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岡田 昌浩 院長の独自取材記事

おかだ耳鼻咽喉科

(松山市/北久米駅)

最終更新日:2024/06/14

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科 main

2024年1月、松山インターチェンジから約300mの場所に開院した「おかだ耳鼻咽喉科」。明るくモダンな雰囲気のデザインが印象的な外観に、暖かな太陽の光が差し込む居心地の良い待合室など、気軽に通うことができる心配りが光る同院には、めまいや難聴で悩む患者が訪れる。愛媛大学医学部附属病院などの大きな病院で難聴やめまいを生じる疾患を診療してきた岡田昌浩院長が、「専門的な耳鼻咽喉科医療をより身近に、気軽に受けてほしい」という思いからオープンした同院。これまでも聞こえづらさを抱える人の検査や支援に携わってきた言語聴覚士が常駐している点も同院の特長だ。検査結果などを丁寧に説明し、患者とのコミュニケーションを大事にしている岡田院長に、診療で大切にしていることやクリニックづくりでこだわった点について聞いた。

(取材日2024年2月22日)

専門性の高い耳鼻咽喉科治療をもっと身近に

耳鼻咽喉科の医師をめざしたきっかけを教えてください。

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科1

僕はずっと音楽をやってきたのですが、音に関するさまざまなことに興味があったので、医学部で聴覚の研究がしたいと思っていました。その流れで耳鼻咽喉科医になったという感じですね。高校生の時は音響関係の仕事に就きたいと思っていたのですが、だんだん聞こえの仕組みのほうに興味が出てきて医学部に入ることにしたという背景もあります。ちなみに当院の聴力検査ではスピーカーからも音が出るようになっていて、ヘッドホンをつけていない状態や補聴器装用時の聞こえも測定できるようにしています。

この地域にクリニックを開院された経緯を教えてください。

きっかけは、受診のハードルは低いけれど大きな病院と同じくらいのレベルで専門的な医療の提供ができるクリニックをつくりたいと思ったことです。僕は愛媛大学医学部附属病院に16年間ほど勤めていたのですが、患者さんがかかりつけの病院で紹介状をもらってからやっとたどり着く存在だったんです。僕としては誰でも診ますよというスタンスなのですが、大きな病院には大きな病院としての役割があるということでそういうわけにもいかず。じゃあクリニックをつくろうとなった次第です。その時点で県内各地に患者さんがいたので、松山インターチェンジの近くにあり、いろいろな人が来やすい状況でやっていきたいなと思い、この場所を選びました。

開院から1ヵ月ほどたちましたが、どのような方が多く受診されていますか?

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科2

今は近隣の方が多いのですが、愛媛大学医学部附属病院に勤めていたときの患者さんで、当院開院後もそのまま来てくださっている方もいます。遠いところの方だと愛南町や香川県から来てくださっている方もいます。主訴としては、難聴やめまいのお悩みで来られる方が多いですね。難聴の場合は補聴器の案内をするのが一般的ですが、程度がひどく補聴器での装用効果が不十分な方には人工内耳という内耳の中に電極を入れる方法を取ることもあります。めまいの場合は、まずは原因を突き止め、症状が良くなる方向を一緒に模索します。薬の服用や静養の他、リハビリテーションなどが必要な場合もあります。お子さんの場合は中耳炎のケースが多いですね。もちろん先天性難聴の診療にも対応しております。

難聴の治療に注力。言語聴覚士が常駐

クリニックづくりで先生がこだわった点を教えてください。

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科3

まずは、言語聴覚士が常駐している点です。言語聴覚士がいる耳鼻咽喉科クリニックを愛媛県内につくるということが、開院を決めた当初から外せないポイントでした。とても専門性の高い職種なので、特に難聴の診療に関しては言語聴覚士なしでは難しいと考えていたのです。補聴器に関しても言語聴覚士という専門性を持った人がきっちりアドバイスしてくれるようなところで作ると、より安心して使っていただけるものに仕上がると思っています。もちろん検査機器も精密な検査ができるものを取り入れています。あとは、気軽に来ていただけるようにしたかったので、当院公式キャラクターの「ナイージくん」やインテリアなど、院内の空間づくりにもこだわりました。

言語聴覚士の方はどのような役割を担っているのでしょうか?

当院の言語聴覚士2人には、主に聴覚の検査と聴覚機能の評価をしてもらっています。新規で補聴器を買われる患者さんに対しては、補聴器の調整をし、聴き取りのリハビリテーションを行っています。もともと補聴器をお持ちの患者さんに関しては、検査結果をもとに調整するポイントを探り、コミュニケーションを取りながらベストな状態に持っていくよう努めています。補聴器は「キンキンして聴こえる」「周囲の雑音まで拾ってしまう」など、装着して終わりというものではないので、調整が本当に重要なんですよ。

補聴器に関して先生が気になっていることはありますか?

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科4

最近の流れとして、補聴器はどんどん早めにつけようという流れがあります。それは、その認知症のリスク因子として一番大きいのが難聴だといわれているからなんです。ですが、さまざまな制度の課題もあり、日本は他国と比較すると補聴器の購入率がとても低く、補聴器に関する診療にも力を入れられていない耳鼻咽喉科クリニックも多いという現状があります。また、せっかく補聴器を作っても、十分に調整を行わないまま「合わないな……」となってしまうケースもあると思います。ニーズがあるにも関わらず、補聴器は売れていない。うまく世の中が流れていないなと度々感じます。

先進の検査機器によるめまいの診療にも注力

めまいの診療にも力を入れられているそうですね。

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科5

めまいの原因となるものはさまざまなのですが、内耳が原因の場合が多く見られます。耳に起因するめまいの原因で一番多いのは「良性発作性頭位めまい症」です。これは三半規管の根元にある、重力や体の方向を関知する「耳石器」という器官の一部が三半規管に入り込むことで発症する症状で、更年期以降の女性に起こることが多いとされています。治療法はめまいの種類や原因によって異なりますので、当院では原因究明のための検査や、どんなときにどの程度のめまいを感じるのか、他にどのような症状を感じるかなど問診を重視しています。

こちらではどのような検査ができるのでしょうか?

一番よく使うのは、眼振検査です。これは、目を振り子のように動かすめまいの検査で、内耳の三半規管に異常があると体の平衡に異常が現れるのですが、目にも乱れた動きが生じるのでそれを診断するために行います。また、めまいの検査ではVRゴーグルを使った検査も行っています。こちらも、さまざまな映像として流れてくるものを目で追うという簡単な作業を行っていただくだけで目の動きを確認できる検査です。あとは、ふらつきを測定する重心動揺検査ですね。聴覚系の検査でいうと、精密な聴力検査ができる機器での検査と内耳の機能を診る検査もできます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

岡田昌浩院長 おかだ耳鼻咽喉科6

ご家族との会話の中で、最近テレビの音が大きいだとか話しかけても聞き返されることが多いなどがあったら、それはある程度の難聴があるということですので、しっかり検査をし、補聴器を使ったり定期的に検診を受けたりなど、症状の改善に向けてのアドバイスを受けられると良いかなと思います。また、よく聞こえないため会話をおっくうに思ったり、後ろから呼びかけられても気がつかないことが多い場合など、ご自身の生活の中で思い当たることがある方も、早めに受診いただくことをお勧めしています。難聴やめまいの症状の他にも、中耳炎や鼻・喉の症状もしっかり診させていただきますので、お気軽にご相談いただけると幸いです。

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