子どもの矯正に興味がある人へ
歯並びと成長期の重要な関係性
なおしデンタルクリニック
(吹田市/岸辺駅)
最終更新日:2025/06/11


- 自由診療
子どもの歯列矯正に関する情報があふれる昨今。わが子の歯並びが気になり、小児矯正を受けたほうが良いのか迷う保護者も多くいることだろう。歯並びや噛み合わせが悪い「不正咬合」の状態を放置すると、見た目だけでなく虫歯や歯周病のリスクが高まり、食事や発音への影響、顎の成長や全身の健康にも関わる可能性がある。0歳の赤ちゃんでも、歯が生え始めたら小児歯科を一度受診するなど、早期に子どもの口内環境へ意識を向ける大切さを語る「なおしデンタルクリニック」の小原直院長。小児矯正の相談の適齢期は、永久歯に生え替わる6~7歳頃だという。地域の子どもの健やかな成長をめざし、早期受診・早期対応を呼びかける小原院長に、同院で実施する小児矯正に関するさまざまな質問に答えてもらった。
(取材日2025年2月17日)
目次
小学校低学年は小児矯正のゴールデンタイム。歯の生え替わりと顎の成長を利用した口内環境を改善をめざす
- Qこちらで受けられる小児矯正の特徴について教えてください。
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A
▲取り外し可能でストレスの少ないマウスピース型装置
当院では、マウスピース型装置を用いた小児矯正に対応しています。装着するのは就寝中と在宅時の1時間以上だけです。あくまでお家の中で取り組める歯列矯正であり、学校へ着けて行かなくていいため、お子さんにとって心身の負担が少ないといえます。やわらかい素材でできているため、装着時の痛みが発生しにくく、矯正入門として使用しやすいでしょう。デザインもかわいらしいので、初めて歯列矯正を受ける初期段階のお子さんに向いている方法と捉えています。
- Q歯並びや顎のバランスが悪いと将来どのような影響がありますか?
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A
▲まずは気軽に相談に来てほしいと語る小原院長
例えば、歯が並んでいるスペースが狭く、歯が前後に折り重なっている状態では、歯磨きがしにくいため虫歯のリスクが高まります。不正咬合を放置したまま大人になってしまうと、歯周病の懸念も発生します。その他、横から見た際に、下の歯が前に出ている状態を指す「受け口」のまま成長すると、奥歯の負担が大きくなります。負担のかかる奥歯が徐々に悪くなりやすく、30~40代頃に受け口でない方と比較して顕著に影響が出やすいとされています。こうした将来のリスクを考慮しても、できるだけ早い段階で改善を図りましょう。大人になってからも矯正はできますが、時間や金額の負担も大きくなるため、まずは一度受診することが大切です。
- Q矯正を開始する目安となる年齢はありますか?
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A
▲早めに歯並びなど口腔環境を整えるアプローチをすることが大切
6~7歳頃の前歯の永久歯が生え始めたタイミングで相談すると良いでしょう。近年の食生活はやわらかい食べ物が多くなった影響で、昔に比べると顎が小さいお子さんが多いといわれています。そうした影響もあり、永久歯への生え替わりの時期に、歯並びに凹凸が発生するお子さんが多く見られるため、顎の成長期でもある小学校低学年の時期に取り組み、10歳~11歳くらいまでの間に顎の成長を利用して適切な歯並びや噛み合わせに促していく歯列育成をできると良いと思います。その後、ワイヤー矯正などが必要になったとしても、歯列育成をしていると治療期間の短縮が見込めます。
- Q子どもの時に矯正を受けるメリットを教えてください。
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A
▲丁寧に説明した上で一人ひとりに合った治療計画を立案
小児矯正を行う目的は、見た目だけでなく全身の健康も念頭に置いています。最近、増加傾向にある「お口ぽかん」といわれる状態も、本来の鼻呼吸ではなく口呼吸をしていることが多いと考えられます。虫歯や風邪のリスク上昇も考えられる状態です。また、成人してから矯正を始めると、抜歯が必要になることが多くなります。お子さんもやがて大人になり、最終的には高齢者になります。自分の歯でちゃんと噛んで食事ができる方は、入れ歯など歯を失ってしまった方と比較して、認知症のリスクが低いというデータもあります。長いスパンで考えても、子どもの頃に歯並びなど口腔環境を整えるアプローチをしておくことは非常に大切なことです。
- Qお子さんの診療で大切にされていることは何でしょう。
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A
▲子どもが楽しく歯科に通えるようにと工夫を凝らしている
歯科医院が初めてのお子さんは、まずは当院に慣れてもらうことから始めます。例えば、小さなお子さんでも口を開けやすい環境づくりに注力しています。マットを敷いて寝転ぶことができるスペースを用意し、親御さんや歯科衛生士の膝枕でお子さんの診療ができる部屋もあります。また、保育士資格を持つスタッフによる予約制の託児サービスもあるため、ごきょうだいで受診された際は、他のきょうだいの診察中は遊んで待つことができます。もちろん、親御さんの治療中に託児サービスをご利用いただくことも可能です。広々とした待合室では、将来的には地域の方向けの歯磨き教室などの開催も考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた小児矯正/10万円~