本 拓悟 院長の独自取材記事
中川クオーレ歯科
(横浜市都筑区/中川駅)
最終更新日:2025/08/05

2024年2月に「中川クオーレ歯科」を開業した本拓悟(もと・たくご)院長は、日本歯科大学卒業後、大学病院や歯科医院で研鑽を積み、一般歯科やインプラント治療を中心に専門性を高めてきた。富山県出身で、縁あって横浜市北部に住み、この地域の住民の人柄や街の雰囲気に魅了され、開業するならこの地域以外に考えられないという思いに駆られたという。患者とのコミュニケーションと技術の専門性の高さにこだわる本院長が「自分が行きたいと思える歯科医院」をめざして開業した同院は、2年目を迎えて地域にも浸透し、幅広い世代の患者が訪れているとのこと。そこで、真摯な姿勢と優しい笑顔も印象的な本院長に、同院の特徴や展望について聞いた。
(取材日2025年5月23日)
歯科治療が苦手な人も快適に通えることをめざして開業
まずこちらのクリニックの特徴を教えてください。

近隣にお住まいの皆さんが安心して気軽に通える、そしてなんでも相談できる「かかりつけ医」をめざして、2024年2月に開業した歯科クリニックです。小さなお子さんから、現役世代、高齢の方と幅広い世代の患者さんに来ていただいています。駅からすぐのビル1階という便利な立地ですので、高齢の方や足の不自由な方、小さいお子さん連れの方、忙しい働き世代の方にも来ていただきやすいようです。診療面では、一般的な歯科診療のほか、専門性の高いインプラント治療とマウスピース型装置を用いた矯正に力を入れているのが特徴です。開業から2年目を迎え、幅広い世代の方に来ていただいている分、治療の方向性も多様で、今まで学んできた技術が生かせていると感じています。
開業されるまでの経緯について聞かせてください。
私は歯並びがかなり悪く、コンプレックスに感じて高校1年生から矯正を受けたことがきっかけで歯科医師を志しました。勤務医として経験を積む中で、多くの患者さんから「歯科医院選びで困っている」、「治療に対して強い恐怖心を抱いている」といった声を聞きました。私自身も親知らずの抜歯の経験があり、恐怖心を抑えて頑張って来院される患者さんの気持ちはよく理解できましたし、次第に自分が通いたいと思えるようなクリニックをつくりたいと思うようになり、自分の歯科医療に対する想いを形として表現したいと開業を決意しました。富山出身で大学は東京でしたが、縁あって10年ほど前からこのエリアに住んでおり、地域の皆さんの人柄やたたずまい、街全体の温かな雰囲気をとても気に入っていたので、開業する場所もここ以外考えられませんでした。
開業の際、どのようなところにこだわられましたか?

クリニック名の「クオーレ」とはイタリア語で「心」という意味があります。患者さんの悩みに寄り添い、患者さんと心を通わせる歯科医院をつくろうとの思いを込めています。院内は、薬品のにおいがする、暗くて狭いというような従来の歯科医院のイメージを払拭して、幅広い年代の方に来ていただけて、リラックスして診療を受けてもらえる開放感ある雰囲気づくりを心がけました。そして、患者さんが自分の治療内容に納得でき、より不安なく治療に臨めるよう、精密な治療を可能にする歯科用CTなど先進の医療機器を備えているほか、感染症対策も徹底しています。
インプラントやマウスピース型装置を用いた矯正に注力
診療ではどのようなことを大切にされていますか?

