永井 秀典 院長、永井 晶代 副院長の独自取材記事
ながい歯科皮ふ科クリニック
(春日井市/神領駅)
最終更新日:2025/04/08

神領駅から車で5分。近年新しい道路が開通し、にぎわいを見せつつある地に「ながい歯科皮ふ科クリニック」が開業した。院長の永井秀典先生は歯科を担当。副院長の永井晶代先生は皮膚科を担当する日本皮膚科学会皮膚科専門医で、日本アレルギー学会アレルギー専門医でもある。「地域密着型のクリニックをめざしています」と語る秀典院長の思いが詰まったキッズスペースは広々とし、笑顔で通院する小さな子どもの姿が想像できる。歯科と皮膚科は独立し、それぞれ専門的な診療をしている一方で、1回の来院でどちらの科も受診できるのは便利だ。今回は秀典院長と晶代副院長の2人に、開業までの経緯や診療への思いなどを聞いた。
(取材日2025年3月13日)
歯科と皮膚科の連携で地域の健康を守る
開業の経緯を教えてください。

【秀典院長】この地で開業できたのは、まさに「縁がつながったから」という一言に尽きます。私も晶代副院長も専門分野で研鑽を積んできたので、今までの経験を地域の皆さんに還元したいと、開業を考え始めたのは数年前のことです。開業にあたって場所を探しましたが、なかなか納得できる所が見つからず、月日だけが過ぎました。ある時この場所の情報が入り、実際に訪れてみたところ、不思議としっくりきました。近くに大きなスーパーがあって活気があり、隣の公園では子どもたちが遊び、ここで開業するイメージが湧いたんです。そこからは驚くほどスムーズに開業まで進むことができ、不思議な縁を感じています。実際にこの地域の皆さんは良い人ばかりで、私たちを温かく受け入れてくださり、ここで開業できたことをうれしく思っています。
歯科と皮膚科が一つになっているのは珍しいですね。
【晶代副院長】そうですね。メリットとして、まずは便利さや手軽さが挙げられると思います。歯科も皮膚科も、見た目に関わる領域を持っています。混雑状況によっては、1度の来院でそれぞれの科で手軽に相談が受けられる点は喜んでいただけるのではないでしょうか。歯科と皮膚科の連携というとイメージがつきづらいかもしれませんが、一例としては歯科治療で金属アレルギーが心配な方が、同じクリニック内で金属アレルギーの検査を受けられるといったメリットもあると思います。私がアレルギー専門医ということもあり、当院では17種類の金属に関するアレルギー反応が調べられます。そういった側面でも、より安心して受診いただけるのではと思います。
内装でこだわった所はありますか?

【秀典院長】地域密着型で気軽に来院できるクリニックでありたいと思っているため、小さなお子さん連れの方でも安心して来院できるよう、キッズスペースには特にこだわりました。かなり広めにスペースを取っていますし、安全面にも配慮しています。キッズスペースを囲うようにカウンターテーブルを設置したので、くつろぎながらキッズスペースの様子が見られ、親御さんも安心だと思います。お子さんにとっても、親御さんにとっても来院される楽しみの一つに感じていただけたらうれしく思います。その他のこだわりとしては、どなたでも気持ち良く過ごせるように、全体的に天井を高くして、開放感がある空間にしました。歯科は予約制なのでお待たせすることはなるべくないような体制を心がけてはいますが、患者さんには少しでも待ち時間は快適に過ごしていただきたいですね。
患者に寄り添い、説明はわかりやすく丁寧に
どのような患者さんの来院が多いですか?

