阿賀 浩人 院長の独自取材記事
鶴瀬ヒロデンタルクリニック
(富士見市/鶴瀬駅)
最終更新日:2025/10/30
鶴瀬駅から徒歩7分の住宅地に立つ「鶴瀬ヒロデンタルクリニック」。院長を務めるのは阿賀浩人先生だ。明海大学を卒業後に、ふじみ野と都内で幅広い診療経験を積み、2023年に生まれ育った地元で開業した。「歯科医院が苦手な人を、苦手じゃないようにしたいですね」と語る阿賀院長は、表面麻酔と細い針を用いた痛みが少ない治療や、目を見てゆっくり話す丁寧な説明など、患者の不安を和らげるための対応を大切にしている。また小児矯正では子どもの将来を見据えた予防的アプローチに注力。「安心して通ってもらえる存在になりたいです」と話す阿賀院長に、地域への思いや診療への姿勢について詳しく話を聞いた。
(取材日2025年10月6日)
人をつなぐ診療で地元・鶴瀬への恩返しを
まずは開業までのご経歴をお聞かせください。

明海大学歯学部を卒業後、同大学歯学部付属明海大学病院で研修を受け、他にも複数の歯科医院で研鑽を積んできました。勤務医時代には、保険診療内で対応する一般歯科をはじめ、入れ歯治療やインプラント治療、セラミック治療といった先進的な診療も、幅広い領域に対応していました。もともと、歯科医師になってから10年以内には開業しようと考えていたんです。また開業するならやはり、生まれ育った鶴瀬で地域貢献したいという思いもずっと持っていたことから、将来を見据えて地域柄が似ているふじみ野にある歯科医院に勤めていました。そうして歯科医師として研鑽を積んで7年ほどたった頃に、本格的に開業の準備を進めたところ、この場所と出会い新たな一歩を踏み出しました。
地元・鶴瀬で開業されたきっかけと、院名の由来を教えてください。
川越からみずほ台あたりまでで開業場所を探していたんですが、ちょうど鶴瀬で良い物件が見つけたんです。鶴瀬は人が温かい街で、主婦層を中心に30~60代の方、そしてお子さまやご高齢の方まで住んでいらっしゃいます。これまでに培った知識・技術・経験を生かして、幅広い年齢層の患者さんに貢献できたら幸いですね。クリニック名の「ヒロ」には2つの意味を込めました。ハワイ語で「結ぶ」という意味と、私の名前「浩人(ひろと)」のヒロです。人と人とのつながりを大切にして、ずっと通っていただける歯科医院にしたいという願いを込めたんですよ。
こちらで提供している診療について教えてください。

当院では口腔内を3D画像で詳細に確認できる歯科用CTや、視野を拡大して患部の状態を観察できるマイクロスコープといった先進機器を導入して、むし歯や歯周病などの一般的な歯科治療から精密さを要求される根管治療まで、幅広い診療を提供しています。診療方針は「妥協しない治療を提供すること」です。例えば、詰め物が合わなければ作り直し、虫歯は絶対に取り残さないように心がけています。患者さんに不利益にならない治療を徹底することが、地域に根差した歯科医院の基本だと考えてのことです。また、小さなお子さんからご高齢の方まで、すべての世代の方に安心して通っていただける歯科医院をめざしています。実現のためにも、診療に対する不安がなくなるように、何でも本音で悩みを相談していただけるように、細かい心遣いや丁寧なカウンセリングを行い、優しさを感じる居心地の良い空間づくりを大事にしています。
子どもの将来を守るため予防的アプローチに尽力
小児矯正について、どのような思いで取り組まれていますか?

