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山本 芳輝 院長の独自取材記事

シプリデンタルクリニック札幌ふしこ

(札幌市東区/環状通東駅)

最終更新日:2024/12/16

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ main

札幌市東区伏古に、山本芳輝院長が2023年に開院した「シプリデンタルクリニック札幌ふしこ」。同院は小児歯科や歯周病、入れ歯など幅広く対応し、子どもから高齢者まであらゆる年代の人たちが通う。山本院長の沖縄での勤務経験から、入り口ではシーサーが患者を出迎え、院内は明るい雰囲気が漂っている。「歯科医院に通うハードルを下げて、治療だけでなく予防も行い、行ったら楽しいと思ってもらえるような場所にしたい」という山本院長の想いのもと、予防歯科医療に特に力を入れる。このエリアで幼少期から育ったという山本院長に、地域への想いや、同院の今後の展望を語ってもらった。

(取材日2024年9月26日)

沖縄での経験を生かし幼少期から育った伏古の地で開業

ロゴや院名が特徴的だと思いますが、そこに込められた意味など教えてください。

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ1

「シプリ」はフィンランド語でたまねぎという意味なんです。私自身、30年以上、この伏古に住んでいます。小学校の頃に受けた授業で、この辺りはもともとたまねぎ農家さんが多く、札幌市内でも初期に開拓された歴史のある地域と学びました。地域に愛される歯科医院になることをめざして、たまねぎをロゴマークと院名に入れることにしました。シーサーは大学を卒業して沖縄で歯科医師として勤務していたので、その時の経験から初心を忘れないようにロゴに入れて、歯科医院の入口にもシーサーを置いています。

歯科医師になろうと思ったきっかけをお聞かせください。

もともと、歯科業界に入ろうとは思っていなかったんです。初めは理工学系に進もうと思っていたんですが、浪人することになり、あらためて自分の将来を考えた時に、祖母から医療関係に行ったほうが良いんじゃないかというアドバイスをもらいました。細かい作業が好きだったので、自分の適性を考えたときに歯科が向いていると考え、そこから歯科業界に方向転換しました。今思うと適切なアドバイスをもらえて本当に良かったなと感謝しています。

大学卒業後に沖縄に行かれたということですが、なぜ沖縄だったんですか?

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ2

大学在学中に市内や関東の歯科医院を何件か見学したのですが、自分のめざす歯科医師の方向性がよくわからなかったんです。だったら自分の行きたいところで経験を積もうと、沖縄に渡りました。実際に生活してみると、それぞれの地域に住んでいる人の暮らしや経済状況の違いに気づくことが多く、全国平均と比べて、お口の健康に対する意識がそこまで高まってはいないんだなと感じました。そのような状況でどうしたら患者さんのお口の健康、生活をよりよくしていけるのか、試行錯誤しながら仕事に取り組んでいました。多くの診療を任せていただいたおかげでさまざまな経験を積むことができました。診療以外にも多くの経験をさせていただき、お世話になった先生方にとても感謝しています。環境の違う土地で歯科医療に従事することで、どの地域でも「人を診る」ということはあまり変わらないんだなということに気づくことができました。

沖縄で感じたことがあれば教えてください。そこから、北海道に戻ろうと思ったのはなぜですか?

自分が育った場所とは違う地域で生活することによって、文化的背景の違ういろんな方と付き合うことができました。沖縄は日本ではありますが歴史的に独自の文化があり、家族や親戚付き合いなどから学ぶ部分が多くありました。身近な家族や友人などを大切にすることで、すごく楽しそうに豊かに暮らしている方が多かったんです。実際に住むことで、まったく違う視点・考え方があるということを肌で感じることができました。北海道に戻ってきたのは、病気をしていた父が亡くなったタイミングでした。兄弟は皆実家を離れており、長年父の介護をしていた母が一人になってしまうことが気がかりで、自分が本当に大切にしたいものは何かを考えた結果でした。沖縄の人たちが大事にしていた家族を、自分も大切にしたいという想いでこちらに戻ってきました。

カウンセリングを大切に定期検診の普及に力を注ぐ

開業のきっかけや心構えなどあれば教えてください。

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ3

勤めていた歯科医院の先生に、勤務1年目くらいのタイミングで開業するなら子どもが小学校になる前にしたほうが良いとアドバイスいただいたんです。勤務しながら、開業医の心構えや視点を学ばせていただきました。その中で、地域に貢献するということ、絶えず研鑽を続ける姿勢にとても影響を受けました。子どもから年配の方まで、年齢層も幅広く診療されていて、今から十数年前から定期検診を当たり前にしようと、地域の皆さんの健康増進に取り組まれている先生だったんです。私自身もその価値観が好きなので地域貢献を大切にしたいと考えています。

開業してやりたかったことは何ですか?

