林 聡一 院長の独自取材記事
稲葉歯科神田医院
(千代田区/神田駅)
最終更新日:2025/12/15
神田駅から徒歩5分の場所で、2024年に開業した「稲葉歯科神田医院」。稲葉歯科医院の分院として、噛み合わせ、テレスコープ義歯などの専門分野に特化した診療を行う。院長の林聡一先生は、歯学生時代に稲葉歯科医院の顧問・稲葉繁先生と出会い、「患者さんの健康のために、医療は最善の方法を実行するべき」という理念に共感。現在に至るまで、理論と技術を学び続けている。予約制で一人ひとりにじっくり時間をかける診療スタイルの同院。木製のカウンターやこだわりの家具が、まるでホテルのような落ち着いた雰囲気をつくっている。「一人でも多くの患者さんに笑顔になってもらいたい」と爽やかに語る林院長に、テレスコープ義歯や、噛み合わせ治療の詳細、診療で心がけていることなどの話を聞いた。
(取材日2025年11月26日)
噛み合わせを整え、テレスコープ義歯で笑顔を生み出す
まずは、先生のご経歴について教えていただけますか。

小さい頃からサッカーが大好きで、高校卒業後はプロサッカー選手をめざしてドイツへ2年間留学しました。しかし、最終的には歯科医師になろうと決意し、大学の歯学部へ進学しました。実は、父も祖父も歯科医師で、父の兄弟も5人中4人が歯科医師という環境で育ったため、歯科医療は常に身近な存在でした。そのため、歯科医師を志したことは自分にとって自然な選択だったと思います。サッカー選手にはなりませんでしたが、ドイツでの留学経験は歯科医師になってからも生きています。英語やドイツ語を話す患者さんとスムーズにコミュニケーションが取れることは、自分の大きな強みになっています。
大学時代に転機となる出会いがあったそうですね。
大学5年生の時、父から「この先生の話は若いうちに絶対聞いておいたほうがいい」と勧められ、当院の顧問であり元・日本歯科大学教授の稲葉先生のセミナーを受講しました。稲葉先生は、「ただ虫歯を見つけて削るだけではなく、その人が健康でいられるように、適切な治療を提示し進めることが本来の歯科医師の姿です」とお話しされていました。その言葉に深く共感し、心から「こんな歯科医師になりたい」と。そこから稲葉先生のもとに通い始めたのです。歯学部を卒業し国家試験に合格したタイミングで、稲葉歯科医院から声をかけていただき、約5年間勤務することになりました。そしてこのたび分院を開設することとなり、当院の院長に就任し現在に至ります。
こちらのクリニックの診療の特徴について教えてください。

当院は、噛み合わせ治療、ドイツ式入れ歯とも呼ばれるテレスコープ義歯、総入れ歯、摂食嚥下の4つの専門分野に力をいれています。長い歴史のあるスタディーグループと連携し、理論と技術に基づいた治療を提供しています。当院の診療は予約制で一人ひとりの患者さんにじっくり時間をかけて行うスタイルです。テレスコープ義歯をはじめとする専門的な治療は、患者さんの健康をサポートするための手段の一つととらえています。根本的な目的は、患者さんが笑顔で生活できるように、最善の医療を提供すること。そのために、まずは健康の基盤となる噛み合わせを整えることを大事にしています。患者さんの笑顔のために、来院された方にはゆったりとリラックスしてお過ごしいただけるといいなと思って、院内はアンティーク調のインテリアを採用していることもこだわりですね。
同じゴールをめざして、何でも話せる関係性を大切に
テレスコープ義歯について詳しく教えていただけますか?

