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牧野 桂花 院長の独自取材記事

ラファエルクリニック

(港区/新橋駅)

最終更新日:2025/12/15

牧野桂花院長 ラファエルクリニック main

2012年、新橋駅近くに開業した「ラファエルクリニック」。院長の牧野桂花(まきの・けいか)先生は、地域のかかりつけ医として風邪や生活習慣病の診療を行うのに加え、西洋医学に東洋医学を組み合わせた統合医療の考え方を取り入れた自由診療を提供している。牧野院長自身がハードな救急医療に携わる中で体調を崩し、その治療の過程で出会った医療を、同じような症状に悩む患者に提供したい、という思いから同院の開業に至ったという。「原因不明の症状に苦しむ患者さんの最後の砦になりたい」という熱い思いを語ってもらった。

(取材日2025年7月2日)

一般内科から原因不明の体調不良まで対応

こちらではどのような診療を行われているのでしょうか。

牧野桂花院長 ラファエルクリニック1

咳や鼻水、発熱といった急性症状から、生活習慣病などの慢性疾患、アレルギーに対する一般内科、原因のはっきりしない不定愁訴や体調不良まで、統合医療の考え方を取り入れた診療を行っています。統合医療とは、西洋医学を基盤としながら、伝統医療とも呼ばれる東洋医学を補完的に活用することで、患者さんが本来持つ自然治癒力を引き出し、健康的な身体づくりを目指す医療です。当院では、症状に応じて血液検査・尿検査を実施し、体の状態を詳細に把握した上で、薬の使用を最小限に抑えることを目指し、食事や生活習慣に関する指導も行っております。また、サプリメントの相談なども受け付けています。最近では、患者さんの約7割が男性で、40〜50代の方が多く、予約制のためお仕事の合間に来院される方も多くいらっしゃいます。

どうしてこのようなクリニックを開業されたのですか。

姉が医師になったこともあり、私も社会貢献のできる仕事に就きたいと考えて医学部に進みました。スタートは消化器内科でしたが、臨床研修で経験した救命救急センターの脳神経外科が、極めて学術的で強く惹かれたので、救急医療に携わりました。しかし、昼も夜もないような救急医療の現場で働いているうちに、体を壊してしまいました。多くの検査を受けても原因がわからなかったのですが、今から考えると副腎疲労症候群と呼ばれている症状でした。自分のために抗加齢医学や栄養学を学び、治療しました。また、同様の症状に悩む人が多いことも知り、そうした方の駆け込み寺的なクリニックをつくりたいという気持ちが高まり、栄養学などを含めいろいろ学んだ上で開業しました。

開業の際のこだわりを教えてください。

牧野桂花院長 ラファエルクリニック2

遠方の方にも来ていただきやすいように、羽田空港や東京駅からもアクセスしやすい場所を選びました。窓から近くのビルの屋上庭園も見え、緑を眺めながらリラックスしていただけるところも気に入っています。また、きれいな院名にしたかったので、三大天使の中で癒やしを担うラファエルから取りました。私自身はキリスト教信者ではないのですが、キリスト教系の中学校・高校に通っていたので親しみもあったのです。

患者の表現やキーワードに注目し、不調の原因に迫る

先生の診療スタイルや治療方針について教えてください。

牧野桂花院長 ラファエルクリニック3

どんな症状や悩みがあるか、どんな食生活をしているか、とにかくお話を聞くことを大切にしています。特に自由診療の場合は、丁寧なカウンセリングを通じて患者さんの悩みを深く聞き、必要に応じて精密検査を実施した上で、治療計画を綿密に立てていきます。特に大切にしているのは患者さんの表現です。単につらい、起きられないというのではなく、例えば「鎧を3枚着ているぐらい体が重い」というような、独特な表現、キーワードを拾い出し、該当すると思われる検査を行って診断をつけていきます。治療が始まった後もよくお話をするのが特徴で、患者さんの顔を見てメンタルとフィジカルの両方の面からアプローチしていきます。生活習慣病診療も対症療法ではなく、根本的な改善を目指すので血圧や血糖値の目標値は厳しめですが、合併症で亡くなるようなことのないように、健康寿命を延ばせるように心がけています。そこは誇れるのではないかなと思っています。

