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高橋 孝 院長の独自取材記事

タカシデンタルクリニック

(港区/表参道駅)

最終更新日:2025/10/14

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック main

表参道駅から徒歩1分の「タカシデンタルクリニック」は、基本治療を含めたすべての治療に顕微鏡を使用する、顕微鏡治療が特徴だ。診察室は、盆栽や招き猫なども並ぶ和風の造りで、奥にはなんと茶室もある。高橋孝院長の「顕微鏡を使った診療には堅苦しいイメージがあるので、患者さんが足を運びやすく、リラックスできる内装にしたい」との思いを反映したもので、ふっと肩の力を抜いてくれる空間になっている。十数年来顕微鏡治療の研鑽を重ねてきた院長に、顕微鏡治療のメリットや診療にあたり大事にしていること、診療への思いを聞いた。

(取材日2025年8月27日)

基本治療を含めた院内での治療に顕微鏡を使用

基本治療を含め、すべての治療に顕微鏡を使用すると聞きました。

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック1

はい、そうです。私は小さい頃から、自分の知る世界が広がることにすごく興味がありまして。先に顕微鏡を導入された先生が一様に、「とにかく今までの治療とレベルが変わる」とおっしゃっているのを聞いて、自分も使ってみようと思い、2011年に導入しました。以来、使い続けているのですが、顕微鏡で大きくはっきりした像を見ながら行う治療は、裸眼やルーペで直接口腔内を見ながら行う治療とは完全に別世界です。どんな治療でも、精度高く適切な治療につながるので、すべての治療に使っています。ただ、ここまで来るのは簡単ではありませんでした。というのも、顕微鏡を使っての治療は、肉眼で見ての治療と違い、正面を向いて画面を見たまま行います。像は、鏡を使うと上の歯は左右反転、下の歯は前後反転で映っているので、像を見つつ思いどおりに歯を削ったりできるようになるのに、一日も休まず毎日訓練を続けて2年間かかりました。

顕微鏡を使った治療にはどんなメリットがありますか?

一番は拡大して、精密に治療できることですね。歯の治療の基本は、根の治療にしても歯周病の治療にしても、悪い部分を取り去ることです。ショベルカーのように周りごと大きく取り去るなら誰でもできますが、余計な所まで取るとその分神経に近づいて知覚過敏などの症状が出やすくなりますし、歯自体が弱くなってしまいます。必要最小限だけを取り去れるのがベストなわけですが、顕微鏡で見ると、取り去るべき所と残すべき所がはっきりわかり、必要最小限だけを取り去ることが図れます。加えて、歯の根の治療では、汚れているところがはっきり見えるので、取り残しがないようにできるメリットもあります。肉眼やルーペだと物理的に見えないので、手の感覚とレントゲン写真を頼りに汚れを取るしかなく、きれいにしているつもりでも取り残しはゼロにはなりません。その点、顕微鏡治療なら、汚れを見ながら取れるので、再発のリスクを下げることにつながります。

先生の顕微鏡治療は、どんな方に向いた治療になるのでしょう?

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック2

精密、正確な治療を求めている方に向いていますね。取り去る部分を最小限に抑えた治療ができることが強みなので、見た目の良さだけでなく、機能的にも良い治療を求めている方でしょうか。当院の治療は、顕微鏡で細かいところまで見えるがゆえに、1人1時間ほどと治療時間もかかります。また顕微鏡治療はとにかく目を酷使するため、1日に診られる人数には限りがありますから、来院される方にはご理解いただければと思います。

提供するのは「私が受けたい治療」

顕微鏡を使いこなすには、大変なトレーニングが必要なのですね。

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック3

必要です。実際の治療は、「鏡を使用するので、像は左右反転しているから、ここは手を左に動かすところだな」とか、考えながらでは全然できません。歯の根の治療なら、動くものがありませんからまだ何とかなります。しかし歯を削る場合は、毎分30万回転しているドリルを使うので、右と左を間違えたらとんでもないことになってしまいます。ですから、いちいち頭で考えなくても手が自然に動くようになるまで、ひたすら訓練するしかないんです。顕微鏡を導入して以来訓練を重ね、意識せず手を動かせるようになって以降も、10年以上にわたり顕微鏡治療を行ってきたので技術に自信はありますが、私もまだまだ研鑽の途中。自分が到達したレベルが満点だとは思っていません。「初心忘るべからず」を胸に、今も折を見て訓練を続けています。

