岡江 啓太 院長の独自取材記事
千歳烏山6番街歯科
(世田谷区/千歳烏山駅)
最終更新日:2023/06/14
千歳烏山駅から徒歩1分、右手に大きなハナミズキの木がありふと見上げると「千歳烏山6番街歯科」の看板。ゆるやかな外階段を登ればそこは、岡江啓太院長をはじめ優しいスタッフたちが迎えてくれるアットホームな空間だ。5月に開院したばかりだがお祝いの花が待合室、カウンセリングルームにまであふれ、中には高校時代の同期一同から贈られたものも。岡江院長の人とのつながりを大切にしてきた生き方、人柄がうかがえた。新規開業ならではの先進設備も整え、幅広い年齢層のさまざまな歯の悩みに対応している。中でも得意としているのが歯周病の治療。大切にしているのは「根本からの歯周病治療」とのことだが、具体的にはどのようなものなのか、地域医療にかける思いなどと合わせて詳しく聞いた。
(取材日2023年6月2日)
歯周病と噛み合わせの治療に強みを持ちつつ幅広く診療
まず、歯科医師になった理由やご経歴を教えてください。
安曇野で歯科医院をしている父がきっかけです。最初は同じ道に進むつもりはなかったのですが、誰かの口の中を手術して、安心感も与えられる、実はすごい仕事なんじゃないかと思うようになりました。大学時代は歯科全般に詳しい歯科医師に憧れつつも、各分野の深みを痛感する日々でもありましたね。その後、歯周病や噛み合わせを専門とする先生方のもとで働く機会があり、この2つは今でも僕の治療の軸となっています。何年もかけて壊れてきた歯周組織でも、適切な知識と技術を持って介入を続けていけば改善がめざせることを興味深く思いました。患者さんに信頼してもらって、治療の過程を一緒に見られる、そんな二人三脚の治療であるという点にも魅力を感じましたね。
千歳烏山の6番街に開業した決め手は何だったのでしょうか。
北アルプスを望む実家を継ぐ選択肢もありましたが、専門性の高い歯科医師たちと協力してチーム医療を提供したいという夢をかなえるには東京でした。ただ、何世代にもわたって長く通う患者さんたちを丁寧に診ている父のスタイルは踏襲したかったので、都内でそれを実現できそうなのはどこかと考え、2年かけていろいろと探す中で出会ったのが千歳烏山です。お子さんからお年寄りまでさまざまな方が暮らす落ち着いた住宅街ですが、飲食店などのお店もたくさんあってにぎやかですよね。商店街をニューヨーク6番街をもじった愛称で呼んでいるのも楽しそうだなと思いました。
烏と歯が合体したロゴマークも町並みに溶け込んでいますね。
大好きなアーティストのロゴを手がけたデザイナーさんにお願いできたのは幸運でした。やはり、一生背負っていくものなので愛着が持てるものにしたかったんです。当院は商店街に面していて窓も大きいのですが、待合室では患者さんが外からの視線を気にすることなく過ごせるよう工夫しています。院内設備としては完全個室のオペ室を備えているほか、矯正にも対応できる歯科用CT検査装置、クラスB滅菌器など先進設備にもこだわりました。虫歯治療はもちろん、親知らずの抜歯、噛み合わせ、入れ歯、インプラント、根管治療、審美歯科、矯正など幅広く対応しています。強みとしている歯周病に関しても院内で詳しい検査に基づいた治療ができる体制を整えました。
予防歯科にも注力しながら歯の健康を支える
貴院の強みである「根本からの歯周病治療」とはどのようなものですか?