エイジングケアにも取り組まれているとか。

エイジングケアというと、審美面を重視しているイメージが強いと思いますが、大切なのは、体の中から、細胞をいかに若々しく保つかということなのです。体の中から若々しくなれば、高価な化粧品は必要ないんですよね。それは、それほど難しいことではなく、結局、日本人の体になじんでいる和食を中心に、栄養学に基づいた食生活や適切な生活習慣を送るということが重要なのです。患者さんのほうも、ネットなどの情報に振り回されないで、信頼できる専門家から適切な知識を得て、体の中から若々しく元気になる、健康寿命を延ばして寝たきりにはならない、こういったことを目指していただきたいと思っています。

医師としてのやりがいを感じられるのはどのような時ですか。

牧野桂花院長 ラファエルクリニック4

「ここに来て良かった」と患者さんがうれしそうにしてくださると、私もうれしくなりますね。いろいろな医療機関を受診しても改善せず、最後の砦として当院を頼ってくださる患者さんがたくさんいらっしゃいます。そもそも体は健康になりたいと思っているはずなので、それを邪魔している食べ物や有害物質、生活習慣を取り除くような診療が、当院の取り組みです。患者さんに喜んでいただけたら、また頑張れると思います。

内科的に母体の健康を整えるための不妊診療にも注力

ところで、先生ご自身の健康法についても聞かせてください。

牧野桂花院長 ラファエルクリニック5

エイジングケアに関する研究をもとに、要所を押さえた生活をしています。お酒も飲みますし、ごはんも適当ですが(笑)、まかないきれない栄養素は医療機関で取り扱っているサプリメントを活用しています。私自身の健診結果は何の問題もなくて、若い時よりずっと健康だと思います。ただ有害物質に弱いことはわかっているので、野菜にはこだわっています。可能な限りはちゃんとした有機栽培の野菜を、あまり手を加えずそのままぽりぽり、オリーブ油と塩ぐらいでいただいています。

開業から14年目を迎えて、今の心境はいかがですか。

開業した当時は周囲の理解も得られず、苦労しました。やっと軌道に乗ったかなというところで新型コロナウイルス感染症が流行。今、徐々に戻ってきたというところで、本音を言えば「よくぞここまで続けてきた」と自分を褒めたい気持ちです。経営には苦労も多いですが、クリニックという診療の場がないと、救える人が救えません。苦しんでいる人はたくさんいらっしゃるので、苦労は多いけれど頑張っていきたいというところです。自分が病気をして治療を経験したから、この診療にどうしても取り組みたかったのです。今、連携している先生方は、安心してお任せできる信頼のおける優秀な先生方ばかりです。がん医療の専門家や、体質によって影響が出る可能性のある金属の詰め物を、安全性に配慮して取り除くための技術を磨いた歯科医師の先生など、ここぞという先生方の協力もいただきながら、進めていきたいなと思います。

今後に向けての展望について聞かせてください。

牧野桂花院長 ラファエルクリニック6

今も手がけていますが、内科の立場からの妊娠、不妊診療にも取り組みたいと思っています。今の若い女性は栄養失調のような状態にある方も多く、不妊で悩まれる方には、婦人科にも通っていただきながら、まずは母体を整えていくことが必要だと考えています。また、健康維持には入浴も大切な要素であるため、ゆったりと過ごせる環境で受けられる滞在型の人間ドックのような取り組みが実現できれば楽しいかもしれないと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

私は、患者さんがもし自分の身内ならどのような医療を行うかを常に考えながら診療しています。縁あって来院された患者さんには、診療のクオリティーを妥協することなく、常に適切な医療へとつなげていきたいと考えています。保険診療・自由診療を問わず、悩んだり困ったりしたらぜひいらしてください。家族ぐるみも歓迎で、お年寄りの薬の整理も対応します。専門機関を紹介する際も、信頼できる所をよく調べて選択するように心がけています。そして、お子さんもお年寄りも現役世代の方も、ご自身の体を大切にしてほしいと願っています。肉体は小宇宙であり、奇跡のたまもの。人智を超えた、美しく壮大な存在です。爪一つ人工的に再現することはできませんし、100歳でも電池なしで動き続ける。それだけで、生きていることに十分な価値があると感じています。だからこそ、命を大切にしていただきたいと思っています。

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