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田中 宏明 院長の独自取材記事

Noah ART Clinic 武蔵小杉

(川崎市中原区/武蔵小杉駅)

最終更新日:2024/10/29

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉 main

武蔵小杉駅から徒歩5分にあるのが、「Noah ART Clinic 武蔵小杉」。木目調で統一された院内は広々としており、落ち着きのある空気感が印象的。患者同士の目線が合わないように椅子が配置され、診療前に感じがちな緊張をほぐしてくれる。田中宏明院長は医科大学卒業後、大学病院や神奈川の基幹病院などで約25年間の研鑽を積み、2017年に副院長として同院に入職。2018年に波多野前院長から院長を継承した。医院の入り口を入ると、受付スタッフが温かな笑顔で患者を出迎えてくれる。医師の方針を押しつけるのではなく、常に患者目線に立って検査、診察と治療を行うことができるよう計画を一緒に立てることにこだわりたいと話す田中院長。今回は田中院長に、先進の機器や設備を整える医院の特徴や今後の展望について話を聞いた。

(取材日2023年11月1日)

女性患者の生涯を通じて長く寄り添う医療を提供

初めに、武蔵小杉という土地の特徴と患者の傾向についてお伺いします。

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉1

ここは高層マンションが立ち並ぶ地域なので、20代半ばから40代前半の方々が多く、年々不妊治療のご相談が増加する傾向にあります。当クリニックは、不妊治療を軸に一般婦人科全般の治療を実施。川崎市の子宮がん検診も行っています。不妊治療は、「タイミング法」、「人工授精」そして「体外受精」の3段階で進めるのが一般的です。患者さんと医師は状況に応じて、ステップアップの検討を行うのですが、2022年の保険適用後はそのステップアップのスピードが早まった印象があります。スピードが早まることで、妊娠までの時間短縮につながることも期待できますので、患者さんのメリットにもなると考えています。

2023年5月、移転リニューアルした理由はどのようなことだったのでしょうか。

当クリニックは、今から18年前の2005年に武蔵小杉の土地に開業。長きにわたりご縁で通っていただいている患者さんも多く、その方々のご紹介によるのでしょうか。近年は、患者さんが増加の傾向にあります。それに伴い移転前の待合室が手狭になり、時には立ってお待ちいただくこともありました。お忙しい時間の中で、わざわざ当院を選んで来てくださる患者さんに対して、たいへん心苦しく真っ先に改善すべき課題でした。また、診察ブースを増やし、医師の増員を図ることで、患者さんの待ち時間の短縮化を図りたい。さらに医療技術の進歩に合わせて、当クリニック内に先進の医療機器を積極的に導入し、患者さんに高レベルの医療提供を行いたい、と思い移転を決断した次第です。

クリニックの特徴について教えてください。

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉2

開業から18年間、地域に根差した地域医療に徹しております。そして、不妊治療のみならず、婦人科関連の症状にオールラウンドに対応しています。最初は不妊治療で通院を始めた患者さんが、年齢を重ねて更年期症状のご相談で来られることもあり、女性の生涯を通じて長く寄り添えることも特徴の一つです。一方で新たな機器の導入やスタッフの技術のブラッシュアップにも余念がなく、2023年4月から東京医科大学病院で生殖医療の教授であった久慈直昭先生を迎え、大学病院レベルの医療提供ができるよう体制を整備しました。さらに近隣の基幹病院と密な連携を取り、患者さんが安心できる環境づくりに努めています。

こだわりは、限られた時間で大きなものを提供すること

大学卒業後、院長を継承するまでの経緯をお尋ねします。

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉3

大学を卒業し、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室に入局し、不妊生殖班に所属しました。実は、当時の私の師が久慈先生です。生殖の基礎を教えてくださり、私が不妊治療の世界に足を踏み入れるきっかけをいただきました。当時は、不妊治療のほかに周産期医療、婦人科腫瘍など産婦人科医療全般に対応。10年ほど前から、不妊治療に注力するようになりました。そして知人の紹介により前院長の波多野久昭先生と出会い、2017年に副院長として当クリニックに入職。その後、1年間の継承準備期間を経て2018年に波多野前院長から院長を継承しました。継承後も波多野先生の診察を希望する方もいることから、今は副院長として常勤で一緒に診療を行っています。

