小野里 優 院長の独自取材記事
オズデンタルクリニック前橋
(前橋市/群馬総社駅)
最終更新日:2026/01/22
下校時間になると、近隣の小学校の子どもたちの元気な声が聞こえる場所に2023年に開業した「オズデンタルクリニック前橋」。カフェのような外観とペイントが施されたしゃれた駐車スペースが目を引く。内装もナチュラルテイストで、院長の小野里優(おのざと・ゆう)先生の歯科医院らしくない感じにしたかったというこだわりがクリニック全体にあふれている。小野里院長は、治療だけでなく予防にも注力し、定期的に歯科医院に通うことを当たり前にしたいという思いで開業。最初に全体的な検査を勧めるのが特徴で、大もとの原因を見つけ、悪い習慣があれば改善を図ることで根本的な治療をめざす。患者の希望を尊重し、話し合う機会を大切にしている小野里院長に、歯科医師をめざしたきっかけ、クリニックのこだわりなどを詳しく聞いた。
(取材日2025年12月4日)
隅々までこだわった、カフェのようなクリニック
建物も院内もかわいらしいですね。こだわりを教えてください。

外観も内装も、開業しようと思った時から絶対に歯科医院っぽくない感じにしようと決めていました。見るからに歯科医院というだけで緊張する患者さんは少なくないと思っていたので。ちょっと早めに来て本なんか読んでいようかな……と思えるような場所にしたいと思い、全体的にカフェのようなデザインにしたんです。家具や照明にもこだわりました。待合室には長机を置くことも考えたのですが、開業した時期がちょうど新型コロナウイルス感染症が流行していた頃だったこともあって、1人用の机を並べる造りにしたら、少し教室っぽい感じになりましたね(笑)。あとは、車いすが余裕を持って通れるように、廊下やトイレはかなり広めに設計してもらいました。
歯科医師をめざしたきっかけは何でしたか?
初めて歯科医師になろうと思ったのは中学生の時ですね。もともと細かい作業やこだわることがすごく好きで、そういった職業に就きたいなと思っていた中、歯科医師がすごく格好良く見えたんです。でも、大学受験前にいろいろ考え、最初は美術大学の建築学部を受けました。合格したんですが、その頃に震災があって将来のことを悩み、結局入学は辞退。浪人して、いったい自分は何がやりたかったんだろうと考えていたら、中学生の時に歯科医師になりたかったことを思い出し、それで改めて歯学部を受けたんです。
歯学を勉強されてきた中で、特に興味のある分野は何でしたか?

噛み合わせですね。噛み合わせは奥が深くて、まだ確立していない分野なんですよ。どう治療していいかがはっきりしていないというところに興味があって、かなり昔の論文などもいろいろ読んで勉強しています。例えば、子どもの頃に乳歯が早めに抜けて奥歯が少し前に移動してしまうと、大人になった時に力のかかり方に無理が出て、奥歯が1本割れたり虫歯になったりなどが起こり得ます。それを少しでも力がかかりにくい形にしたり、食事をする時の口の動かし方や、寝ている時の顔の向きなども考慮したりして、その人に合った噛み合わせをつくっていくというのが噛み合わせの治療なんです。かなり細かい分野なんです。
丁寧に話し合い、患者の希望を尊重する
診察の際に心がけていることをお聞かせください。