診療にあたり、先生が大事にしていることを教えてください。

まずは衛生面ですね。口はもともと細菌が多く生息する器官なことから、昔は歯科治療は外科などと違い、衛生面がおろそかにされやすい傾向がありました。そんな歴史を踏まえて、開業当初から治療器具の滅菌や防護服の着用など、衛生面には特に注意していいます。治療の内容に関しては、患者さんには、「私自身が受けたい治療」を受けてほしいとの思いで診療を行っていることですね。あと、コミュニケーションは絶対に大事だと思うので、濃密なコミュニケーションを心がけています。私が言葉や画像で説明しても、患者さんがその内容をそのまま受け取ってくれる可能性はあまり高くないですし、私が患者さんの訴えを受け止められていない可能性もあります。お互いにコミュニケーションを深めれば、ギャップを完全にゼロにはできなくても、大きなズレは避けられると思うので、患者さんとのコミュニケーションは大切にしています。

診察室が和風造りというのは斬新ですね。

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック4

「顕微鏡を使った診療」というと、堅苦しく、気軽に行きづらい感じがすると思うので、和めるレイアウトをと考えたらこうなりました。私自身、和風がすごく好きなのもあるのですが、患者さんが歯科医院に足を運ぶハードルを少しでも低くしたくて、できる限り歯科医院らしくない内装にしたかったんです。実は奥には、宮大工さんにお願いして作ってもらった茶室もあるんですよ。私はお茶は門外漢なので炉は切っていないのですが、とてもいい雰囲気の部屋で、休憩時間にくつろいだりしています。一方、顕微鏡やCTなどの機材は、基本的に先進のものを入れています。顕微鏡は床置き式のものだと少しの振動でぶれてしまうため、その心配が少ない天吊り式のものを採用しています。

自分が楽しいからこそ、胸を張って提供できる

先生が歯科医師をめざしたきっかけも教えていただけますか。

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック5

もともと機械や電子部品にすごく興味があって、ずっと自分でテレビが作れたり、ラジオが直せたりしたらいいな、なんて思っていたんです。それで私立大学の電子工学科に進みましたが、そこは板書で数式の研究をするような世界で、想像していたのとはだいぶ違って。卒業して、メーカー技術職などに進めば描いたどおりの仕事ができたんだと思うんですが、大学ではテニスに一生懸命になり、卒業後はテニス関連の会社に入りました。しかし、働くうちに、理想とのギャップを感じてしまって。歯学部なら働きながらめざせると考え、歯科医師になることにしたんです。早起きして出勤前に勉強するスタイルで半年ほど勉強して、九州大学に入学。卒業後東京に戻り、4年弱修行して開業に至りました。

お忙しい日々の中、どんなふうにリフレッシュされているのでしょう?

普段は運動不足の解消に、と自転車で通勤しています。歩いている分には坂道をなかなか意識しないもので、自転車通勤を始めてからいかに都内に坂が多いか気がつきましたね。より快適に乗れるよう自分で自転車を整備するのが好きです。休日は大好きな飼い猫と過ごしています。ただ、猫は私のことがあまり好きじゃないようです(笑)。でも、機嫌のいい時は寄ってきてくれるんで、それが何よりのリフレッシュになっていますね。今の猫ちゃんは、飼い始めて半年ぐらいの頃に、大病にかかり、治療法を求めて駆け回って何とか助けることができました。今も薬は飲んでいますが、元気に生活できています。この子は今5歳。前の猫ちゃんは10歳で亡くなってしまったので、少なくとも後5年は一緒にいられればと願っているところです。

最後に、読者の皆さまに一言メッセージをお願いします。

高橋孝院長 タカシデンタルクリニック6

私にとって顕微鏡治療は、「自分の世界がここまで広がった!」とワクワクするもので、自分が楽しいものだからこそ、胸を張って患者さんに提供できています。もちろん、自分が楽しくワクワクするだけではなく、治療はしっかり行っています(笑)。正確な治療を受けたい方、機能的にも良い治療を受けたい方は、ぜひ一度いらしてみてください。

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