村上 大輔 院長、村上 孝枝 副院長の独自取材記事
けやきの杜 小児・矯正歯科クリニック
(都城市/都城駅)
最終更新日:2023/10/13

国道269号線から少し入った、早水公園からも程近い場所にある「けやきの杜 小児・矯正歯科クリニック」。2023年7月に開業したばかりの同院は、新しく清潔感にあふれ、明るい雰囲気だ。開業した村上大輔院長と、妻である村上孝枝副院長は小児歯科を専門とし、長年小児歯科領域で研鑽を続けてきたエキスパート。「患者さんと関係性を築いてつながりができ、長いお付き合いをさせていただけることが、小児歯科の一番のやりがいです」そう口をそろえる2人の言葉からは、小児歯科への確固たる信念がにじみ出ており、人としてのつながりを大切にする誠実な人柄が伝わってくる。共通の趣味はバレーボールという爽やかな一面も持つ2人に、開業における話や小児歯科への想いなど、話を聞いた。
(取材日2023年8月15日)
小児歯科の専門医療を地元に提供したい
開業にあたって、この地を選んだ理由を教えてください。

【大輔院長】妻の地元が都城市ということもあって、いずれこちらで開業したいと考えていました。
【孝枝副院長】都城市の中でも、特にこの辺りはお子さんが比較的多い地域で道路も歩道も広く、お子さんや保護者の方が通院しやすいような立地でもあったので、開業するならここがいいと思ったんです。鹿児島市内には小児歯科専門のクリニックが何軒もあって盛んですが、この辺りはお子さんの数は多いのに小児歯科を専門としているクリニックが少ないので、小児歯科医としての専門医療を地元に提供したいという想いもあって、この地に決めました。
どういった患者さんが来られますか?
【孝枝副院長】お子さんをごきょうだいで連れてきてくださるお母さん方が多いですね。ホームページなどを見て、県外から来てくださる方もいらっしゃいます。都城市自体が県境ですので、鹿児島県の曽於市辺りの患者さんも多いですよ。患者さんから「新しく小児歯科ができるのを待っていました」というお声をいただくこともあります。
【大輔院長】小児歯科に対する意識が高い方が非常に多いですね。予防にも気を使い、噛み合わせの矯正も含めて総合的に考えておられる親御さんが多いという印象です。
歯科医師をめざしたきっかけは?

【大輔院長】私自身小さい頃から虫歯が多く、歯のことで困っていたので、早い段階から歯科医師を一つの選択肢に考えていました。自分で専門性を持ってやっていける職業ということにも魅力を感じて、歯科医師になろうと決めました。
【孝枝副院長】医療系に進みたいという気持ちはありましたが、大学受験の段階になって歯学部を選びました。学んでみると知らなかったことが多く、実際に勉強をして初めて面白さがわかったんですね。また、学ぶにつれて、病気ではない方に対して人生が変わるきっかけをつくれるというのは、ありがたい仕事だなとつくづく感じて、歯科医師になりたいと強く思いました。
安心安全を第一に、笑顔で帰ってもらえる治療を
小児歯科を極めようとされたきっかけは?

【大輔院長】今は退官されていますが、鹿児島大学時代の医局の教授が、お子さんのお口のことはすべて診られる小児歯科医でありなさいとおっしゃっていて、そんな歯科医師になりたいと思ったことが大きいです。開業した今も、中高生のお子さんが部活などで歯やお口のケガをした際も対応できるように、スポーツ歯科などの関連分野の勉強も続けています。
【孝枝副院長】私自身お子さんが好きというのもありますが、以前勤めていた職場の院長で私の師匠でもある先生が、虫歯を治療するだけじゃなくて、予防や矯正、お口に害が及ぶ癖まで、小児期をトータルで診る歯科医師を体現されて、そこに大きく影響を受けました。小児期は包括的に管理することが重要だと教わりました。
治療で心がけていることはありますか?
【大輔院長】お子さんの安心安全をまず確保した上で行います。また、どうしても治療中怖くて泣いてしまうお子さんもいらっしゃるので、フォローをして、次も通っていただけるように、笑顔で帰っていただけるようにと心がけています。最後には、必ず頑張ったことを褒めてあげるということも大切にしています。
【孝枝副院長】今のお口の状態を理解していただけるようお話をして、今後のことやどういった選択肢がいいかも一緒に考えていけるよう心がけています。小さいお子さんであっても、虫歯があった時にショックを受ける方もいます。どこに虫歯があるかも含めてご本人に伝えて、小さい頃から意識を高く持てるように努めています。
こちらならではの治療はありますか?

