矢川 彰悟 院長の独自取材記事
豊田駅やがわデンタルオフィス
(日野市/豊田駅)
最終更新日:2023/11/15

2023年9月に開院した「豊田駅やがわデンタルオフィス」。ウッド調にカラーが統一された院内は清潔感にあふれ、ホッと心が和む雰囲気で満たされている。虫歯や歯周病の治療のほか、専門性の高い補綴治療や根管治療、歯の欠損に対するインプラントや自家歯牙移植など、さまざまな治療を扱っている。それらを担当しているのが、院長である矢川彰悟先生。日本大学大学院でセラミックなどの詰め物やかぶせ物を専門的に学んだ、補綴治療の専門家だ。副院長である矢川愛子先生とともに、地域住民の歯の健康サポートに貢献する。「時間があれば歯科治療の情報を調べるなど、休日も仕事のことばかり考えています」と笑顔を見せる矢川院長は、常に症状と向き合い、患者を支える姿勢を崩さない。今回は、診療の特徴や患者に対する思いなどについて聞いた。
(取材日2023年10月6日)
虫歯治療から専門的な補綴治療まで幅広く対応
まずは、新規開院されたクリニックをご紹介ください。

名前からもわかるように、豊田駅から徒歩3分の立地にある地域密着の歯科クリニックです。2023年9月に新規開院いたしました。診療内容は、虫歯や歯周病の治療はもちろん、インプラント、審美歯科、根管治療、矯正歯科などの専門性の高い治療まで、多岐にわたります。ファミリー層を中心に、1歳から80代まで幅広い年齢層の患者さんが来院されています。歯科治療は、私と副院長が担当しており、月1回は矯正を専門とする歯科医師が矯正治療にあたっています。歯科衛生士は1人が同じ患者さんを診る担当制なので、細かな口腔内の変化や健康状態を把握することができます。歯科医師に言いづらい不安やお悩みでも「いつもの歯科衛生士さん」であれば、話しやすいのではないでしょうか。
院内の設計に、こだわりがあるそうですね。
多くの患者さんは緊張されているので、リラックスできるようにこだわりました。まず、全体的なカラーをウッド調にして、待合室にいるときからホッとできる雰囲気づくりを大切にしています。3台あるユニットは完全個室にして、ほかの患者さんが気にならないようにしました。個室特有の圧迫感をなくすために、スペースも広めなので安心してください。お子さん連れでも通いやすくするため、個室の片隅には、おままごとスペースやロードマップ柄のラグなどを設置。個室内でも、お子さんを見ながら治療を受けることができます。また、治療に不安を残さないように、歯科医師と患者さんがゆっくりお話をするためのカウンセリングルームも完備されています。
先生の得意な治療について、教えてください。

日本大学大学院で専門的に学びを深めた、補綴治療を得意としています。補綴とは、歯が欠けたりなくなったりした場合、詰め物やかぶせ物で補うことです。補綴を活用する審美歯科は、見た目を整えるだけでなく、虫歯の再発率を減らすことも期待できるのですよ。金属素材を使った、いわゆる銀歯は数年で経年劣化が起こるため、歯との間に隙間ができ、虫歯菌が入って再治療につながることがあります。当院がお勧めするセラミック素材は、経年劣化が少なく汚れがつきにくいことが特徴です。精度の高い型採りを行い、補綴物の材料の特性を熟知した歯科技工士が、写真や歯型をもとに色や形を忠実に再現したかぶせ物を作製。それを歯茎に隙間なく装着することにより、汚れや虫歯菌の侵入を防ぎ、再治療のリスクを減らせるのです。自費診療ですが、経済的な問題も含めて相談の上、一人ひとりに合った治療をご提供しています。
納得できる治療のために、丁寧な説明と診療を重視
インプラント治療にも力を入れていると伺いました。

