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大野 直幹 院長の独自取材記事

おおのあかちゃんこどもクリニック

(岡山市北区/大元駅)

最終更新日:2024/07/10

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック main

JR宇野線の大元駅から徒歩7分の場所にある「おおのあかちゃんこどもクリニック」は、2023年4月に開業した。院長を務めるのは、大学病院の小児科で主に循環器疾患の診療に注力してきた大野直幹(おおの・なおき)院長。勤務医時代の経験から、院内の造りにこだわったという。共有の待合室はなく、待合室、診療室を兼ねた8つの個室を用意。患者は個室で待機し、医師が各部屋を回る診療スタイルは、院内感染リスクの低減を図り、通院に伴う母親の不安払拭を狙ったものだそう。「お母さんたちに子育てを楽しんでもらい、子どもたちを笑顔にしていきたい」と話す大野院長に、開業に至る経緯やクリニックのこだわり、患者への思いについて話を聞いた。

(取材日2024年4月9日)

すべての親子を笑顔にするクリニックに

小児科医をめざしたきっかけや、このエリアで開業しようと思った理由をお聞かせください。

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック1

僕は幼い頃は体が弱く、小児科にかかることの多い子どもでした。先生が優しい口調で胸やおなかに触れてくれるだけでなぜか治った気になる、という不思議な感覚を今も覚えています。そのような経験を通し、小児科医になりたいと思うようになりました。医師になってから長い期間、大学病院などで経験を積んできましたが、だんだんと自分の初心である昔の自分と同じような病気の子どもたちとご家族に寄り添う開業医として取り組んでいきたいと思うように。当時、この地域に小児科が少なかったため、僕の子どもと同じ年頃のお子さんが、離れた地域の小児科まで通っているということを知り、ここで開業しようと決めました。自分が子育てをしていたエリアに恩返しをしたかったのが一番の気持ちです。

来院されるのはどのような方が多いですか?

若いご夫婦の割合が多いです。昨年4月に開業したばかりというのもあり、全体のおよそ15%が小学生以上、およそ85%が幼稚園以下のお子さんです。僕自身、赤ちゃんに接することが好きで、赤ちゃんの診察をしていきたいという思いが強かったので、クリニック名にも「あかちゃんこども」と入れました。来院要因は、もちろん一般の風邪症状が多いのですが、多くのお子さんが困っているアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息といったアレルギー性疾患が多いですね。そしてやはり僕が「小児循環器専門の医師」ですので、乳幼児健診や学校心臓検診で心雑音や不整脈が見つかったお子さんが多数来院されます。

クリニックの方針や理念をお聞かせください。

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック2

当クリニックの理念は、「あかちゃんとこどもたちに、輝く笑顔と素敵な未来をお届けできるように」です。患者さんは症状があってつらい状態で受診されるわけですから、小児科医として、赤ちゃんや子どもたちの笑顔を増やすような診療を心がけています。また、ご家族にもぜひ子育てを精一杯楽しんでもらいたいと思っています。昔はおじいちゃんおばあちゃんから子育てのコツやヒントを教えてもらえましたが、今は核家族化で、ご家族、特にお母さん方の多くは孤独なんですよ。当院では、ご家族が不安に思うことに、どんな些細なことでも一つ一つ丁寧に答えてあげたいと思っています。かかりつけ医としてはもちろんですが、2人の娘がいる先輩パパとして気軽に相談できるような小児科医でありたいですね。

待合から診察まで個室で対応し、受診のストレスを緩和

クリニックの設備でこだわったところを教えてください。

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック3

共有の待合室をなくし、待合から診察、会計までをすべて、8つある完全個室診察室で行えるようにしました。院内感染の予防と、プライバシーの保護を目的としています。共有の待合室では、例えば同じ発熱でも隣で待っている患者さんが何の病気かわかりませんので、患者さん一人ひとりを待合の段階から完全個室で分けるのが良いのではと思ったのです。患者さんは診察前に各個室で待っている間も全室に配置したモニターで自分の診察の順番を確認できますし、無料の無線LANもあるのでお子さんの好きな動画を見ながらゆったりと待っていただけます。共有の待合室では他のご家族に気を使う親御さんもいらっしゃいますが、完全個室であれば診察前後で誰にも気兼ねなく自由に普段どおり過ごしていただけるかと思います。

個室としたことで気をつけていることは?