【大輔院長】笑気ガスといって、鼻からガスを吸ってリラックスした状態で診療を受けることができます。小児歯科ではよく使われますね。また、虫歯治療の際には、ラバーダム防湿法を行っております。ラバーダム防湿法とは、ゴムのシートから治療する歯だけを露出させ治療歯への細菌や唾液の侵入を防ぐとともに、切削片や小さな器具を誤飲するリスクから守るものです。安全性に配慮し、精密な治療をするために必須のものとして、そこは徹底しています。
【孝枝副院長】安全性に配慮して治療するというのが私たちの第一の目標ですので、治療トレーニングもステップに沿って進めています。例えばお口に水をためられるか、しばらくお口を開けたままじっとしていられるか、といったように、細かい項目を決めて行っていきます。
安心安全であることを徹底されているんですね。
【大輔院長】はい。あとは定期検診の中で、永久歯が生えるまでの段階における異常を見逃さないよう、しっかり診ています。
【孝枝副院長】4歳頃からお口のエックス線写真を撮りますが、歯の間の虫歯のスクリーニングと併せて、大人の歯の卵も細かく確認をします。規格性を持って定期的に撮影し、比較して変化を見ていくかたちです。大人の歯の卵の動きがどうなっているかを診るのは小児歯科が専門でないと難しい部分もあるので、そういったところまで細かく目を向けています。
つながりを大切に、長く付き合える小児歯科でありたい
印象深い患者さんのエピソードはありますか?

【大輔院長】大学病院時代に4歳くらいからずっと診ていたお子さんですね。注意欠如・多動症(ADHD)があるお子さんで、診療台にも上がってくれないところからのスタートでした。それでも粘り強くお母さんが連れてきてくださって、ご本人も頑張って、ということを繰り返していくうちに、お子さんの成長とともに治療ができるようになっていったんです。そのお子さんが10歳くらいの時に口唇口蓋裂の手術で大学病院に入院された際に、心細くて泣いていたことがあったんですが、その時に「村上先生に会いたい」と言って私を呼んでくれたんです。積み重ねてきたつながりをそこで感じることができて、うれしかったですね。私たちを頼ってくださって、お子さんの時から長いお付き合いができる、そこが小児歯科の一番のやりがいだと思っています。
副院長はいかがでしょうか。
【孝枝副院長】2つあります。1つ目は歯科医師になって初めて最初から最後まで担当したお子さんで、治療中お口の中にたくさん水がたまってお顔が濡れてしまっていたんですが、私が治療にいっぱいいっぱいで気づけなかったんですね。それでもじっとしたまますごく頑張ってくれて、お母さんもそれをご存じで注意されてもおかしくない状況だったんですが、最後「ありがとうございました。頑張ってくださいね」と言ってくださったんです。こういう小さな体で頑張ってくれた患者さんのためにも、絶対に治療がうまくなりたいと強く思いました。2つ目は前歯が形成不全といって生まれつき欠けたような形をしていて、その歯が折れて炎症が起きていた患者さんです。ごく一般的な治療ですが、早い段階で治療を終えることができてお母さんが「一生忘れません」と言ってくださったんです。人生が変わるきっかけに立ち会えたならありがたいなと、やりがいを感じました。
今後の展望とメッセージをお願いします。

【大輔院長】私たちは2人とも日本歯科専門医機構の認定を受けた小児歯科専門医ですので、お子さんのお口のことで困った際は躊躇せず、まずはご相談ください。
【孝枝副院長】地域に根差した小児歯科として、お子さんたちの歯科に関する知識や認識がさらに上がるよう、これからも努力していきたいです。治療だけでなく予防も含めて、クリニックに通院するのが当たり前になっていただけるといいです。今までお子さんの歯科受診に踏み出せなかった方は、一度ご相談されませんか?
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/初回検査・診断料5万5000円、装置料(I期治療)36万3000円~、(II期治療)38万5000円~、成人矯正/70万4000円~ いずれも税込 ※その他手術料・管理料等ございますので、詳細はお問い合わせください。