【秀典院長】クリニック全体としては、乳幼児から高齢の方まで幅広く来院されています。歯科に関しては、どちらかといえば年配の方の来院が多いです。私は大学院で入れ歯などを専門に学んできましたので、「入れ歯が合わない」などのご相談には詳細にお答えできます。
【晶代副院長】皮膚科は、アトピー性皮膚炎やニキビでお悩みの患者さんが多いです。アトピー性皮膚炎は年齢や性別に関係なく幅広く相談があり、ニキビは10代20代を中心として、30代女性の相談も多くあります。その他にも、乳幼児の湿疹やかぶれ、高齢者の肌の乾燥によるかゆみ、虫刺されなど、肌に関するさまざまな悩み・相談に応じています。
歯科ではどのような治療が受けられますか?
【秀典院長】先にも話したように地域密着型のクリニックをめざしているので、幅広い治療を提供しています。虫歯治療、小児歯科や小児矯正、インプラント、入れ歯作製などのニーズが多いですね。歯科用CT、マイクロスコープ、口腔内スキャナーなどを導入しているので、これらの機器を使ってお口の状況を詳細に確認しながら治療を進めています。特定の治療に特化するというよりは、さまざまなお口の悩みに応えられるよう、オールマイティーな診療を心がけていますね。基本的には保険診療内の治療が中心ですが、ご希望や必要に応じて自由治療の提案もいたします。
診療で気をつけていることを教えてください。

【秀典院長】患者さん一人ひとりのニーズを大切にすることを心がけています。例えば、歯ブラシ一つとっても、理想的な歯ブラシや磨き方はありますが、誰もがそれを実践できるわけではありません。ご高齢の方で、毎回磨き残しが多い方に、理想的な磨き方を説明することも大事ですが、現実的に難しい場合もあります。そういう方には、ブラシの先端が大きくて毛先がたくさんついている歯ブラシを勧めることもあります。100点満点ではないけれど、60点くらいをめざす。それでもし以前よりもきれいに磨けるようになれば、患者さんのモチベーションも上がるかもしれません。理想を押しつけるのではなく、目の前の患者さんの状況や性格などを総合的に判断して、より良い選択肢を提案するようにしています。説明の際は、わかりやすい言葉を使い、時には画像やアニメーションを使いながら、患者さんが理解しやすいように説明することを心がけています。
皮膚科専門医として幅広い症状に対応
晶代先生は皮膚科専門医でもあると伺いました。

【晶代副院長】そうですね。皮膚科専門医とアレルギー専門医の資格があります。アレルギーに関しては力を入れているのは、金属などによる接触皮膚炎や、アトピー性皮膚炎などの診療です。その他の皮膚疾患として、尋常性乾癬、白斑、じんましん、水虫、やけどなどの治療もしています。今まで大学病院でさまざまな患者さんの診療に携わってきたので、お肌の悩みがあれば何でもご相談ください。症状を診て必要な検査を実施し、患者さんのお話を聞きながら、治療方針を一緒に考えていきます。また、私自身が幼い子どもを育てる母親なので、小さなお子さんやその親御さんの気持ちがよくわかります。一人ひとりに寄り添った治療を提案するので、ご安心ください。
アトピー性皮膚炎の治療などについて教えてください。
【晶代副院長】アトピー性皮膚炎の治療は、塗り薬が中心です。その他、症状に応じて生物学的製剤を使用することもあります。生物学的製剤は注射薬で、かゆみの原因となっている物質を抑える目的で用います。全員に処方できる薬ではありませんが、処方できる可能性があるので一度相談してほしいですね。さらに、当院では紫外線治療も行っています。患部の広範囲に紫外線を当てることができるので、比較的短時間での治療がめざせます。塗り薬だけでは治療が難しいアトピー性皮膚炎の患者さんに、塗り薬以外の治療も提案できるのは、当院のメリットだと感じています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【秀典院長】開業してまだ1年ほどですので、これからさらに地域の皆さんとつながり、貢献していきたいと考えていきます。歯科と皮膚科が連携することで、金属アレルギーの検査から治療までをスムーズに行えるので、活用してほしいですね。そして、お口の悩み、お肌の悩みがある方に、気軽に足を運んでいただきたいと思っています。
【晶代副院長】肌の悩みがあっても、「こんなことで相談したらいけないかな」と遠慮してしまう方が多いように感じています。どんなに些細なことでも、相談に来ていただけたらと思っています。歯科を受診される日に合わせて、皮膚科の診療を受けられる方もいらっしゃいます。ぜひ当院の特徴を活用していただけたらうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/55万円~、インプラント治療/55万円~、セラミックインレー/4万4000円~、セラミッククラウン/9万9000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。