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立原 久義 院長の独自取材記事

たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック

(明石市/人丸前駅)

最終更新日:2024/09/19

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック main

2024年4月に山陽電鉄本線・人丸前駅の目の前に開業した「たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック」。木と白を基調とした1階には待合室と診療室が、大きな窓から自然光が差し込む2階には約140平米にも及ぶリハビリテーション室が設けられている。「治療において心の状態はとても大切で、リラックスしてもらえる雰囲気をつくることも治療の一つ」という立原久義院長の言葉どおり、どちらも居心地の良い空間に仕上げられている。立原院長は大久保病院などで長年にわたり研鑽を積んだ整形外科のスペシャリスト。同院では、専門である肩とスポーツ障害の疾患を中心に、幅広い整形外科疾患に対応する。「痛みが出る原因そのものを治療することを大切にしている」と語る立原院長に、充実したリハビリ体制などについて聞いた。

(取材日2024年5月9日)

痛みの原因そのものを治療するリハビリに力を入れる

こちらの特長を教えてください。

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック1

まず整形外科疾患の中でも肩とスポーツ障害の治療に力を入れていることが特徴です。肩は僕の専門であり、大久保病院などの基幹病院でも長く診療に携わってきました。手術の経験も豊富で、今も診断・治療から必要であれば手術にも対応しています。また、当院のコンセプトは、痛みが出る原因そのものを治療すること。そのためにはリハビリが大事ですので、広いリハビリ室を設けています。肩のスポーツ障害では野球チームに所属するお子さんも多いので、投球フォームを見られるようネットを配したスペースも用意しています。リハビリを担当する理学療法士は全員で7人。大久保病院時代から一緒にやってきたスタッフも含め、妥協のない技術を提供しようと尽力するスタッフがそろっています。

リハビリを大切にしていらっしゃるのですね。

はい。痛みを原因から治療するのに有用なのは、理学療法士がマンツーマンで話を聞いて病態を理解し、徒手的に治療することだと考えています。その上で家でできるエクササイズの助言にも力を入れています。僕はけん引などの物理療法をあまり重要視していないので、そういった物理療法の機器は一つも置いていません。リハビリの時間も、可能であれば1セッション40分としています。1セッション20分の医療機関も多いと思いますが、丁寧なリハビリを行おうとすると20分では足りないことも多いと考えています。しっかりと40分間のリハビリを行うことで、患者さんの治療へのモチベーションにつながるでしょうし、理学療法士もやりがいを感じられる利点もあります。

リハビリにはピラティスの手法を取り入れていると聞きました。

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック2

そうなんです。ピラティスとは、もともと戦争で負傷した人のリハビリとして開発されたメソッドです。当院ではピラティスを応用した、ストレッチポールを使用するエクササイズを提供しています。高齢者でも手軽に行える特徴があり、こうしたエクササイズにも精通した理学療法士が在籍していますので、安心してお任せいただければと思います。外来診療でのリハビリに加えて、ご自宅でも取り組みやすいエクササイズのアドバイスにも力を入れています。

手術以外の選択肢を提案する

肩ではどのような症状で来られている方が多いのでしょうか?

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック3

四十肩や五十肩と呼ばれる、肩の可動範囲が狭くなる疾患の患者さんが多いです。関節の可動部位に炎症が生じ固まっているので、炎症を取り除く治療を行いながら、リハビリで動きを取り戻すための治療を行います。50代以降の方には肩腱板断裂も多いです。肩甲骨と上腕骨をつなぐ腱が損傷した状態のことで、肩を動かすと痛みがある、力が入りにくいなどの症状があります。当院ではなるべく手術をせずに症状を抑えるための治療に努めています。たとえ腱が切れていても、注射や薬で断裂部の炎症をコントロールし、リハビリで土台となる肩甲骨の動きを整えることで症状の改善をめざします。それでも症状が改善しない場合は、提携病院で内視鏡下手術を行います。また、スポーツ障害では投球障害が多いですね。ストレッチ不足によって、フォームが乱れている場合には、リハビリで矯正をめざします。