テレスコープ義歯は、入れ歯治療で知られるドイツで開発された、130年以上の歴史を持つ部分入れ歯です。歯を失った部分と残っている歯を覆って一体化する構造で、取り外しが可能です。一般的な入れ歯のように金具で引っ掛けるのではなく、歯全体を包み込むような設計のため、健康な歯に余計な負担がかかりにくいのが特徴です。また、インプラントのような外科的処置は不要で、残っている歯をできるだけ守りながら使用できます。テレスコープ義歯にはいくつか種類がありますが、例えばリーゲルテレスコープは、入れ歯に小さな鍵のような装置がついており、その開閉で着脱します。舌で触れても違和感が少なく、食事中も動いたり外れたりしにくいのが特徴です。精密な入れ歯で、適切なメンテナンスを行えば長い間お使いいただけます。
噛み合わせ治療をベースに、顎関節症にも対応されているのですね。
当院では、すべての治療の原点として「噛み合わせ」を重視しています。噛み合わせの軸は顎関節にあるため、まず顎関節が正しい位置にあることが大切なんです。入れ歯治療を始める前や、顎関節症でお悩みの方には、咬合器やCTなどを用いて詳細に分析し、噛み合わせに悪影響を与えている原因を見つけて調整していきます。顎関節症の治療は難しいといわれることもありますが、当院では「どんな症状でも原因をしっかり見つけて、適切な処置をする」という稲葉先生の指導のもと、積極的に取り組んでいます。どんな治療ができるのか、内容や費用についても丁寧にご説明しますので、どうぞ安心してご相談ください。
患者さんとの向き合い方で大切にされていることはありますか?

当院は完全予約制なので、患者さん一人ひとりにしっかり時間をかけて治療やメンテナンスを行っています。大切にしているのは「わかりやすく説明すること」と「気軽に質問できる関係づくり」です。歯を良い状態にしたい、ストレスなく通いたい、そんな思いで来院される方に、私たちも「良くしたい」という気持ちで向き合っています。だからこそ、気になることは遠慮なくお話しください。一緒に同じゴールをめざしましょう。小さな疑問が残ったまま帰ってしまうと、それが不安につながることもあります。そうならないよう、毎回のコミュニケーションを大切にし、早い段階でしっかり対話できるよう心がけています。
チーム医療で一人ひとりの患者に寄り添う
こちらが採用されている専属パートナー制度について教えてください。

専属パートナー制度というのは、一人の患者さんに対して、最初から最後まで同じ歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士が責任を持って担当するシステムです。義歯は長く使用するものですから、その間に患者さんのお口や健康状態は変化していきます。その変化を見逃さないよう、歯科医師と歯科衛生士がしっかりサポートします。また、テレスコープ義歯の製作には、経験に基づく高度な技術が必要です。当院にはテレスコープ義歯専門の歯科技工所があり、専属の歯科技工士が患者さんに合わせて仮歯から本義歯までを製作します。診療中には写真を撮ってお見せしながら、「もう少しこうしたほうが良いですね」と対面で会話ができるため、患者さんにとっても安心につながっていたらうれしいです。
今後どのような診療をめざされますか?
当院には「歯科医院を大きくしたい」というような願望があるわけではなく、私たちが大切にしているのは、来院される患者さんや困っている患者さんに対して、とにかく一つ一つ真摯に向き合うことです。口腔内の状態が非常に悪い方や、治療に向かうことが気持ちの面で難しい方もいらっしゃいます。そうした方には、心のケアも行いながら、当院でできることをしっかりとご説明しながら治療を進めていきます。その時その時、100%の力で取り組むこと。その積み重ねこそが、すべてを支えていくと考えています。「患者さんが一人でも多く笑顔になれるように」私たちは本当にその思いを胸に、患者さんの笑顔につながることをひたすら取り組んでいきたいと考えています。
最後に、口の悩みを抱える読者へメッセージをお願いします。

お口のことはとてもデリケートで、相談しづらいと感じる方も少なくありません。「歯科医院が怖い」「何を言われるかわからない」と不安に思う方もいらっしゃいます。でも、口の中のことで悩んでいる方は本当に多く、決してあなただけではありません。まずはお話しすることで、少しでも気持ちが楽になっていただければと考えています。他院でインプラントを勧められたけれど不安がある、何度も入れ歯を作り直している、顎関節症で悩んでいるなど、相談しづらいと感じるお悩みも、安心して打ち明けられる場所でありたいと思っています。どうぞ気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはテレスコープ義歯(治療計画によって異なる)/132万円~、噛み合わせ治療/3万3000円~、顎顔面矯正/20万円~

