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河井 信一郎 院長の独自取材記事

かわい眼科

(桶川市/桶川駅)

最終更新日:2025/10/24

河井信一郎院長 かわい眼科 main

桶川駅から徒歩10分の国道沿いに立つ「かわい眼科」。院長の河井信一郎先生は埼玉医科大学総合医療センターで30年間、難症例の手術を数多く経験し、現在も同センター眼科の客員教授を務める。「大学病院クラスの診療を、ホテルクラスのホスピタリティーで、かかりつけ医の気軽さで提供」をコンセプトに2023年に開業。手術環境の充実を図り、近隣の眼科や大学病院からの紹介患者も積極的に受け入れている。「新しいもの好きで機械好き」と笑う河井院長だが、その根底には「患者さまは病気を治してもらいに来るだけでなく、不安を払拭してもらいに来る」という深い患者理解がある。手術への情熱と患者の心に寄り添うホスピタリティーを両立させる診療姿勢、そして「町の医局」という壮大な将来構想について話を聞いた。

(取材日2025年8月18日)

大学病院レベルの診療をクリニックで

大学病院での長い経験を経て、開業を決意された経緯を教えてください。

河井信一郎院長 かわい眼科1

埼玉医科大学総合医療センターで30年間勤務し、難症例の手術を中心に診療してきました。大学病院には重症の患者さまが集まり、それに対応する設備や人員が整っているのは確かです。しかし、新しい治療法やシステムを導入するには非常にハードルが高く、簡単には動けないという現実もありました。眼科の機械は高額なものが多く、「ちょっと試してみたい」と気軽に言えるものばかりではありません。新しいもの好きな私としては、新しい治療や知見をダイレクトに患者さまに届けることにおいては大学病院では不向きであると感じていました。そこで、一般的な開業医院と大学病院の長所を併せ持ったクリニックを作ろうと開業を決意したんです。大学病院で行われるような治療をそのままここで行い、さらにその先を行くことをめざしています。

先生のご経歴と、眼科を選ばれた理由についてお聞かせください。

1993年に埼玉医科大学を卒業後、同大学総合医療センターで研鑽を積みました。ワシントン大学への留学時には緑内障の新薬開発などの研究を行い、帰国後は母子周産期センターのNICUで未熟児網膜症の責任者も務めました。眼科を選んだのは「新しいもの好きで機械好きだから」というのが正直なところですね(笑)。レーザー治療やiPS細胞など、科学分野で最先端の技術が医療に応用される時、最初に選ばれるのが目の細胞や組織そして眼科医療であることが多いんです。実は代々医師の家系で、父は埼玉医科大学で名誉教授を務めており、他にも眼科や内科、産婦人科、外科、整形外科など医療系の親族が多かったのですが、私は自分の道として導かれるように眼科を選びました。

クリニックのコンセプトについて教えてください。

河井信一郎院長 かわい眼科2

「大学病院クラスの診療を、ホテルクラスのホスピタリティーで、かかりつけ医の気軽さで提供する」、これが当院のコンセプトです。大学病院クラスの診療については、30年間の経験を生かし、実際に私が大学で使用して確かめた医療機器を導入しています。ホテルクラスのホスピタリティーについては、眼科はすべての検査が自家検査で滞在時間が長くなるため、五感で楽しみリラックスして過ごしてほしいと考えています。待合室と診察室で温度、香り、照明、BGMまで変えているんです。スタッフは定期的に、航空会社で接遇講習を受けてホスピタリティーを身につけています。かかりつけ医の気軽さについては、診療日はほぼ毎日手術を行い、急を要する場合にも臨機応変に対応できる柔軟性を大切にしています。

専門性の高い手術と患者への配慮を大切に

特に力を入れている診療について教えてください。

河井信一郎院長 かわい眼科3

当院では緑内障、白内障、網膜剥離、眼瞼下垂などさまざまな手術に対応しています。手術環境を徹底して整え、「手術を基軸とした眼科診療」を大きな特徴としています。近隣の眼科の先生から手術の依頼を受けることも多く、他院で実施された手術のフォローや、突発的な手術中アクシデントに対する緊急リカバリー手術を依頼されることもあります。白内障手術は6ヵ月から10ヵ月待ちというクリニックや病院もありますが、当院では長くお待たせすることはありません。診療日はほぼ毎日手術をしているため、患者さまにとって利便性が高く、近隣の先生方から患者さまの紹介先として選ばれやすいシステムづくりをしています。手術後は速やかに紹介元の先生にバトンタッチすることで、主治医の先生も信頼して依頼でき、患者さまにも安心していただけるような関係をめざしています。

