気軽だが自己管理が重要
マウスピース型装置を用いた矯正のすすめ
高島町 まつなが歯科クリニック
(横浜市西区/高島町駅)
最終更新日:2025/07/08


- 自由診療
負担が少なく見た目も軽やかなマウスピース型装置を用いた矯正。ここ「高島町 まつなが歯科クリニック」でも、その需要は高まっているという。「患者さんの歯並びへの意識が高くなり、軽度な方でもより良い見た目のために行うケースは少なくないですね」と松永和幸院長。だが、歯列矯正には本来、見た目以上のメリットもあると話す。それは、将来的な歯の健康を維持するためにメンテナンスしやすい口腔環境がめざせるということ。そのためにも、マウスピース型装置による矯正の「手軽に始められそうなイメージ」は役立っている。そこで、マウスピース型装置を用いた矯正に向く人・向かない人、実際にどのような手順で進められるのか、そのメリットなど、基本的なことから松永院長にレクチャーしてもらった。
(取材日2025年6月5日)
目次
マウスピース型装置による矯正に興味のある人に知ってほしいさまざまな特徴とは
- Qマウスピース型装置を用いた矯正はどんな人にお勧めでしょうか。
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A
▲大学病院の口腔外科で研鑽した院長が語る
まずは何より、ワイヤー矯正と比べて装置が目立たないので、人前で話す機会が多い接客業の方や、笑顔を大切にしたい方に適しています。また、以前にワイヤー矯正をされた経験があり、少し歯列が元の形に戻りつつある方にもお勧めしています。実際、ワイヤーと比較して非常に負担が小さいという点を実感していただけると思います。ただ、自己管理は必要です。マウスピース型装置は、食事や歯磨きの時を除いて、基本的には1日20〜22時間装着しなければなりませんし、段階に応じて毎週交換する必要があります。それをきちんと実践することができず、自身で矯正を継続していくことができない、という方にはワイヤー矯正が向いていると思います。
- Q口腔内スキャナーも活用しているそうですね。
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A
▲無理なく口腔内の型採りを進められる
口腔内スキャナーは、マウスピース型装置を作製する際の型採りに使用します。従来の型採りには粘土を使用するのが主流でした。ですが粘土を噛んでもらうと「オエッ」となる嘔吐反射を起こす患者さんが一定数いらっしゃるんです。また、粘土を歯から外して石こうで型を作る工程で、どうしてもゆがみが生じてしまうのです。ですが口腔内スキャナーがあれば、患者さんへの負担も少なくスピーディーに歯型のデータが採れ、精度の高い装置の作製につなげることができるんです。さらには、スキャンデータから矯正シミュレーション動画を作成し、ゴールのイメージを患者さんと共有できるので、矯正へのモチベーション向上にも役立っています。
- Q実際の矯正の流れや期間について教えてください。
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A
▲患者ごとに矯正スケジュールを設定
矯正を検討される患者さんには、口腔内やお顔、お口の写真を撮らせていただき、口腔内スキャナーで3Dスキャンを行います。2、3週後に矯正後にどんな仕上がりになるかがわかるシミュレーション動画ができますので、それを見て、ご了承いただければマウスピース型装置の作製に進みます。3週ほどでマウスピース型装置が完成したら、今度は固定するための処置を行います。あとは段階ごとに異なるマウスピース型装置のセットをすべてお渡しし、交換はご自身で行っていただき、月1回程度のペースで来院いただいて経過を見たりアドバイスを行ったりします。矯正期間は個人差があり、半年〜2年程度かかります。
- Qこちらには矯正専門の先生も勤務されているそうですね?
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A
▲矯正専門の歯科医師も治療をバックアップ
矯正専門の歯科医師は月に2回診察を行っています。マウスピース型装置を用いた矯正は、一般的なケースであれば矯正専門の歯科医師でなくても対応できます。ただ、患者さんによっては複雑な症例の場合もありますし、緊急の処置が必要な場合も出てきます。そうした際には矯正専門の歯科医師が在籍していることが、患者さんにも安心していただくためのバックアップ体制につながっていると考えています。ワイヤー矯正に関しては、矯正専門の歯科医師の対応が必要ですし、マウスピース型装置を用いた矯正でも、矯正歯科医師が不測の事態に対応することができます。
- Q矯正中にほかの歯の治療をすることは可能ですか?
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A
▲矯正中の歯科治療にも丁寧に対応する
「虫歯がある場合、先に治療すべきか」ということも聞かれますが、例えば虫歯が進行しそうな場合は、先に虫歯治療から行います。逆に進行していてかぶせ物が必要な場合は、かぶせてから矯正するとかぶせ物が合わなくなるので矯正を先行するケースもあります。さらに「矯正中に歯が痛くなる」といったケースは、何よりその痛みの軽減が優先ですので、矯正中でも治療は行います。車に例えると、車検を受けに来た際にタイヤがパンクするといったイレギュラーな問題が起これば、ディーラーで修理しますよね? それと同じで、もし問題があればそちらを優先して処置を行うようにしています。ですので、安心して通院いただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/77万円~、ワイヤー矯正/92万4000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。