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竹尾 浩紀 院長の独自取材記事

たけおクリニック

(世田谷区/三軒茶屋駅)

最終更新日:2020/04/01

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三軒茶屋駅パティオ口からすぐの、「たけおクリニック」を訪ねた。待合室にはソファー席と、パソコン作業などに便利なブース席があり、ゆったりした雰囲気だ。院長の竹尾浩紀先生はカジュアルな白シャツといういで立ち。「患者さんが緊張しないように、ずっとこのスタイルです」と笑顔でその理由を話してくれた。竹尾先生は内科の中でも糖尿病を専門としており、同院では重度の患者も外来で診療が受けられるように体制を整えている。大学病院で行うようなレベルの糖尿病の治療を、待ち時間少なく提供することを目標にしているという竹尾先生。今回の取材では、診療のモットーや、糖尿病の治療の特徴について話を聞いた。
(取材日2018年9月10日)

待ち時間が気にならないように診療体制を整える

どんな患者さんが来院していますか?

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半分以上が糖尿病の患者さんです。他の半数は、血圧やコレステロール値が高い方など生活習慣病の患者さんや、風邪など一般の内科の患者さんです。糖尿病というと中高年の男性の病気というイメージがありますが、地域柄か、若い女性の患者さんも多くいらっしゃいます。また当院では、大学病院で提供しているような糖尿病の治療を、より少ない待ち時間で提供することをめざしていますので、重度の糖尿病の患者さんも外来診療を行っています。また、妊娠糖尿病という病気があるのですが、妊娠中は血糖値の管理がとても大変です。でも大丈夫ですよ、とお伝えしたいです。糖尿病があるために妊娠や出産について心配していた患者さんが、当院でサポートを受けながら出産に臨み、無事に赤ちゃんが生まれたと報告してくださったときはうれしかったですね。

診療の流れについても工夫をされているとか。

患者さんにとって、待ち時間が気にならないような診療システムをつくりました。受付を済ませると、当院ではまず、医療スタッフが患者さんをエスコートして、すぐに検査の場所にお連れします。糖尿病の患者さんの場合は、HbA1cと血糖値、お小水の検査、初診の場合は体重も測ります。数値はすぐに測定できますので、結果を見ながら看護師が患者さんに説明をして、話を聞きます。その内容を受けて、医師が診察を行います。こうした流れをシステム化することで、患者さんの待ち時間が短縮できますし、実際には医師と話をするまでに30~40分かかるとしても、ただ待つだけではなく、看護師と話したり知識が得られるわけです。すると、患者さんも待ち時間が気にならず、医師も効率よく診察ができていくようになるんですね。

診療方針について、お聞かせいただけますか?

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医療の中身が大事であることはもちろん、信頼のために医療を提供しなければならない、と考えています。医師の仕事はやりがいのある仕事ですが、一方で、必ず負けることがある仕事でもあります。なぜなら、人はいつか亡くなってしまうから。人が亡くなるって、すごいことなんです。それしか言えないですし、ご家族にとってはものすごい衝撃です。そんなときに医師がやるべきことは、言い訳ではなくきちんと説明をして、信頼関係を築くこと。昔は今に比べて医療レベルは低かったと思いますが、医師と患者に信頼関係がありました。じゃあ、今の医療では信頼関係はどう構築していくのか?と思うわけです。ですので、診療においても患者さんからたくさん話を聞いて、お伝えできることはしっかりお伝えしていきたいです。

安全な血糖値をつくる生活習慣の獲得をめざす

糖尿病の治療において、どんなことを大事にしていらっしゃいますか?