対応されている疾患や診療範囲について詳しく教えてください。

花粉症やものもらい、目やになどの一般外来から、通常クリニックでは提供が難しいような比較的難易度の高い手術まで幅広く対応しています。網膜剥離などの難症例の緊急手術も可能です。大学病院では救急患者を受け入れるのにベッドの用意や麻酔科医の手配、手術室の調整など関わる人間が多すぎて迅速に対応できないこともありますが、ここでは「剥離がある」と診断されればすぐに準備が整います。患者さんをあまり待たせることなく対応できる、これが当院の強みです。手術に対する私の思いは特別かもしれません。正しく診断をして薬を出すことももちろん重要ですが、手術は自分の実力で真剣勝負で行うことができる。その結果患者さまから感謝してもらえることも、大きなモチベーションになっています。

診療で心がけていることを教えてください。

河井信一郎院長 かわい眼科4

患者さまは病気を治してもらいたいだけでなく、特に開業医に来る際は、病気に対する不安を払拭してもらいに来ると考えています。例えば緑内障は治らない病気で、進行にブレーキをかけるための治療を行っても患者さまには実感できません。それでも皆さんきちんと来院されるのは、不安をなんとかしたいからです。ですから、どんな状況であれポジティブに受け取れるような説明や言葉遣いを心がけています。患者さまが家に帰って家族に「どうだった?」と聞かれた時に、自信を持って一言で言えるテイクホームメッセージを必ず渡すようにしています。いろいろ説明しても「順調ですよ」とか「1、2年以内に手術が必要になりそうです」といった、家族にも伝わる一言を最後に伝えることが大切だと考えています。

新たな舞台で描く将来構想

先生の趣味はなんでしょうか?

河井信一郎院長 かわい眼科5

趣味は、車や船、旅行などたくさんありますが、今最も楽しいのは、手術と、クリニックのシステムや環境づくりを考えることです。準備だけで5年ほどかかりましたから思い入れは強いですね。患者さまに安心し頼ってもらえるシステムを考えるのが、本当に楽しくて仕方がないんです。例えば、クリニックだと珍しいのが、お呼びする際に患者さまのお名前で呼ぶのではなく振動呼出機でお呼びすることもそうです。患者さまのプライバシーという点では、当たり前のことだと思いましたし、待合にある165インチモニターに映る広大な景色なども、落ち着いた場所にしたいという私のこだわりの一つなんです。もちろん、私の手術を通して患者さまの役に立つことが何よりうれしく、開業医として患者さまとより距離感が近くなれたと感じており私の原動力となっております。

今後の展望について教えてください。

「町の医局」をつくりたいと考えています。眼科の専門領域は細分化され多岐にわたっておりますが、それぞれに精通した専門家が集まるデパートのような場所をつくりたいのです。今も毎週火曜日には角膜を専門とする先生に来ていただいていますが、その診療を見るだけで私もとても勉強になっています。また、将来的には若い先生方の学びの場にもなっていきたいですね。大学の医局のように、若手の先生がいろんな専門分野を勉強できる場所をクリニックレベルでつくれたら……。そのためにも、各分野のスペシャリストの先生方にご協力いただいて、いつでも気軽に学びに来られるような気軽な医局のようなものがつくれればと考えています。それが新たに始まった僕のチャレンジでもあります。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

河井信一郎院長 かわい眼科6

目の不調を感じた際はもちろん、眼科の手術をするクリニックをお探しの方、現在受けている治療に対してのセカンドオピニオンをお求めの方も、お気軽にご相談ください。どのような目的で来院されても、不安を軽減して帰っていただけるようクリニック一同努めています。今後も地域の皆さんや先生方に、安心してご利用いただけるクリニックをめざしていきます。

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