なぜ歯周組織が破壊されたのか、その原因を注意深く探りアプローチしていく治療です。例えば、清掃不良で歯周病になったと考えられる患者さんに、清掃不良だけでは起きないような局所的な組織破壊が見られたとしましょう。その場合、噛み合わせの異常により一部の歯に力がかかっている可能性を疑い、検査をして治療していきます。そのように、一つ一つの原因を除去しながら改善を図るのが「根本からの歯周病治療」です。特に長年にわたって悪化させてしまった歯周病の場合、入れ歯やインプラントが必要になるケースも少なくありません。もちろん、患者さんが抜歯を望まないのであればそれを最優先としながら、可能な限りの治療をしていきます。
予防歯科にも注力していると伺いました。
歯を抜くなどの患者さんにとってダメージが大きい治療を回避するためにも、予防歯科は欠かせません。それには、患者さんのモチベーションをどうアップさせるかが重要です。僕自身、実は小学生の頃は虫歯が多くて、父に「歯医者の息子がこれじゃ恥ずかしい」と、叱られたことがあって。もちろん、患者さんたちにはそんな言い方はしていなくて、僕だけに厳しかった(笑)。でも、自分ではかなりきちんと歯磨きしていたつもりだったんですよ。だからこそ「一生懸命歯磨きしてるのに」という患者さんの気持ちもよくわかります。患者さんが嫌な思いをするのではなく、歯への関心を一つ上げて「また3ヵ月後に来たいな」という気持ちとともにお帰りいただけるようにしていきたいですね。
診療にあたって大切にしていることを教えてください。
丁寧に説明していくことでしょうか。口腔内写真などをお見せしながら現状を正しく理解してもらい、それに対してどんな治療がなぜ必要なのかじっくりと説明します。最初は「本当かな?」という感じだった患者さんが、心を開いて信頼してくれるようになれば、やはりうれしいと思います。やはり、患者さんの歯に対する関心と知識が増えるほど、治療もスムーズになりますしね。なぜ、こんなふうに時間をかけるかというと、目の前の患者さんにいつも身近な誰かを重ねるようにしているからです。高齢の方は両親、中学生は甥っ子、年齢が近ければ先輩や後輩というように。一人の人間として接することで、患者さんも僕に対して「何でも聞きやすいな」と、思っていただけていたらいいですね。
専門性の高い歯科医師を集結しチーム医療を強化したい
お忙しい毎日をお過ごしですが、リフレッシュ法はありますか?
以前は一人旅が好きで、学生の頃はフラッとインドにバックパック旅行に出かけたりしていました。ガンジス川が見たかったんです。ツーリングもしていましたが、やめました。転んで手にけがをしたら治療できなくなってしまいますからね。最近は音楽鑑賞でしょうかね。院内のBGMは僕がセレクトしていますが、基本的に楽しい気持ちで歯科医院に来ている患者さんはいないと思うので、少しでも気が紛れるような明るい洋楽を流すことが多いです。邦楽の失恋ソングなどが流れてしまうと、ますます落ち込んでしまうような状況の患者さんもいるかもしれませんしね。お子さんが来たらアニメソングにしたりしています。
今後のクリニックの展望についてお聞かせください。
チーム医療を強化していきたいです。現在、口腔外科、インプラントを専門とする先生にも来ていただいていますが、矯正や根管治療、小児歯科の先生にも声をかけています。患者さんの一つの悩みに対して高い専門性を持つ先生たちとディスカッションしながら治療していきたいです。力を合わせて小さな大学病院のような存在をめざしながら地域医療に貢献していきたいと思っています。また、僕自身の専門である歯周病に関しては、二人三脚というよりも三人四脚、歯科衛生士によってどれだけ助けられているかを日々実感しているところです。現在、2人の歯科衛生士ががんばってくれていますが、これからもっと仲間を増やせたらいいなと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
これから何十年にもわたって地域の皆さんの歯の健康を守っていきたいというのが願いです。10年後には当院の階段を登れなくなってしまう人もいるでしょうから、訪問診療も取り組みたい。一度、治療をした歯に対しては一生責任を持ちたいからです。そのためにも、予防歯科にも力を入れています。小さなお子さんをお持ちの親御さんも「泣いて騒いだらどうしよう」などと、遠慮しないでください。歯科医院は子どもの頃から定期的に通うところと思えるようになるのが大事だからです。お子さんが歯科医院にネガティブな印象を持たないよう、スタッフ一同で明るくお迎えします。大学生になって千歳烏山を離れても、どこかの町でメンテナンスを続けてもらえるような、そんな医療を提供していければと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/77万円~、インプラント/41万1400円~、セラミック治療/4万4000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。