漢方薬による治療も取り入れているそうですね。

はい。整形外科で痛みがあると、消炎鎮痛剤を処方されることが多いと思います。しかし、消炎鎮痛剤は痛みの軽減につながるかもしれませんが、逆に血行を阻害して治癒を遅らせてしまう可能性があることもわかっています。それでは本当に体に良いことなのかわかりませんよね。漢方薬は、患者さん自身が持っている治癒力を引き出し高めることを図り、治癒の促進をめざす、消炎鎮痛剤とは違った視点からの治療薬です。原因から治療することをコンセプトとする当院とは相性が良いと思い、積極的に取り入れています。

再生医療にも注目されているとお伺いしました。

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック4

血液中の血小板に含まれる成長因子を利用する研究が、近年整形外科領域で注目されています。自分の体の治る力を利用する点やリハビリとの相性が良いことが望める点、手術が不要になる可能性が期待できる点が注目されています。変形性膝関節症で、定期的にヒアルロン酸注射をしているのに良くならない場合や、人工関節置換術を提案された場合など、なかなか痛みが治らない患者さんにとって新たな選択肢の1つになればと期待しています。

不安を和らげること自体が痛みの治療

患者さんに接する時に大切にされていることは?

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック5

今の体の状態や治療方針を理解してもらえるよう丁寧な説明を行うほか、ネガティブなことは決して言わないよう心がけています。不安は痛みを強くするという研究結果があり、不安を和らげること自体が痛みの治療だと考えます。また、痛みを訴えて受診される方が大半なので、できるだけその場で痛みを取ることをめざしています。超音波検査で問題の起きている部分を適切に把握し、そこに注射をすることが多いですね。超音波検査は患者さんに目に見える方法で説明できるので、不安をなくすためにも一つの武器になっています。

内装もとてもリラックスできる雰囲気ですね。

治療にとって心の状態はとても大事で、リラックスしてもらえる雰囲気づくりも治療の一環です。患者さんにとって居心地が良い空間をつくりたいと考え、僕が好きなハワイのテイストを取り入れた内装デザインにして、音楽もハワイアン・ミュージックなど穏やかな気持ちになれるものをかけています。また、スタッフが気持ち良く働けるよう、スタッフルームも広く取りました。やはりスタッフが楽しく働けない状況では、患者さんを幸せにはできませんから。なので社食も用意しているんですよ。

整形外科を専門に選ばれた理由とそのやりがいを教えてください。

立原久義院長 たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック6

僕は、小学校時代は野球、高校・大学で9年間ラグビーをしていて、整形外科はとてもお世話になった診療科で興味もあったので選びました。半月板や靱帯を損傷し、手術を受けた経験もあるので、患者さんの気持ちもよくわかりますし、スポーツ障害で受診するお子さんとも話が合うのは良い点だと思います。整形外科のやりがいは、やはりゴールまで治療に携われることです。患者さんの笑顔を見られると、僕も笑顔になれますね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

しっかりと患者さんを診られる体制を整え、痛みが出る原因そのものを治療するコンセプトをしっかり追求していきたいと考えています。それにはリハビリの充実が必要なので、理学療法士をもっと増やしたいですね。そして理学療法士を育てる環境も整えたいとも思っています。専門学校の卒業後すぐから育てていける環境に加え、学術的成果を発表できる体制をつくりたいです。クリニックレベルでは難しい面もありますが、やはり自分の積み上げてきたことを発表して、フィードバックをもらうことは成長するために大切だと思います。整形外科疾患には年齢の影響を受ける疾患が多く、「年齢のためだから……」と諦めている方も多いと感じます。しかし、リハビリをしっかり行うことで体の機能回復が図れ、年齢の影響を克服できるかもしれません。困っている方はぜひご来院ください。お手伝いできることが、きっとあります。

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