「診療申込書」にお悩みをご記入いただきます。ホームページからダウンロードし、事前にご記入いただくことも可能です。その後、カウンセリングになりますが、プライバシーに配慮し、対面でお話を聞けるように専用のカウンセリングルームを設置しています。カウンセリングでは、患者さんのご希望を伺い、時間的・金銭的な制約があるのでしたら何を優先するかを決めていきます。中には、「カウンセリングはいらないから、痛いところだけ治してくれればいい」とおっしゃる方もいます。どうしてもお急ぎの場合など、患者さんのお望みなので無理強いはできませんが、できれば、しっかりお話を伺い、患者さんにもご自身のお口の状態を知っていただいた上で治療を選択していただきたいと考えています。

診察の際に工夫している点を教えてください。

治療中は患者さんに、握ると音が出るおもちゃの人形を手にしていただき、痛みを感じたときや、何かこちらに伝えたいことがあるときは、音でお知らせいただくようにしています。「痛かったら手を挙げてください」と言っても、処置している最中など、なかなか手を挙げにくかったり、つい我慢してしまったりすると思うので、手元ですぐに知らせることができたら、伝えやすいのではないかと考えたんです。

予防に力を入れて、歯科の総合検査を行っておられるそうですね。

杉原成良院長 杉原歯科クリニック2

診療方針を決定する際に、治療中心で行くか予防を中心とするか、患者さんと相談し、予防中心を希望される場合は歯科の総合検査をご紹介しています。歯科の総合検査は、基本的に、精密検査・診断・カウンセリングの3ステップを、各1時間ずつ、3回に分けて行います。時間のない方のために1日で済ませるコースもありますが、ご自分のお口の状態をきちんとご理解いただくためには、3回かけて行うのがベストですね。最終回のカウンセリングで、口の中がどういう状態にあるかをお伝えし、治療が必要な部分があれば処置を行った上で、予防プログラムを組み、健康の維持をめざします。治療をして悪いところが治ったらそれで終わりではなく、次の症状を発症させないための予防をすることが大切です。特に40代以上の方には、歯周病の有無など、ご自分の状態を知っておくことをお勧めします。

知らぬ間に歯を傷めるTCHの啓発活動に注力

力を入れていきたい分野はありますか?

杉原成良院長 杉原歯科クリニック3

TCH(Tooth Contacting Habit:上下歯列接触癖)です。これは、無意識に上下の歯を接触させる癖のことです。食事中以外は、上下の歯は接触せずに、わずかに隙間があるのが普通です。ところが、パソコンなど何かに集中しているときや、ストレスで緊張しているときなどに、無意識に上下の歯を噛み合わせる癖がある人がいます。強い力で歯ぎしりをしている場合と違い、目に見えて歯が削れたりはしていなくても、たとえ弱い力での接触でも毎日の蓄積で歯には負担になり、顎関節症や知覚過敏などの原因にもなります。

なぜTCHに注目するようになったのですか?

顎関節症の治療の一環として、TCHをコントロールするセミナーを聞きに行ったところ、初めて知ることだらけで衝撃を受けました。これは顎関節症だけではなく、幅広く歯科治療に関わってくると思ったんです。それまでも、歯に力がかかってしまう問題は疑問に感じていて、同じような疑問を抱く歯科医師仲間もたくさんいました。そこへ、たまたま専門家の先生と知り合い、仲間に呼びかけて勉強会を始めたんです。もともと、探究心は旺盛なほうで、レーザー治療器を導入した際は、レーザーについて深く調べるようになり、歯科ではなく工学部の大学の先生と共同研究までするように。さらに社会人入学を勧められ、大学院で工学博士号まで取得しました。TCHについても、現在はセミナーで講師を務めるなど、啓発活動にも力を入れています。

TCHの改善を図るにはどのような方法がありますか?

杉原成良院長 杉原歯科クリニック4

例えば、パソコンやテレビなど目につくところに「歯を離す」と書いたシールを貼って、目に入ったら歯が接触していないか確認し、接触していたら、深呼吸して離していただくと良いでしょう。患者さん自身も無意識にやっている癖なので、自覚していただくことが大切なんです。また、TCHの方は無意識に力が入っていることで顔の筋肉が疲れているため、当院ではマッサージで緊張を緩和することを目的としたオプションのプログラムも取り入れています。

サックス演奏の趣味を生かし管楽器奏者の悩みにも対応

診療機器へのこだわりはありますか?

杉原成良院長 杉原歯科クリニック5

以前から使用しているレーザー治療機器は、患者さんに負担の少ない治療を行う上で特に重要な機器となっています。また、顕微鏡を導入し、根管治療をはじめ、幅広い診療に活用しています。歯科医師仲間から「絶対、使ったほうがいい」と強く勧められ、試しに使ってみたら、世界が一変しました。当たり前ですが、肉眼では見えなかったものを見ることができて、本当に一目瞭然とはこのことだと思いましたね。より精密な治療を提供できる環境となりました。

診療に勉強会にとお忙しい毎日ですが、息抜きに楽しむ趣味はありますか?

サックスの演奏です。昔から音楽が好きで、中学の頃はブラスバンド部でクラリネットを担当し、ギターの経験もあります。大学時代もバンド活動に熱中していましたね。今は、仲間とジャズとロックを融合したようなフュージョンバンドを結成し、サックスを吹いています。ライブハウスなどでの演奏はしていませんが、ジャズフェスにエントリーしてライブをすることはありますよ。夏に開催される、長野と新潟の県境にある斑尾高原のジャズフェスには、もう10年以上連続で出場しています。当院には、管楽器をされている方が、お口の悩みの相談で受診されることも結構あるんですよ。管楽器は口そのものも楽器のようにして使うんです。顎関節症に悩んでいるとか、前歯の治療をする際に演奏に影響しないかとか相談されたとき、自分自身も実際に演奏するので、プレイヤーの気持ちになって治療を行っています。

最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

杉原成良院長 杉原歯科クリニック6

移転前から数えると、30年以上、八幡山で診療を続けてきました。近くに大学の寮もあるので、運動部の学生さんをはじめ若い患者さんも多くみえますし、付近の住民の方で長く通ってくださっているご高齢の患者さんも多く、幅広い年代の患者さんが受診されています。遠方に引っ越した後も来院してくださっている患者さんもいて、当院を気に入って選んでいただけるのは、とてもうれしいものです。これからも、疑問に思うこと、できるようになりたい分野などは、積極的に知識や技術のアップデートを図り、より良い診療を提供し、患者さんとのコミュニケーションを大切に、長くお付き合いできるクリニックでありたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

レーザー治療/1100円〜、歯の総合検査/3日で行う場合2万2000円、1日で行う場合1万6500円

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