治療後は定期検診とメンテナンスで
口腔の健康を守るスタート地点
上永谷デンタルクリニック
(横浜市港南区/上永谷駅)
最終更新日:2025/10/23
- 保険診療
- 自由診療
「歯科医院は歯が痛くなったら行くところ」といまだ思っている人もいるだろう。しかし、「上永谷デンタルクリニック」の平野信実院長は、「痛くなってからでは遅いのです。痛みが出る前からの定期的な受診が、お口の状態をより良く保つためには欠かせません」と、検診・メンテナンスの重要性を強調する。セルフケアとプロフェッショナルケアの両立により、歯を失うリスクの低減をめざす平野院長に、同院における検診・メンテナンスの取り組みやその意義などを詳しく解説してもらった。
(取材日2025年9月11日)
目次
歯科の定期検診とメンテナンスは、歯を失うリスクの大幅軽減につながり、全身の健康維持のためにも重要
- Q力を入れているという予防歯科について具体的に教えてください。
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A
▲地域に根差した診療を行う
お口の中を拝見して虫歯(う蝕)や歯周病の有無を確認するとともに、歯石除去やクリーニングを行っています。必要に応じて年に1度を基本とするエックス線写真撮影や唾液検査を実施し、肉眼で見えにくい部分やリスクまでしっかりと把握します。ご要望に応じて、微粒子パウダーによる歯面清掃器を用いることも可能です。また、患者さん一人ひとりの磨き残しに応じたブラッシング指導も大切にしています。いくら歯科医院で丁寧にスケーリングやクリーニングをしても、日常のセルフケアが伴わなければまた悪い状態に戻ってしまいます。3ヵ月ごとの受診を推奨しており、専門的なケアとご自身の努力を両立することで健康を守ることが理想です。
- Q定期的に検診・メンテナンスを受けるメリットは何ですか?
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A
▲継続的にメンテナンスすることが重要
治療を終えた時点は「スタートライン」に立ったに過ぎず、良い状態を長く保つためには、その後の継続的なケアが大切です。虫歯や歯周病は自覚症状が出にくく、気づいた時には進行していることもあります。定期的に検診を受ければ、自覚症状が出る前に早期に疾患を見つけ、治療することが可能になります。また、ご自身では落とせない汚れや歯周ポケットの深い部分の歯石の除去を徹底すれば、歯を失うリスクも大幅に減らせるでしょう。実際、定期的なメンテナンスを受けている方とそうでない方とでは、生涯で歯を失う確率が3倍程度違うとのデータもあります。結果として医療費の軽減にもつながり、全身の健康維持にも寄与します。
- Q反対に、メンテナンスを受けないことによるリスクは何でしょう。
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A
▲モニターを用いてわかりやすい説明を心がける
期間をおいて久しぶりに来院されるような方では、虫歯や歯周病が進んでしまい、抜歯が必要になったり、治療が複雑化したりするケースが少なくありません。「もう少し早く治療していれば残せたのに」と思いつつ、抜歯を勧めざるを得ないケースはよくあります。また、歯石や汚れが強く付着しているため、クリーニングも1度の処置では終わらず、長期にわたって何度も通院が必要になることもあります。さらに、歯周病は糖尿病や心疾患など全身の病気と関連があることが知られており、口腔ケアを怠ることが全身のリスク増加にもつながります。結果的に治療費や時間の負担が増えるだけでなく、生活の質を大きく損なう恐れがあるのです。
- Q自宅でできるセルフケアのお勧めはありますか?
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A
▲妥協をしないクオリティーの高い治療にこだわる平野院長
毎食後の歯磨きは基本ですが、それだけでは不十分です。歯と歯の間の汚れを落とすデンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどを併用すれば、虫歯や歯周病のリスクを大きく減らせます。また、お口の状態に合った歯磨き粉を選ぶことも大切です。例えば、知覚過敏がある方には視覚過敏専用のタイプが良いでしょう。虫歯と歯周病のどちらの予防を重視するのかによっても選ぶべきものが変わってきます。デンタルケアグッズは種類がとても多く選びにくいと思われるので、歯科医院で専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。当院でも、個々に合わせてお勧めのケアアイテムをご紹介可能です。
- Q定期受診を促進するために取り組んでいることはありますか?
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A
▲スタッフたちと連携し、一丸となって患者に寄り添う
治療後には「今の状態を維持するために検診が大切」とお伝えしています。悪化していても初期なら軽い処置で済みますが、進行すると治療期間も費用もかさみます。そのため3ヵ月、状態により6ヵ月の検診・メンテナンスの大切さをご説明し、治療後その場で予約をお取りいただいています。キャンセル時は後日ご連絡し、受診をためらわないようサポートしています。連絡が来るのは苦手な方もいるかと思いますが、来ていただいた方が必ず患者さんのためになると考えています。検診では改善点の指摘や評価も行い、前向きに続けられる声がけもしています。定期的な受診の継続が、結果的に一番楽で安心だと感じていただけるようになると良いですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは唾液検査/1800円、歯面清掃器によるクリーニング/5500円(30分)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

