中嶋 泰輔 院長、平田 美幸 副院長の独自取材記事
芝ポーラ歯科
(港区/芝公園駅)
最終更新日:2025/07/18

東京タワーが目の前にそびえる芝公園のすぐそばに、2023年に開業した「芝ポーラ歯科」。美容室のようにスタイリッシュな空間で、一般歯科からインプラント、矯正歯科、メンテナンスまで幅広く診療を行っている。院長を勤める中嶋(なかしま)泰輔先生と、副院長の平田美幸先生は、大学歯学部の同期生同士。信頼し合える仲間として、二人三脚で同院を運営している。同院の基本方針は「できるだけ削らない、抜かない」治療。患者の金銭的・時間的・精神的なストレスを最小限に抑えるため、コミュニケーションを大切にしている。開業から2年がたち、中嶋院長・平田副院長が感じることや診療で大切にしていること、今後の展望について聞いた。
(取材日2025年6月3日)
「いつの間にか始まり、終わっている」診療が理想
こちらのクリニックにはどのような患者さんが多いですか?

【中嶋院長】ここはオフィス街なので、開院前は患者さんもオフィスワーカーの方が中心になるかと思っていたのですが、実際にはお勤めの方と近くにお住まいの方が半分ずつくらいです。裏手に住宅地が広がっていて、徒歩で来院される患者さんも多いです。そして、お勤めの方は休憩中や退勤後に集中するかと思いきや、意外とどの時間帯にも満遍なくいらっしゃいます。フレックス勤務で時間の自由度が高い方が多いのかもしれません。ただ、やはり土曜日よりは平日のほうが患者さんの数は多くなりますね。年齢層は10代から70代くらいまででしょうか。
【平田副院長】都市部で情報量が多いからか、歯の健康に対する意識が高い方が多いです。セカンドオピニオンを求めて来院される方もいますし、5軒歯科クリニックを回ってきたという方もいらっしゃいます。
一般歯科からインプラント、矯正歯科、メンテナンスまで幅広く対応されているんですね。
【中嶋院長】基本的にはどのような症状であっても診ることができます。矯正歯科を専門とする歯科医師も在籍しています。診療方針として「できるだけ歯を抜かずに残す」治療をご提案しています。虫歯や歯周病でダメージを受け、どうしても抜かざるを得ないケースはあるのですが、残せる可能性があるのであれば残す方向でチャレンジしたいですね。また、削る量も痛みも最小限に抑えることで神経の温存を図り、なるべく長くご自身の歯で噛めるよう、治療を行っています。痛み止めや抗生物質などの処方薬はお帰りの際に受付でお渡ししているので、ワンストップで治療が完結します。
歯科恐怖症の患者さんも来院されると聞きました。どのような診療を行っているのですか?

【中嶋院長】すべての患者さんに対して、痛みを感じる可能性のある処置をする際には麻酔をかけて、極力痛みを感じないように処置しています。注射の痛みも感じないようにするために、先に表面麻酔を塗布します。また、痛みが出やすい処置の場合は必ず事前に説明し、いきなり削るようなことは絶対にしません。中でも特に歯科恐怖症の方には、点滴で鎮静剤を投与して、半分眠っているような状態で受けていただいています。きちんと説明して治療内容を理解していただいた上で、「いつの間にか麻酔の注射が終わっている」「いつの間にか治療が始まって、終わった」というように進められれば理想的ですね。
雑談も含めて患者とのコミュニケーションを重視
診療の際に心がけていることを教えてください。

【中嶋院長】現状の状態とその原因、それに対する治療内容と、治療にかかる期間を必ず伝えるようにしています。審美面に配慮した治療をしたとしても、100万円、200万円という金額は簡単には出せませんよね。自費診療の料金は可能な限り経済面に配慮することで、気軽に受けていただけるようにしています。「いつまでかかるのか」「あと何回通わなければいけないのか」という見通しが立たないと通いにくいですし、気持ちにも負担がかかりますので、今後の診療スケジュールについてもしっかり説明します。
【平田副院長】保険診療と自費診療など、選択肢があるのであればどちらかを押しつけることはせず、メリットとデメリットを説明した上で患者さんに選んでいただいています。治療の見通しがつくと安心される方が多いようです。先日は患者さんに「今まで歯医者は嫌いだったけど、これから何をするのかわかるから楽しい」と言っていただきました。
患者さんとのコミュニケーションを大切にされているんですね。

【平田副院長】基本的に歯科クリニックは行きたくない場所なので、せっかくお越しいただくのなら少しでも楽しくなってほしいという思いがあります。ですのでお話好きな患者さんでしたら、症状やお悩みだけでなく、パーソナルな話題にもふれてコミュニケーションすることが多いです。そうした雑談の中から、「そういえば奥歯が……」というように診療に関わることを伺えることが結構あるんです。症状についてお話を伺っているうちに、患者さんが安心されて涙を流されることもあります。親身になってお話を聞くことの大切さを実感しますね。
【中嶋院長】治療しながらもよくお話ししています。今どんな治療をしているか、症状についてなど、限られた診療時間の中でできるだけコミュニケーションを取るようにしています。
同期の2人で芝公園に開業。信頼で築く理想の歯科医療
お二人のご経歴をお聞かせください。

【中嶋院長】両親が医師だったため医療という進路はもともと選択肢にありました。ただ、一度社会人を経験してから歯学部に入学しています。日本大学松戸歯学部を卒業後、横浜のきぬた歯科というクリニックで経験を積み、2023年に当院を開業しました。
【平田副院長】以前は准看護師として勤めていました。医療の現場を間近で見て、一般的な医療では関与できない口の中の健康というものに興味を持つようになり、日本大学松戸歯学部に進みました。院長とは大学の同期で、卒業後も一緒にきぬた歯科で勤務していました。その後関東近郊の歯科クリニックで勤務医として働き、2023年から当院の副院長として診療しています。
開業の経緯を教えてください。
【中嶋院長】きぬた歯科ではさまざまな症例を診療し、知見や技術を高めることができました。歯科医師として培ったスキルを生かし、さらに自分が考える理想の歯科医療を提供したいと考え、開業を考え始めました。ここは都心部ですが、すぐそばに公園があり、自然も感じられて開放的です。個人的には、幼少期からたびたび訪れている街でもあるのでなじみがあります。
【平田副院長】中嶋院長と開業について検討していた頃、もともと歯科クリニックを運営されていたこちらの物件に、縁あって出合いました。院長も私も半個室・個室の診療室や高級感のある内装が気に入り、内見から2週間後には開業しました。設備もほとんどそのまま使わせていただいていますが、3Dスキャナーやマイクロスコープといった先進の機器は開院時に導入しています。私たちの診療スタイルは「短い時間でスピーディーに」という方針なので、オフィス街はマッチしているように思います。
今後の展望をお聞かせください。

【平田副院長】私は現在も他院での勤務も継続しているので、そこで得られた技術を当院での治療にも生かしたいと思っています。例えば割れてしまった歯をくっつけるというような先進の治療技術を磨いています。当院の患者さんはお仕事の都合で転居されてしまう方も多いのですが、限られた時間の中で最大限の処置をして次のクリニックに引き継ぎ、歯の健康を保つお手伝いをしたいと思っています。
【中嶋院長】どんな症状の方でも、一定の状態まで戻すことをめざして診療を行っています。幅広い診療を行っていますので何かあれば「まず行ってみよう」と思える歯科クリニックでありたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/77万円~、インプラント/35万円~