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手塚尚紀 院長の独自取材記事

てづか内科・循環器クリニック

(川崎市多摩区/稲田堤駅)

最終更新日:2025/06/24

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック main

JR南武線稲田堤駅からすぐ近く。京王稲田堤駅からも徒歩5分の場所に「てづか内科・循環器クリニック」はある。南武線の駅からも見える当院は、整形外科・小児科・眼科・耳鼻咽喉科など様々な医院が集まっている道沿いにあり、便利な場所だ。内科全般の診療にあたる医院だが、心臓のロゴからもわかるとおり、院長の手塚尚紀先生の専門は循環器だ。「風邪で来院した患者さんに心筋梗塞を見つけたこともあります」と語る。循環器内科とはどのような症状の時に受診すればよいのか? その検査とは? 詳しく伺ってみよう。

(取材日2013年3月11日)

動悸や息切れ、不整脈にひそむ循環器疾患を見つける

開院は2009年だそうですね。稲田堤を選んだきっかけを教えてください。

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック1

私はそれまで長年大学病院に勤務していました。開業を考えていた頃、この稲田堤の町に20〜30年間あった内科医院が急に閉院され、地域の方々が困っていると伺ったんです。当院の入っている医療モールの大家さんが、内科不在の状況を危惧しておられ、「誰か入ってくれないか」と誘ってくださったんですよ。それまで私は稲田堤には縁がなかったのですが、来てみると、昔からの伝統ある町でありながら、新しく移ってこられた若い方々も加わり、とてもおもしろい町だと感じています。この地域には「菅町会」という大きな町内会があり、一説によれば日本最大と言われ、活動が盛んなんです。その様子を、患者さんから伺うこともあります。

診療科目は内科と循環器内科ですね。

はい。当院では一般的な内科のほか、私の専門の循環器系疾患、そして糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の治療を行っています。大学病院時代は患者数が多く、人数をこなすことに必死で、一人5分くらいと、じっくり向き合うことができませんでした。でもこちらで開業してからは雑談を含めて、患者さんのいろんな話をしっかり伺うことができるようになりました。病気はもちろん診るけれど、同時に人も診るといいますか、患者さんの様々な悩みを聞くことも治療の一環だと感じています。

ご専門は循環器内科ですか。どのような時に受診すればよいか教えてください。

代表的な症状は動悸ですね。それから、動いた時に苦しくなったり、重い荷物を持った時などに息切れがしたりする場合は、肺か心臓の病気が疑われますので、受診をお勧めします。手足のむくみ、胸や背中の痛み、めまいなども、循環器にかかわる病気のサインかもしれません。もちろん、誰しも階段を上ったりすると苦しくなりしますし、ふだんから不整脈をお持ちの人もいます。循環器内科では、それらが病的なものなのかどうかを診断できるんですよ。例えば人より脈が速いと心配されている場合、心臓の病気かもしれませんし、女性の場合は甲状腺が悪くなって脈が速くなっていることも考えられます。また、単に感じ方が敏感になっているだけというケースもあります。ですから自分勝手に判断せず、ぜひ一度受診して検査を受けてください。

検査はどのようなことをするのですか?

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック2

まずは心臓全体の働きを調べる心電図です。体に電極を取り付けるだけなので痛みはありません。夜だけ動悸があるような方は、「ホルター心電図」という小さな装置をお貸しします。それをつけ、24時間の心電図を記録します。翌日また来院していただき、それを外して記録を見て診断します。また、聴診器を当てて雑音があれば、超音波で心臓の形や動き、血液の流れ方や血管の変化などを見ます。その結果病気が見つかり、薬で治療できるようであれば当院に引き続き通っていただき、より専門的な治療が必要な時は、適切な医師や医療機関をご紹介します。

自身も禁煙経験者。タバコをやめたい人のサポートにあたる

生活習慣病の治療ついても教えてください。

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック3

例えば動脈硬化は、血圧や糖尿病、コレステロールや喫煙など様々な原因がありますが、それら全体を見て、指導を含めた治療を行っています。タバコを吸っている方には禁煙を勧めますし、糖尿病が悪ければ薬を使って治療します。当院では検査に脈波伝播速度測定装置を用います。血管のしなやかさや足の動脈の詰まり具合がわかり、動脈硬化がどれくらい進んでいるかの診断に役立つ検査です。また、頸部のエコー検査も行います。これらの検査結果はその場で患者さんにご説明できます。動脈硬化は沈黙の病気とも言われるように自覚症状がありません。でも、エコーで映った血管の壁にできたプラークというこぶなどを患者さんに見せ、「これが脳梗塞につながるんですよ」と説明すると、皆さん治療に前向きになってくださいますね。

