宮木 克久 院長の独自取材記事
みやき歯科クリニック
(岡山市北区/北長瀬駅)
最終更新日:2023/08/01
北長瀬駅から徒歩5分と電車でも車でもアクセスしやすい場所にある「みやき歯科クリニック」。院長の宮木克久先生が大学病院やクリニックで経験を積んだ後、地元に貢献したいという想いから、生まれ育った地で2023年1月に開院を果たした。一歩足を踏み入れると明るく清潔感にあふれる空間が迎えてくれ、スタッフの優しい応対も相まって安心して診療に臨むことができそうな雰囲気に包まれる。温和な表情とやわらかな語り口が印象的な宮木院長。徹底したバリアフリー化や新型機器の導入など患者の立場に立った取り組みを惜しまず、また歯科治療の緊張感や疲れを癒やすためマッサージチェアを置くなど、こまやかな気配りも行き届いている。地域住民が頼れる新しいクリニックとしての特徴や強みなど、幅広い話を宮木院長に聞いた。
(取材日2023年6月15日)
車いすの患者が利用しやすい徹底したバリアフリー環境
明るくて優しい雰囲気のクリニックですね。
私自身、子どもの頃は「歯医者さんって機械の音がして痛くて……」という怖いイメージがありましたので、患者さんがリラックスできるクリニックにしたいと考えて空間づくりを行いました。白を基調に、パーティションで仕切ることでプライバシーを確保しながら開放感もある半個室にし、ユニット周りの空間を広々と取っています。待合室には熱帯魚のアクアリウムを設置しており、特にお子さんに人気ですね。勤務医時代に患者さんから、歯医者に来ると緊張して肩が凝るというお話をよく聞いていましたので、診療室の隣のスペースにマッサージチェアを置いています。治療が終わった後など自由に使っていただいて、少しでも楽な気分になっていただければと思っています。
バリアフリーにも力を入れているそうですね。
車いすで院内のどこへでもスムーズに行けるよう、設計士さんにお願いしました。バリアフリーにしているところは多いと思いますが、実際はスロープがきつくて自分で登れなかったり、院内に段差があってチェアサイドまで一人で来るのが無理だったりすることがあるのですが、そういったことがないよう徹底しています。車いすに乗ったままエックス線写真も撮れますし、訪問診療用のユニットを使えばチェアに移らずに治療もできます。実は私自身、大学時代に交通事故で両足をけがして、車いすを体験したことが設計のもとになっています。車いすの方に限らず、高齢で足腰が弱く手押し車を押して来られる方もバリアフリーだと段差がなく来院しやすいと喜んでいただけていますね。
どのような患者さんが訪れていますか。
お子さんからご高齢の方まで、年齢層は幅広いです。どちらかといえば成人の方が多いですね。目的としては、治療とメンテナンスのどちらもありますが、メンテナンスの方の比重が高い感じです。久しぶりだから診てもらって悪いところがあったら直してほしいといった患者さんもいらっしゃいます。また、新しいクリニックができたので気になって来てみましたと話される方もいらっしゃいますね。開院前に内覧会を開いたのですが、来てくださった方の9割ほどが定期的に通っている歯医者さんがあるとアンケートで知りました。確かにこの辺りは、定期的に通って虫歯や歯周病を予防しようという口の中の健康維持への意識が高い方が多いことを実感しています。
先進の機器を導入し、精度にこだわった診療を提供
患者さんと接する際に心がけていることは何でしょうか。
できるだけ苦痛を感じさせず、不安を与えないように心がけています。恐怖心が強い方には、苦痛を感じにくくさせるため笑気ガスで鎮静を図ってから治療を行うことも可能です。また、初診の時に患者さんの了承をいただければ、エックス線と口腔内カメラで写真を撮り、チェアサイドにある2つのモニターそれぞれに、エックス線写真と口腔内写真を映し出して見てもらうようにしています。鏡で口の中を見ていただきながら説明してもなかなかイメージがしにくいと思うのですが、画面上でこの歯ですよと指差せば患者さんもわかりやすくなると考えています。さらに、撮った写真はプリントし、治療内容や検査結果が記載された診断書とともにお渡ししています。それらによってご自身の歯に対する理解を持続していただけますし、検診ごとに診断書をお出しすることで前回との比較もできます。