診察の際に心を配っているのは、患者さんの不安が軽減され、リラックスできるように、その時の状況や患者さんの性格に応じて適切に言葉を選ぶことです。そして、十分な説明を行って話し合いを重ね、患者さんがすべての選択肢を理解した上で、患者さん自らが治療を選択する。この流れに沿った治療計画を立てたいと考えています。実際に診療を行う上では、患者さんが希望する治療、費用感、治療期間やメンテナンスは何かを考え、その思いを尊重しながら調整していくことが必要だと考えています。スタッフには、患者さんに対しても、一緒に働く仲間に対しても相手のことを思いやって行動してほしいと伝えています。どんな場合も、相手を尊重すること、そこは重視していますね。
先生のご専門であるインプラント治療について教えてください。
歯を失った場合の治療として、入れ歯治療などと比べても、インプラント治療は機能面でも審美的にも、また使い勝手の点からもメリットの大きい治療だと考えて力を入れています。治療の際に重視しているのは安全性です。手術を伴う治療ですから、患者さんの持病や体調、骨の状態などを軽視して治療を行うと事故にもつながりかねません。ですから、精密な診査・診断を行い、全身管理もしっかり確認をしながら治療に臨んでいます。歯を支える骨が少ない場合の骨造成にも対応していますが、予後を考えて慎重に進めています。さらに治療後、長く使っていただくことが重要ですから、治療後のメンテナンスにも注力しています。
マウスピース型装置を用いた矯正にも注力されているそうですね。

はい。当院の場合、最初から矯正を受けたいと来られる方より、定期的に通われている方から「実は昔から気になっていた」と相談されることが多いですね。年代としては30代、40代の方が多く、50代、60代の方もいらっしゃいますし、小児矯正にも対応しています。治療では、最初に歯科用CTで写真を撮ってシミュレーションを行う計画段階に力を入れていること、見た目だけでなく噛み合わせを重視して進めていることが特徴です。噛み合わせの不具合から歯周病や虫歯になりやすかったり、健康上の不調につながったりすることが考えられるので、単に歯並びだけでなく包括的に考えて矯正を行っています。コンプレックスのある歯列の改善を図ることで、「たくさん笑えるようになった」と言っていただけるような矯正を提供していきたいです。
子育て世代や現役世代が気軽に通える環境づくりを重視
印象に残っているエピソードなどはありますか?

勤務医時代、「過去に嫌な思い出があり歯科治療が怖くて、痛みを我慢していた」と患者さんに聞いて、患部以上に患者さんの心を優先して治療する必要があることを痛感したことがあります。治療が終わった時に「治療は嫌だけど、本先生だから続けられました」という言葉をいただいて、患者さんと心を通わせないとどれだけ豊富な経験と技術があったとしても発揮できないことに気づかされました。また、ある先生の「患者さんに選択肢を提示することは大切だが、患者さんが判断するのは難しいこともあるので、正しい道に導くことも重要」という言葉も折にふれて思い返し、今の診療に生かしています。
今後の展望について伺います。
私がめざすのは、自分が行きたいと思えるような歯科医院を運営することです。患者さんの不安を取り除きながら、適切かつ専門性の高い技術に基づいた診療を提供したいですし、気軽に立ち寄れる雰囲気で、かつ先進の技術を備える理想の歯科医院をめざしたいのです。私にとって愛着深いこの地域において、出し得る力を出しきり、心を込めた医療サービスを行うことで地域の皆さんの口腔内の健康に貢献できればと思っています。また、今後手がけたい分野としては、お子さんの口腔機能発達不全症、高齢の方の口腔機能低下症に対する口腔機能向上への取り組みです。歯やお口の健康、歯科診療について知っていただく機会が少ないので、情報提供や啓発にも力を入れて、治療して終わりではなく、定期的な検診やメンテナンスで再発を防いで健康な状態を保つ、そういったセルフコントロールを広めていきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

歯科治療が必要な状態を放置すると、より大きなトラブルにつながるリスクが高まります。当院は、地域の皆さんに気軽に来ていただきやすい環境を整備し、学んできた技術や知識を還元して、お口の健康を守りたいと考えています。子育て中の親御さんが通院しやすい環境づくりにも注力しており、ベビーカーのまま来院していただけますし、お子さんを抱っこしながらの治療にも対応可能です。子育てに忙しく、ご自身の口腔内ケアにまで手が回らない親御さんにこそ、気軽にご相談をいただければと思います。また、歯科治療が苦手な方もいらっしゃると思いますが、つらいという感情は、治療内容よりも「患者さんと歯科医師の信頼関係」に起因することも多いようです。当院は、ここなら安心できる、続けて通える、ここで治してみたいと思っていただける診療や雰囲気づくりを心がけています。気になることがあればぜひ気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/22万円~、骨造成/11万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/44万円~、マウスピース型装置を用いた小児矯正/16万5000円~