私は歯科医師というのは、自分がした仕事がずっと残っていくものと考えていて、治療した結果をそこから5年後、10年後、20年後と経過を見続けることが大切だと感じています。開業することで、長く経過を見てフォローしていくことが、地域貢献の一つだと思っています。そのためには、定期検診で患者さんが気軽に来ていただけるようにしたい。自分の育った地域なので、より身近に感じてもらえるような歯科医院をめざしていきたいです。歯科医院に行くハードルを下げて、痛みが出てから歯科医院を受診するのではなく、痛いところがなくても健康を維持、増進できるような、行くとちょっと楽しいような場所にしていきたいです。患者さんと共に、地域と一緒に良くなっていきたいと考えています。

そのためにされている具体的な取り組みなどあれば教えてください。

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ4

すべての患者さんに対して、治療の流れの中にカウンセリングの時間を複数回取っています。治療前は悩みや解決してほしいことをお聞きし、治療開始時は治療計画の説明を、治療が終わった後はメンテナンスの重要性を、というようにカウンセリングをこまめに行い、その時々でお伝えしたいことをしっかり説明するようにしています。むし歯や歯周病はその人の生活習慣に大きく影響されるので、そこに気づいていただき改善していくことが大切です。歯は治療すればするほどダメージを受け、どんどん元の状態に戻らなくなっていってしまうことが多いんです。だからこそ、繰り返しの治療が不要となるように、再発を予防することがいかに大事かを患者さんに理解してもらいたいと考えています。

子どもへの歯の教育を実施し地域医療に貢献

院内設備でこだわったポイントは?

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ5

限られたスペースで多くの方に来てもらえるように、治療スペースは半個室にしています。院内で人対人のコミュニケーションがどれだけ取れるかが大事だと思っているんです。先進の機材なども導入していますが、それよりも大事なのは人対人。来る前に思っていたよりもプラスのイメージを持ってもらうことが大切です。スタッフが明るいとクリニックの雰囲気も良くなります。必要に迫られなくても、定期検診に行きたくなる環境をつくっていきたいです。あとは、受付に地域を意識して札幌軟石を使ったり、患者さんやスタッフの癒やしになるかと苔テラリウムを飾ったりしています。

患者さんの年齢層を教えてください。

子ども連れの方が多いですね。子どものうちから歯に対する知識、予防に対しての情報をお伝えできるのはすごく良いことです。まだむし歯や歯周病になっていない状態で来てもらい、悪くならないようにしていきたいです。定期検診に通ってくれたお子さんにはカプセルトイのご褒美も用意しています。中身はおもちゃもあれば、風船もたまに入っています。最近はお口の中の機能低下でうまく風船を膨らませられない子もいると聞きます。ちょっとしたご褒美ですが、歯科医院として何かしら健康の気づきになるようなものを提供できたらと考えています。あと生後4ヵ月からの「お母さんと子どもの歯磨き教室」もスタートし、子育て中の方に良い情報をお伝えできるよう定期的に開催しています。

今後の目標と読者へのメッセージをお願いいたします。

山本芳輝院長 シプリデンタルクリニック札幌ふしこ6

痛くなる前に歯科医院に来ることを当たり前にしたいです。私はこの地域で育ってきましたから、歯科医師として地域の人たちにプラスの影響を与えられるような場所を提供したいです。家族を大切にするのも、いい仕事をするのもまずは体が健康じゃないと成し遂げられませんから、歯やお口の健康づくりを通して、地域のお役に立ちたいです。何より来て良かったな、楽しいなと思える歯科医院をつくっていきたいです。

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