設備もたいへん充実していますね。
治療においては、肉眼の最大20倍程度まで視野を拡大できるマイクロスコープを使用しており、これによって小さな虫歯や感染部分の削り残しの防止を図ることで、再治療のリスクを減らすことにつなげています。また、歯の型採りから削り出しまでをすべてコンピューターで行うCAD/CAMシステムという機器を導入しています。1歯であれば最短数時間ほどで詰め物・かぶせ物などの歯科技工物を製作できますから、なるべく早く詰め物・かぶせ物を装着したいという方にお勧めです。さらに、CAD/CAMシステムと歯科用CTを連動させる先進のシステムを取り入れており、顎の骨の状態を確認しながら作製して精度の高さにこだわった歯科技工物を提供しています。
先進の機器を積極的に取り入れている理由は何でしょうか。
歯科技工は今まで、主に患者さんの歯の模型を作って模型上でいろいろ行うという形でしたが、それが転換期を迎えていると感じています。私が歯科医師になったばかりの頃は、高度で繊細な歯科技工技術を機械化することは困難であるといわれてきましたが、機械も常に進歩してきています。私は勤務医時代から機械を使ってその精度をずっと見ていましたので、これからは先進の機器が欠かせないと考えています。最近需要が多いマウスピース型装置を用いた矯正では、歯並びにはアプローチできてもCT検査結果との重ね合わせができていないために起こるトラブルも多いんです。そうしたトラブルを防ぐために、光学スキャナーと連携ができるCTの導入を決めました。
自分に責任を持ち、患者に“恥ずかしくない治療”を
治療に対する宮木先生の熱意がよく伝わってきました。
研修医の期間を終えて勤務した兵庫県のクリニックで、精度の高い治療の大切さを徹底的に教わりました。歯科医師は自分が行った処置が全部証拠に残る。だから自分が診た患者さんが、その後どこのクリニックに行っても恥ずかしくない治療をしなければならないというのがその歯科医院の院長の考えでした。患者さんを治療した後にエックス線を撮らせてもらい、少しでも段差があればやり直しをさせていただくこともしていましたね。院長からは、歯科医師免許を取ったらゴールではなく、そこがスタートなのだから常に勉強しなさいと言われていました。他の先生方も休日はセミナーや勉強会に参加していましたので、それが歯科医師にとって普通なんだと思っていました。いつも診療が終わってからカンファレンスがあり、帰る頃は日付が変わっていたということも珍しくありませんでした。とても厳しかったのですが、そこで今の私のベースができ、大いに感謝しています。
スタッフと連携を取るために意識していることはありますか。
私と歯科衛生士、受付の合計4人なのですが、スタッフが働きやすい環境でなければ患者さんも来やすい環境にならないと思っています。勤務医時代は厳しい院長と優しい院長の両方の指導を受けました。院長の機嫌が悪くて怒られたといったような空気は患者さんに伝わってしまいますから、私自身も厳しいよりアットホームなスタンスを大切にしています。患者さんがリラックスして、世間話を思いきり楽しんで帰れるようなクリニックにしたいので、スタッフにも患者さんと世間話や雑談をいっぱいしてねと伝えているんですよ。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
地域の皆さんが誰でも通いやすい歯科クリニックにしていきたいと思っています。ここに来れば口の中の心配をしなくていいという安心感を得ていただける場所になっていけたらなと。また訪問診療にも力を入れることで、より多くの患者さんのお役に立ちたいですね。また小さいお子さんを持つお母さんが、子どもを預けられないから歯医者に行けないという声をよく聞くことがあるのですが、当院の受付スタッフには保育士の資格を持ち、経験も20年ほどある者もいます。治療中はお子さんのお預かりもできますので、まずはお電話にてご相談いただきご来院いただければと思います。その他にも少しでも困ったこと、気になることがあれば気軽にご相談いただけるとうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/70万円~