診療体制に関して、何かこだわりはありますか。

現在当院には、常勤4人、非常勤6人、計10人の医師が在籍しており、患者さんごとの担当医師は定めていません。従って、どの医師が対応しても、患者さんの治療方針は常に共有されていることが重要です。各医師は治療が終わるごとに、当日の治療内容や会話履歴をカルテに明確に記入するよう徹底しています。例えば、患者さんに「次は何月何日に、この検査を実施予定」とお伝えした場合は、次の診察でどの医師が担当したとしても、まったく同じ方向性で患者さんと接することが大切。医師によって方向性が異なると、患者さんの不安や医師ならびに当院に対する不信感にもつながりかねません。当院スタッフには、この方針の順守を強く求め、患者さんのお役に立てるよう日々尽力しています。

院長が診察する際に、心がけていることを教えてください。

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉4

当院の患者さんの多くは、お仕事をされている会社員の方です。限られた貴重な時間を調整し、来院いただいているので「無駄のない診療」を行うことを心がけています。私のこだわりは「限られた時間内で、大きなものを提供する」こと。また各回の診察が、患者さんにとって「有益な時間」になるように心を配っています。診察後の患者さんに「今日はここに来て良かった」「医師からこういう話を聞けたので役立った」「今後の治療方針が決まったので安心した」などの思いを抱いていただけるとしたら誠にうれしいことです。小さくても構わないので、患者さんが何かしらの満足を得て、笑顔で診察室を出て行かれる姿を見られたら、仕事のやりがいとなるでしょう。

良いものを守りながら、同時に進化を続けること

院長継承後に、新たに取り組まれたことはありますか。

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉5

当院は開業以来、一貫して武蔵小杉の地に根づいた地域医療をしっかりと実践してきました。時の移り変わりに関わりなく、そこを第一に考えてクリニック運営を行ってきた18年間。多くの患者さんに支えられてここまで来れたと思うので、この気持ちはいつまでも大事にしていきたいですね。近年は、胚培養専門のスタッフの増員や、新しい培養機器の導入に注力。高度な培養技術を携えることで、患者さんの期待にお応えできる確率が高まると見込めるので、技術は常にブラッシュアップしていこうと考えています。また最近積極的に取り組んでいるのが、外部への情報開示。当院の診療、研究内容やデータ解析を外部に発表することで、院内スタッフの意識向上につながればと思い励んでいます。

今後の展望についてお聞かせください。

引き続き、当院のモットーは「地域医療に徹する」こと。それと同時に新しい技術を取り入れ、質の高い医療提供に邁進する所存です。いわば「良いものを守りながら、進化も続ける」という感じです。2023年夏からスタートしたのが、不妊教室。不妊メカニズムに興味がある、不妊クリニックの受診に少し抵抗がある、不妊相談を行うのはまだ早いと感じる方などに参加していただけます。初めて不妊クリニックの扉をノックして医師と対面で相談する前に、こうした教室に参加することで、初診への抵抗感が薄らぐのではないでしょうか。この教室では不妊症とはどういう症状で、どのように不妊治療が進められるのかなどをお伝えしています。この機会がきっかけとなり受診に至り、望ましい未来につながることがあれば、医師としてとても喜ばしいことですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

田中宏明院長 Noah ART Clinic 武蔵小杉6

受診前の患者さんの中には、お一人で考えすぎて気持ちが重くなり、塞ぎこんでしまう方もいます。また仕事をしている方の中には、勤務しながら継続治療が可能なのかを不安視される方も多くいらっしゃいます。お悩みの内容は人それぞれなので、気軽にご相談いただければと思います。初診の場合、初めにこれまでの経緯を丁寧にお聞きした上で、検査や治療に関する説明を行い、その患者さんにとって適切と思われる治療法の選択肢をご提案します。当院は提案内容を押しつけることはせず、患者さんご自身に十分な時間をかけてご検討いただき、その後、今後の進め方について改めて調整するという流れになります。少しでも不安に思うことがあれば、お気持ちを軽くするためにも、まず気軽に当院に足を運んでみてください。スタッフ一同、笑顔で皆さまをお迎えさせていただきます。

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