各部屋で別々に給気と排気を行う完全独立換気で、患者さんが出られた後は、毎回部屋中をアルコール消毒して回っています。大変な面もありますが、お子さんの体調が悪くて受診したご家族はそれだけで相当なストレスを抱えていらっしゃるわけですから、感染の不安に関するストレスだけでも少し軽くしてあげたいと思っています。兄弟姉妹がいる場合は、一人だけ調子が悪くても全員を連れて来院しなければならないこともありますよね。ご家族だけの完全個室であれば診察前後も室内で自由に遊ばせてあげられるので、他の患者さんにまったく気を使わずに済みます。もちろん個室にはスタッフサイドに小窓を設けていますので、患者さんの急な吐き戻しなどにもスタッフがすぐに気づけるよう配慮しました。ご家族にも、何かあったらスタッフサイドの扉を開けてすぐに声をかけてもらうようにお伝えしています。

その他にも工夫されている点がありましたらお聞かせください。

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック4

お子さんの個性や発達特性で、じっとするのが苦手だったり、ドアの開け閉めをしたくなったり、部屋から抜け出してしまったりするお子さんもいます。親子で少しでも個室でリラックスしていただけるよう、必要に応じてお母さんが内側から鍵を閉められるように患者通路側の扉には高い位置に鍵をつけています。病院に来ると落ち着かないお子さんもたくさんおられますので、お子さんを連れて来られるご家族のストレスを軽くするためです。また、個室の扉は通常のサイズよりも幅を広くしていますので、双子のお子さんが使用する横幅の広いベビーカーや、重症心身障害児の大きな専用バギーなどでも、お子さんを乗せたまま個室に入ることが可能です。今までいろんな患者さんの診療をしてきましたから、病院に足りない部分にも気を配ってクリニックづくりをしたつもりです。

治療だけでなく、楽しく子育てできるようにサポート

診察の際に心がけていることは?

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック5

赤ちゃんや子どもと目線を合わせて話しかける、診察の前に手や聴診器を温めて優しく体に触れるように心がけていますね。自分が子どもの頃を思い出してほしいのですが、冷たい手や聴診器で何の声かけもなしに急に体を触られてびっくりしたり怖かったりした経験があるかと思います。そして基本はお母さんに抱っこしていただいて診察をします。赤ちゃんや子どもはお母さんの膝の上が一番の安全地帯なんですよ。またお母さんが笑顔になれば、赤ちゃんや子どもも自然に笑顔になりますので、お母さんがにこやかになるような雰囲気づくりを心がけています。

時には、不安でパニックになるお母さんもいらっしゃるかと思います。どのように接していらっしゃいますか?

お母さんの訴えをよく聞くようにしています。小児科医は診察するその瞬間しかお子さんを見ることができないですが、お母さんは常日頃からお子さんを見ていますので、お母さん方の「何か変」という勘は絶対です。どういうところがいつもと違うのか、何に不安を感じているのかをよく聞いてからお子さんの診察や診断をします。僕だけではお話を伺いきれないこともありますので、診察後もスタッフがしっかり話を聞いていますね。当院には経験豊富で子どもが大好きなスタッフがそろっているので、病気だけではなく子育ての相談にも積極的に乗ってくれています。クリニックの診療方針を理解して僕と同じ思いを持つスタッフばかりですから全面的に信頼していますし、ご家族にもぜひ頼りにしてほしいと思っています。

どのような患者さんに来院してほしいですか?

大野直幹院長 おおのあかちゃんこどもクリニック6

病気でない時でも子育てが不安だと感じている方にはぜひ来院していただきたいです。病気を治療することだけではなく、ご家族が子育てを楽しめるようにサポートすることも、小児科医の大切な役割だと思っています。また予防接種と乳幼児健診は必ずかかりつけ小児科で受けていただきたいですね。普段を知っているからこそ発育発達を評価できたり、病気につながるちょっとした異変に気づけるからです。当院は少し遠方からすぐお近くにお住いの方まで広い地域の方々に些細なことでも相談していただけるような、身近で気軽に通えるかかりつけ小児科でありたいと思っています。

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