藤巻 充寿 院長、萩原 明子 先生、沖崎 貴子 先生の独自取材記事
藤巻耳鼻咽喉科医院 行徳分院
(市川市/行徳駅)
最終更新日:2024/07/18

東京メトロ東西線・行徳駅から徒歩1分という通いやすい場所にある「藤巻耳鼻咽喉科医院 行徳分院」。院長を務めるのは、父でもある南行徳の本院院長をサポートしてきた藤巻充寿先生だ。本院に長年にわたり勤務してきた萩原明子先生、「ママ先生」として近隣の母親たちに親しまれる沖崎貴子先生とともに、チーム医療できめ細かな診療にあたっている。真新しい院内は広々としていて、中待合室もあるなど、窮屈な思いをすることなく過ごせる。スタッフたちの笑顔も絶えず、アットホームな雰囲気のクリニックだ。「親しみやすい空間で高度な医療を気軽に体験できるようにしていきたい」という3人の先生に、診療にかける思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2024年6月7日)
根拠に基づく医療で地域医療に貢献したい
まず、この場所に開業したきっかけから教えていただけますか?

【藤巻院長】私たちはもともと南行徳で耳鼻咽喉科を営んでいたのですが、隣町の行徳からいらっしゃる患者さんが多いことが気になっていました。以前は行徳駅前にも耳鼻咽喉科があったのですが閉院してしまい、近くに耳鼻咽喉科を専門とする医師が不足している状況が長く続いていたんですね。そこで、お困りになっている地域の皆さんのお役に立てればと、昨年の10月に分院として当院を立ち上げる運びとなりました。分院でも、1986年の本院開院以来こだわってきた「藤巻の医療」を提供したいという思いは変わりません。
「藤巻の医療」とはどのようなものですか?
【藤巻院長】当たり前のことですが「根拠に基づく医療を提供する」ということです。そのためにはまず十分な検査が欠かせないので、耳鼻科用コーンビームCT、頭部単純エックス線検査装置、副鼻腔咽頭ファイバースコープ、超小型高解像度カラーCCDカメラなどの設備を備えました。本院だけでなく、東京ベイ・浦安市川医療センターとも連携してMRIやCTも迅速に対応可能です。患部の写真などもできるだけ患者さんに見てもらうようにして、医師一人ひとりがわかりやすい説明を心がけています。
チーム医療も大切にしているそうですね。

【藤巻院長】本院院長の父をはじめ、5人の医師が在籍し、常に2人以上は勤務する体制にもこだわりました。萩原先生は私が医師になりたての頃から本院にいた姉のような存在なので、ここでも一緒に働けることを頼もしく思っています。
【萩原先生】大学病院に勤務しながら当院で診療にあたっている医師が複数いて、患者さんが気軽に先進的な医療を受けられるのも当院ならではの特色です。また、子どもの患者さんも多いのですが、子育て中の沖崎先生がいてくれるので、お母さんも悩みを相談しやすいのではないでしょうか。
【沖崎先生】私は昨年からこのチームに加わったのですが、和気あいあいとした雰囲気でとても働きやすい環境ですね。
それぞれの個性を生かしチーム医療で診療にあたる
沖崎先生は診療で何を大切にしていますか?

【沖崎先生】患者さんとそのご家族の不安を少しでも解消することでしょうか。耳鼻咽喉科は子どもの患者さんも多く、泣かない子が珍しいというくらいなので、気兼ねせずに足を運んでほしいと思っています。私自身、保育園に通う子どもがいるので、子育ての悩みも大いに共感することばかりですね。お子さんを連れて来るお母さんたちとのコミュニケーションも大切にしていきたいです。だからこそ、一つ一つ言葉を選んで話し、丁寧に診察するように心がけています。
萩原先生がやりがいを感じるのはどんなときですか?
【萩原先生】滲出性中耳炎の治療で鼓膜を切開したりチューブを挿入したりといった、お子さんにとってはつらい治療も数多く手がけてきました。耳鼻咽喉科の診療では、成長とともに中耳炎を繰り返さなくなり足が遠のいていたお子さんが、大人になってまた来てくれることもあるんですよ。最初は誰だかわかりませんが(笑)、やはりそんな瞬間はやりがいを感じますね。たとえ、些細な問題でも、遠慮なくご相談ください。よく「耳垢なんかのことで相談していいんですか?」と聞かれるのですが、もちろんです。放置していると聞こえが悪くなるので、こちらからお声をかけることもあります。定期的に耳垢のクリーニングに通うというのも耳鼻咽喉科の利用法の一つなんですよ。
藤巻院長のご専門についてお聞かせください。

【藤巻院長】当院では幅広い耳鼻咽喉科診療に対応していますが、専門としているのは大学病院で長年にわたり携わってきた頭頸部外科です。現在も木曜は順天堂大学医学部附属順天堂医院で診療していて、頭頸部腫瘍や甲状腺疾患の外来を担当しています。同大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センターでは頭頸部腫瘍の手術を手がけることもあります。だからこそ、必要に応じて大学病院への紹介もスムーズに行うことができますし、紹介して終わりではありません。紹介先での治療のプランニングも具体的にできるという点は、患者さんにとって安心材料となるのではないでしょうか。
小児科とも連携し、子どもの健康を注意深く見守る
こんな時は受診してほしいという症状はありますか?

【藤巻院長】長引く咳、鼻水が喉に落ちる後鼻漏が長引いているならば副鼻腔炎の可能性があります。風邪と思い込んでいるうちに悪化させてしまう人もいるので、そんなときは内科だけではなく耳鼻咽喉科にも相談してください。また、お子さんの場合、風邪から副鼻腔炎になり、さらに中耳炎に至るケースもあります。鼻水、くしゃみなどの症状は耳鼻科領域と小児科領域がクロスオーバーしていることも多々あるので、できれば両方を受診してほしいところです。当院ならば小児科医である妹が本院で診療にあたっているので連携もスムーズです。喘息、気管支炎なども耳鼻咽喉科医だけでは対応できないので、彼女がいてくれて助かっています。
今後の展望についてお聞かせください。
【藤巻院長】現在は本院にしかない装置もいくつかあるので、いずれは当院でもすべてそろえたいと思っています。また、私は大学病院でバセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の患者さんを診てきた経験もあるので、当院でも生かせないかと考えています。幸い、身近に甲状腺疾患を専門としている内科医もいて連携も可能です。小児科に続いて内分泌内科との協力も強みとするクリニックにできたらいいですね。
最後に、読者へのメッセージを一言ずつお願いします。

【沖崎先生】入り口は少しわかりにくいかもしれませんがエレベーターもありますし、トイレもバリアフリーです。広めの院内は動線をスッキリさせ、車いすやベビーカーでも移動しやすいように工夫しました。身近に感じていただけるような診療を心がけていますので、小さなお悩みでもお聞かせください。
【萩原先生】これまで近くに耳鼻咽喉科がなくて困っていた方々も、気軽に足を運んでほしいです。近隣の方々の健康を末永く守っていきたいと思っています。
【藤巻院長】地域の皆さんが安心して受診できるクリニックをめざしています。仕事や育児で忙しい中に来てくださった方が、納得してお帰りいただけるような診療をめざしています。私自身、3児の子育て中で、妻が頑張ってくれていることに日々感謝しています。母目線と父目線は違うかもしれませんが、お母さんたちのことを全力で応援したいと考えていますので、いつでも頼りにしてください。