患者さん側の考えや希望を尊重することを大事にしています。歯科というのは、多くの場合「この症状だったらこの治療」という教科書的な答えはあるんです。ですが、それが患者さんにとってベストとは限らないことが結構あって、本当は抜いたほうがいい歯を抜かずに残したり、どうにか腫れないように痛みが出ないように治療したりということが、患者さんにとっては意味のある場合があります。患者さんの希望は現実的なものなので、それになるべく寄り添うようにしたいですね。それでも、やはりどうしても抜かざるを得ないケースはありますから、その場合は代わりに何を入れるのか、義歯なのか、インプラントなのか、素材は何にするか、そういった選択肢を提示して、すり合わせていく必要があります。患者さんの希望と、治療としてやらなければならないことを並べて、患者さんと歯科医師が、治療法を一緒に決めていく、というのが当院の診療スタンスです。
歯を抜いた場合、治療法にはどのような選択肢があるのでしょうか。
一般的には、一番いいのはインプラントだといわれています。というのは、インプラントによってほかの歯の寿命が延びることが多いのですね。保険で選べる治療法は、基本的にはほかの歯に頼るかたちになるので、ほかの歯の寿命が縮んでしまいます。そうすると、1本失うだけで済むはずだったのが2本3本とドミノ倒しのように駄目になり、結果的に費用もかさむということが起こります。ですので、何もしなかったらどうなるのか、保険の範囲内で入れ歯を作るとどうなるのか、費用がどれくらいかかりどういう問題が起こり得るのかなどを一つ一つ整理して話し合って決めていくのが一番だと思っています。そうすると、インプラント治療は、一見高額だけれど、耐久性を考えれば結果的には費用が抑えられるとか、今後のリスクが下げられるのであればそのほうがいいなとか、そういうことを考えられるようになってくるんじゃないかなと思います。
インプラント以外の治療法を選んだ場合に留意点はありますか?

例えば、ブリッジは左右の歯を削ってその左右の歯を土台にしてかぶせ物をする治療法ですが、この方法はだいたい寿命が8年といわれています。土台の歯が割れてきたり、ブリッジ自体が外れてしまったりなどの問題が起こる可能性があるのです。本来は削らなくていい歯を削ってしまうという問題と、2本の歯で3本分を支えなきゃいけないという力学的な問題があるからです。ほかには部分的な入れ歯がありますが、入れ歯にはお口の中に固定するための留め金がついているので、それによる負担はかなり大きくなります。入れ歯の留め金がかかった歯はぐらつく場合が多く、その結果、歯周病になってしまったり寿命が一気に縮んでしまったりという傾向にあります。
全体的な検査で、痛みの真の原因を洗い出す
どのような患者さんが多く来院されていますか?

近くに大学があるので大学生の方も多いですし、働いている方も多いですね。小学生もいらっしゃいますし、10代から60代、車いすの方も治療ができるので、高齢の方は90代ぐらいまではいらっしゃっています。かなり幅広いですね。症状もいろいろで、歯科口腔外科も標榜しているので、口の中にできた出来物を取る手術を受けに来られる方もいらっしゃいます。小さい虫歯や見た目が気になるなど、「すべてに対応する」というのが当院のコンセプトなので、幅広い症状の方に来ていただいています。
あらためてクリニックの特徴について教えてください。
最初に全体的なお口の検査を皆さんにお勧めしています。というのは、「この歯が痛い」という場合でも、実はその原因は違うところにあることがかなりあるからです。なので、まずしっかり全体を検査して徹底的に原因を洗い出し、その原因からアプローチしていくというのが当院の特徴です。一度虫歯を治療したけれど再発したり、詰め物が取れたりする原因などについても詳しくお話ししますし、歯磨きのブラッシング指導も行います。もちろん痛いところがあれば応急処置はしますが、それだけだと応急処置の繰り返しになってしまうんですよね。検査は、基本的に保険内で行いますが、希望があれば自費でさらに詳しく検査することもできます。あと診察室は、治療内容をお話ししたり個人情報を扱ったりするので、プライバシーを重視してすべて個室としています。
最後に読者にメッセージをお願いします。

痛いから歯科医院に行くのではなく、何もないけど一応行っておこうというのが最も良いといわれている歯科医院の通い方です。小さい虫歯や少し穴が開き始めたところを見つけることができれば、ちょっと削って詰める治療だけなので、費用的にも体の負担的にも軽くて済みます。定期的に美容院に行くのと同じように、数ヵ月に1回は歯科医院に行こうというのが一般的になってほしいなと思っています。昔とは違い、今はどこの歯科医院も通いやすいイメージにだんだん変わってきています。ただ今後、歯科医師の高齢化が進み、歯科医院自体も減る傾向にあるので、今のうちに相性が良くて行きやすい歯科医院を見つけておくと良いでしょう。その時には、選択肢の一つに当院も考えてもらえたらいいなと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/37万6200円~、ホワイトニング/2万7500円~