禁煙のサポートもしていただけると伺いました。

私自身、実は20年間タバコを吸っていたんです。循環器の医師で患者さんにはやめるよう言いながら吸っていたので、周りからも「そりゃまずいよ」と言われていました。ある時、風邪をこじらせ、薬を飲んでも治らず、息苦しさに「このままでは死ぬ」と思い、その場でタバコとライターを捨てたんです。以来1本も吸わずに、もう6年ほど禁煙しています。吸いたい気持ちは今もあるんですよ(笑)。でも、患者さんに禁煙を勧める立場上、ここで負けたら説得力がないと思い、ぐっと我慢しています。私は根性でやめましたが、今はいいお薬があります。タバコを吸っている状態に体をさせるため、実際に吸ってニコチンを体に入れてもおいしく感じません。ただ、薬を使っても、やはり本人の努力は必要なんですね。くじけそうなときは、私の経験などをお話ししながらサポートします。吸いたい気持ちはとてもよくわかりますから。

特に印象に残っている診療のエピソードをご披露ください。

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック4

風邪で内科を受診した高齢の患者さんが、嘔吐感を訴え、しかも脈も少しおかしかったんです。調べてみたところ、心筋梗塞だったんですよ。あわてて大きな病院へ連絡をとり、快く受け入れていただき、患者さんもそちらへ行ってすぐに治療を受けることができました。緊急のカテーテルが必要でしたし、その後の集中治療室も空いていないと困るので、あの時は病院のトップの先生に直接連絡を取ったんです。スムーズに医療連携がとれ、もちろん患者さんにも喜んでいただき、私としてもとてもうれしかったですね。

高校時代から好きなバイク。通勤もビッグスクーター

先生は、なぜ循環器の医師をめざされたのですか?

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック5

高校時代に進路について考え始めた頃、やりがいのある仕事をしたいという思いや、どうせ働くならば人から尊敬される職業につきたいと思ったことが、医師を志すきっかけになりました。小さい頃から算数など理系の勉強が得意でしたし、周囲に医師を志望している友人も少なくなかったので、その影響も大きかったと思います。循環器を専門に選んだのは友人に誘われたからですが、やってみるととてもやりがいのある診療科でした。心筋梗塞など、緊急性が高く一刻を争う事態も多いですし、その間集中して治療します。おかげで大学病院時代は24時間態勢で、電話がきたらすぐに対応するという働き方でした。体力的にはきつくても、張り合いはありましたね。

お仕事を離れた趣味についても教えてください。

バイクが好きで、高校時代から乗っています。風を切る爽快感や開放感がたまらないんですよ。私は山梨県で育ったので、高校時代は富士山や八ヶ岳へツーリングに出かけ、東京の大学に入ってからは、友人と関西方面へ長いツーリングをしました。東京から大阪、岡山、鳥取へ出て京都を回り、岐阜を通って帰りました。今となればいい思い出です。現在はビッグスクーターに乗っています。家から当院まで、冬の寒い時期を除いてはバイク通勤をしています。電車通勤は苦手なんです(笑)。

ご自身の健康のために実践していることがありますか?

ダイエットのためにスポーツジムに通っています。マシンをやって、それから30〜40分走っています。さすがに痩せないといけません(笑)。当院ではメタボリックシンドロームの患者さんの診断や治療も行っているのですが、患者さんに「痩せないとね」というと、「先生もね」と言われてしまうことがあるんですよ。禁煙と同じで医師が太っていては説得力がありません。今年の目標はダイエットです!

今後、どのような医院でありたいですか?

手塚尚紀院長 てづか内科・循環器クリニック6

患者さんは、来院したとき、何らかの不安を抱えています。ですから、その不安がない状態で帰っていただきたいと常々思いながら診療にあたっています。心配ないときは「大丈夫ですよ」とお話しし、また、私ができる範囲のことは診断・治療により安心していただきたい。そして私が対応できない場合は、専門の先生を紹介するなどし、その際も、病気について検査や治療法などについて、ある程度見通しがつくご説明を心がけています。当院は内科と循環器内科を標榜していますが、それ以外の症状でも、私のわかる範囲で対応します。そのために、自分の専門科でない分野もある程度は勉強して知識を入れていますし、必要に応じて専門医を紹介します。ですから、どこへ行ったらよいかわからない症状についても、気軽に相談にいらしてほしいですね。ぜひこれからも近隣の皆さんの健康管理に貢献していきたいです。

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