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糖尿病の治療の目的は、血糖値を下げることではなく、生涯にわたり、健康な方と同じQOLを維持することです。QOLは個人や年齢によっても違いますよね。すべての人を同じ基準に押し込めるのはやりすぎなのです。そうではなく、100歳まで合併症が起こらないように血糖値をつくることや、その値をつくれる生活習慣を1つでも多く獲得することが大切。特に食行動は習慣による影響が大きいですから、少しずつ変えていきながら、足りないところは薬をつかうことで安全な血糖値に変化させていきます。ゆっくり変化した血糖値は安定しますから、焦らなくてもいいんです。当院では、食事の指導も患者さん一人ひとりの状況に合わせて行っています。そのためには高いレベルの知識が必要ですが、少しずつ積み重ねていくことで、患者さんも苦痛を感じずに治療を続けていけると思います。

こちらでは、糖尿病の三大合併症の検査もできるとお聞きしました。

糖尿病の三大合併症には、目の病気(糖尿病網膜症)、腎臓の病気(糖尿病性腎症)、神経の病気(糖尿病神経障害)があります。例えば当院は内科のクリニックなのに、目の検査をする機器があるんです。目の病気が進んでいないかどうかを確認するために、わざわざ眼科に行くのは大変ですよね。悪くなっていないことを確かめて、「大丈夫ですよ」と言って差し上げることができれば、患者さんは眼科に行くひと手間が減りますよね。他にも、腎臓の機能を調べる機械もありますし、神経障害については、音叉などの器具を使ってすぐに調べられます。一つのクリニックですべての検査ができるのは、なかなか珍しいかもしれませんね。

外来でインスリン注射を行っているのも特徴ですね。

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血糖値が400でも600でも、他にこれといった症状がないのであれば、当院なら外来で十分、治療ができます。血糖値が上昇するのは、相対的にインスリンが足りないからです。ですので、血糖値が異常に高くなっている患者さんも、インスリン注射を打てば、血糖値は下がるということです。ですので、多くの患者さんには飲み薬の治療を勧めていますが、どうしてもよくならない場合はインスリン注射を行います。インスリン注射は、1回目は当院で行い、やり方を説明します。それ以降は、基本的にはご自身で、1日1回行っていただきます。また当院では、24時間血糖値測定システムを導入しています。500円玉大のボタンを腕につけると、機械をかざすだけで血糖値が測れるので、ご自身で楽に血糖値を管理でき、安心していただけるのではと思います。

患者と嘘のない関係をつくっていきたい

患者さんとはどんな関係を築いてきたいですか?

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嘘がないようにしたいです。例えば、食生活の改善に取り組んでいる患者さんが、本当はいろいろ食べているのに「食べていない」と言ったり、薬を飲んでいないのに「飲んだ」と言ってしまうことがないようにしたい。きちんとやっているのに結果が出ていないとなれば、医師はさらに薬を出しますよね。これは絶対にだめなことです。私は患者さんに「たくさん食べてしまった」と言われても怒りませんよ。なぜなら、患者さんに外来を続けてほしいからです。一度来なくなった患者さんが、次に来院するのは合併症が出たときというケースが少なくありません。だからこそ、患者さんには無理のない範囲で治療を続けてほしいんです。そのためにも、嘘のない、何でも話してもらえる関係を築いていけたらと思っています。

最近やりがいを感じたことは?

開業医である以上、ある程度はどんなことでも治療できる必要がありますし、一方で、専門性を磨くことも大切です。ただ、私一人で診られる人数には限りがありますから、今は人材を育てることにも力を入れています。1つには、世田谷区の認知症の相談員をしている関係で、在宅医療の現場で先頭に立つケアマネジャーや訪問看護師を教育しています。また、当院においては、看護師も事務員も全員が糖尿病療養指導の訓練を受けており、私も当院のスタッフには研修医と同等の指導をしています。そうやって指導した人たちが、それぞれの持ち場で力を発揮してくれることがうれしいです。

最後に読者へのメッセージをいただけますか?

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病院に来ることを恐れないでほしいです。血圧でもコレステロールでも認知症でも、気になることは相談に来てくださいね。例えば当院では、血圧計も貸し出しているんですよ。クリニックで測ると緊張している分、血圧が高くなることもあります。本当の血圧を知るには、ご自宅で測っていただくほうがいいのです。また、コレステロール値が高いと問題が起こりますが、その人にとって適正な数値があるので、基準値との比較だけで判断しないほうがいいです。そういったところをしっかりお伝えできればと思っています。でも、治療をするかどうかは患者さんの気持ち次第。ご自身の健康のため、ご自身で判断するために、クリニックを活用してもらえたらと思います。

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