少し前に明海大学の先輩が小児矯正のセミナーを主催しているという話を聞いてから、私も小児矯正を対応したいと思うようになりました。舌の位置や唇の力、呼吸方法、姿勢などが顎の成長方向に影響し、適切に成長しないと歯が並ぶスペースが足りなくなります。こうした問題が起きないように、大人になってからの矯正が必要なくなるように、予防を目的に行うのが小児矯正です。年長さんから小学2年生くらいまでに始めるのをお勧めしています。また、よく口をポカンと開いている場合、これは呼吸方法や舌の位置がおかしいサインであり、将来歯並びが悪くなりやすいので、一度診せていただければと思います。
予防歯科にも力を入れているそうですね。
はい。この地域の方たちがなるべく歯を失わないように、ずっとご自身の歯で健康に噛めるようにサポートしたいという強い思いがあります。歯ブラシだけでは予防が不十分なので、歯間ブラシやフロス、うがい薬の使用方法などを指導し、3~4ヵ月に一度の定期検診を必ず受けていただくように伝えていますね。ただ、言葉だけで伝えても予防の重要性はわかりづらいものでしょう。そこで汚れている部分を染め出しし、カメラで撮影した写真をお見せするようにしています。撮影した写真を確認しながら「ここが磨けていませんね」と説明すれば、ご納得していただきやすいのに加えて、印象にも残りやすいと考えてのことです。子どもの予防歯科では、お菓子やジュースの摂取回数が虫歯のなりやすさに影響することを伝え、決まった時間に食べたり、食後すぐ水でうがいしたりという、家庭でできる範囲のアドバイスをしています。
歯科医院が苦手な患者さんに対して何か配慮されていることはありますか?

歯科医院に苦手意識を持っている方は大きな不安を抱えて来院されると思うので、その不安を少しでも和らげられるように、わかりやすい説明や優しい声がけを心がけています。また、麻酔を使用する際は注入時に痛くならないように、表面麻酔をしっかり効かせてから極細の針と電動麻酔器を使い、痛みの軽減を図っていますね。お子さんの場合は、まずは何回か通ってもらい、「歯医者さんは怖くないよ」と知ってもらうところから始めます。そして水をお口にためる練習や、「バキュームは掃除機だよ」と機器などの説明をするなどして段階的に慣れてもらい、できる範囲で少しずつ診療を進めていくのです。回数はかかりますが、歯科医院が嫌になるよりは良いと考えています。
不安を安心に変える、頼れる歯科医院をめざして
院内の設計や設備面でこだわったポイントはありますか?

診療室は半個室にして、他の患者さんから治療中の姿が見えないようにプライバシーに配慮しました。院内で過ごしている際患者さん同士の視線が合いにくくなっております。また私は小児歯科も得意で好きなので、多くのお子さんに来ていただきたいという思いから、院内にはキッズスペースも設け、アニメを見ながら待てるようにしました。さらにバリアフリー設計なので、車いすやベビーカーでも入れるようにしています。設備面では、歯科用CTとマイクロスコープにこだわりました。特にマイクロスコープは根管治療で肉眼では見えない部分まで確認でき、精密な治療が可能です。また機器の充実だけではなく、お口の状態を可視化することで、磨けていない部分を患者さんにその場で確認してもらうなど、伝え方を工夫することなども、予防意識を高めるのに効果的だと考えています。
将来的にどのような歯科医院をめざしていますか?
「鶴瀬にはヒロデンタルクリニックがあるから安心だよね。あそこに通っていて良かった」と地域の皆さんに思っていただける存在になりたいです。そのために、「当院に携わる人が皆幸せになれるように」という理念を掲げています。患者さんもスタッフも、皆が喜んでくれる歯科医院になりたいですね。最近はスタッフとのコミュニケーション不足を感じていたので、一緒にご飯に行ったり、頑張ってくれたことをきちんと褒めあって、チーム一丸となって診療にあたれるよう心がけています。今後は歯科衛生士を増やして、予防・メンテナンスの体制をさらに充実させる他、小児矯正ももっと大きくしていきたいと考えています。口腔内のことで何か心配がある場合は、気軽に相談していただければと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

歯科医院が苦手な方が大半だと思いますが、当院ではその不安や怖い思いを払拭できるように尽力していますので頼りにしていただけましたら幸いです。「口の中を見られるのが恥ずかしい」「ずっと行けなかったから嫌だ」と思う方もいらっしゃるでしょう。ですが、そういうことは全然気にしないでぜひお越しください。お話を聞かせていただくだけでも、何かしらのアドバイスやお役に立てることがあると思います。歯科医院が苦手で足が遠ざかっている方も、一度相談に来ていただければ、「ここに来て気持ちが楽になった」と思ってもらえるよう邁進していきます。歯はご飯を食べるために大事なものです。歯を大事にすることから始めて、皆さんの健康を支えていきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/39万8000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