当院では、歯科用CTによる精密な検査・診断を行います。その3次元画像をもとに、骨の幅や高さ、神経血管の位置などを適切に把握できるのです。加えて、口腔内写真を用いてお口の中の状態も確認します。検査後、カウンセリングルームで、モニター画面に患者さんのCT画像などを反映させながら、治療計画と治療期間や料金までお伝えします。すべて納得いただいてから、治療に入るという流れです。当院では、正しい位置に埋入できるようにコンピューターが管理することで、治療計画どおりの位置、深さ、角度にインプラントを埋入できるナビゲーションシステムを導入しています。
医療設備も充実していますね。
マイクロスコープ、歯科用CT、口腔外バキューム、ヨーロッパ規格でクラスBとされる高圧蒸気滅菌器など、先進の設備を取りそろえました。特にマイクロスコープと歯科用CTにはこだわり、精密で専門性の高い治療ができるように設備を整えています。マイクロスコープは、肉眼では把握しきれない歯の構造を20倍にまで拡大して観察できます。根管治療で活躍し、細かい神経や根の先端の病変、根管内部の汚れなどに対して、適切な治療につなげます。また歯科用CTは、インプラント、根管治療を中心に使用しています。
治療する上で、大切にしていることをお聞かせください。

患者さんとしっかりお話をして、ご自身の状況を理解してもらうことです。そのために、初診ではエックス線と口腔内写真の撮影を行い、お口の中の状態を把握することから始めます。大切なのは、症状の原因を突き止めることです。例えば虫歯や歯周病の原因は、噛み合わせや歯並びが影響していることも多いので、そこから改善につながる治療のご提案をさせていただくことがあります。同時に生活習慣なども伺い「忙しくて歯磨きが満足にできない」「間食が多い」といった方などには、歯磨きの重要性のお話や、食生活のアドバイスなどを追加することも。根本的な原因の解明が再治療の防止には重要なので、患者さんご自身が再発予防へ意識を向けていただけるように、カウンセリングを丁寧に行っています。
大学病院や地域医院に勤務し、さまざまな症例を経験
ところで、先生が医師になったきっかけと、経歴を教えてください。

父と母がそれぞれ外科と内科の医師だっただけでなく、親戚にも医師が多い家系で育ちました。勤務医だった両親から仕事の話を聞く中で、病気で困っている患者さんを支え、貢献する姿を尊敬できると感じたことが、医師をめざしたきっかけです。歯科医師を選んだのは、手先が器用だったので生かせるのではないかと思ったからです。2013年に日本大学歯学部を卒業後、日本大学大学院へ入学し、補綴の研究と勉強を始めました。2018年からは日本大学歯学部の助教に就任し、日本大学病院で外来などの臨床を経験しながら、研究と後進の育成にも力を注いできました。翌年には退局し、松本デンタルオフィスとレイス歯科クリニックへ勤務した後、2023年の9月に当院を開院したのです。
大学病院と地域のクリニック、それぞれどのような経験をされましたか?
日本大学病院は、地域のクリニックなどから紹介される症状の重い患者さんが集まります。補綴について、難しい症例も数多く経験しました。セラミックの研究もしていたので、セラミックのかぶせ物などを臨床の場でたくさん取り入れたことも、多くの学びにつながっています。一方、地域のクリニックでは、お子さんから高齢者まで幅広い年代の方が来院され、虫歯や歯周病などの身近な一般歯科に携わることができました。特に松本デンタルオフィスでは、一般歯科だけでなくインプラントなどの専門性の高い治療も行っていたので、幅広い治療に対する研鑽を積むことができたと思います。当院では、副院長が一般歯科を担当し、私は一般歯科だけでなく専門性の高い治療も行っていますので、患者さんの幅広いお悩みに対応できることが強みだと思っています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

患者さんに納得して治療を受けていただくために、当院ではさまざまな取り組みをしています。一般歯科から専門性の高い治療まで、カウンセリングを大切にしながら治療に取り組む姿勢を大切にしています。事前に治療計画を立て、患者さんのイメージどおりにしっかりと歯を治し「来て良かった」と思っていただけるクリニックをめざし、私含めスタッフ一同お待ちしております。定期検診はもちろん、小さな違和感など気になる症状がありましたら、ぜひ足を運んでみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/1万6500円程度、インプラント1次手術(インプラント埋入)/24万2000円程度、成人矯正/82万5000円~、セラミックインレー/7万7000円程度、セラミッククラウン前歯/15万4000円程度、セラミッククラウン臼歯/12万1000円程度、歯周組織再生療法/11万円~(歯数により変動)