佐野 喬祐 院長、佐野 英理 先生の独自取材記事
E.Dental&Ortho
(日野市/高幡不動駅)
最終更新日:2025/03/14

高幡不動駅から徒歩14分ほどの場所に、一見カフェのようなたたずまいの外観が特徴の「E.Dental&Ortho」はある。院内は天井も高く、ゆったりとした待合室が、歯科医院に訪れたという緊張をほぐしてくれる。同院は、高幡不動を地元とする佐野喬祐院長と、歯科矯正が専門の佐野英理先生が2023年に開業。その場しのぎの治療ではなく、長期的に口腔内の健康を維持するための根本的な治療を理念として、幅広い層の患者に丁寧な診療を提供している。「お口だけでなく、全身の健康を見守るサポートをしていきたい」と語る喬祐院長と英理先生に、クリニックの特徴や診療方針などについて、詳しく話を聞いた。
(取材日2025年2月27日)
根本原因を解決し、長く口腔の健康を保てる歯科医院に
喬祐院長が歯科医師を志したきっかけや、これまで注力されてきたことについてお聞かせください。

【喬祐院長】歯科医師である父の姿を小さな頃から身近に見ていたので、自分も歯科医師になるんだろうなと自然に思っていました。生活の中の一部に歯科医療があったという感じですね。歯科医師になってからは、特定の専門分野に従事してきたというよりは、患者さんそれぞれが抱えている問題をどのように解決していくかに焦点を当てて研鑽を積んできました。虫歯や歯周病を進行させたくない人への予防歯科、歯並びにお悩みを抱えている人に対しての改善方法、あるいは歯を失った方に対してのインプラント治療など、全体的に広く対応できるように学んできましたね。
英理先生は矯正治療をご専門にされていますね。
【英理先生】実家が介護施設を経営していて、人と関わる仕事を身近に見ていたこともあって、自分自身も人と関わっていく仕事がしたいと思い、中学時代くらいから医療関係への進学を考えていました。そうした経緯から歯学部に進んだのですが、勉強をしていて一番面白さを感じていたのが矯正治療だったんです。歯科矯正は最初に治療計画をしっかり立てた上で治療を始め、治療の経過が1ヵ月後、2ヵ月後と時間がたつごとに見えてきます。見た目の面だけではなく機能的なことも含めて、どうやってしっかりとした咬合をつくっていくかを考えることに楽しさや手応えを感じて、矯正を専門にしたいと学生の頃から考えていましたね。
高幡不動で開業された経緯をお聞かせください。

【喬祐院長】僕の地元が高幡不動なので、この町で開業したいと考えていました。当院は駅から近いわけではないのですが、僕たちがめざしているのは、その場しのぎではなく、根本的な原因を解決してお口の健康を長く保っていける治療。そのためには、せわしない場所よりも少し時間や場所にゆとりがある場所で医療を提供したいと思い、総合的に考えてこの場所を選びました。患者層としては老若男女、赤ちゃんから高齢の方まで幅広い方が平均的に来院されています。歯を今後悪くしないために、あるいは今抱えている問題を解決して、将来的に健康状態を維持していきたいという希望をお持ちの患者さんが多い印象ですね。
担当制の歯科衛生士が患者に寄り添う
クリニックの理念や診療方針を教えてください。

【喬祐院長】歯科衛生士が主体になって患者さんを見るのが当院の特徴です。歯科医師は、悪くなった歯を治療するという役割を持ちますが、そもそもの原因を解決するためには歯科衛生士の力がとても重要です。当院では歯科衛生士が担当制で患者さんを見ており、患者さんのパーソナリティーや背景も理解しながら、定期的に様子を見て寄り添っていく方針を取っています。歯科衛生士主体の予防歯科という考え方が近いかもしれません。健康な歯の維持はもちろん、失った歯を補うためにインプラント治療をされる患者さんの場合も、インプラント自体が目的なのではなく、ほかの歯を悪くしないための選択肢としてインプラント治療を行ったり、治療後のケアのしやすさを重視したりと、お口の健康を保つために何が大切かを考えます。そのために必要なのも、やはり歯科衛生士の存在です。
初診ではどのように診療を進めていくのでしょうか?
【喬祐院長】お口の健康を保つには、その患者さんのことをよく知る必要があります。当院では初診で90~120分程度の時間を確保し、歯科衛生士が患者さんとじっくりコミュニケーションを取ります。お話を聞きながら、患者さんがどんな方なのか、どのような問題や悩みを抱えているのかを伺って、問題の原因を知るために必要な検査についてご説明し、検査後にはどんな治療の選択肢があるかをお話しします。長くお口の健康を保つためには医療従事者の力だけでなく、患者さんによく理解していただき、手を取り合って二人三脚で歩むことが大切だと考えています。
診療時に心がけていることをお聞かせください。

【喬祐院長】患者さんが上でも医療従事者が上でもなく対等な立場、フラットな目線で接することを大事にしています。また、口腔内の環境改善には患者さんご自身の行動変容を促すことが重要なのですが、そのための改善点をお伝えする場合には、できていないところを否定的に指摘するのではなく、できているところをお伝えして、その人をまず是認することを心がけています。その上で、さらにこうしたらもっと良くなるのでは、と寄り添いながらコミュニケーションすることを大切にしています。
【英理先生】患者さんの目線に立ってお話しするように心がけています。歯科矯正は小学生から中高生の患者さんも多く、治療期間も長いため、患者さん自身が多感な時期を経ることもありますし、親御さんが気にされるであろうことも多いはず。程よい距離感を保ちながら寄り添って、信頼関係を築けるように努めています。
全身の健康をサポートする拠点になりたい
クリニックの外観や内装もきれいで、カフェのようです。こだわった点を教えてください。

【喬祐院長】先ほど行動変容という言葉を出しましたが、行動変容を促すためには脳への刺激というか、ハッとしてもらうことも大事です。そのために、普通の歯科医院と雰囲気が違うと思ってもらえるようにと考えました。緊張して来られる方が多いので、その緊張をいかに和らげられるかを考えて、デザイナーさんと一緒に安心できる空間づくりをめざしました。患者さんの悩みや少しセンシティブな話も気兼ねなくできるよう、診察室も個室になっています。また、勤務するスタッフが働きやすい動線も工夫して総合的につくっていきました。
【英理先生】矯正の診察室もご家族で一緒に入れるよう、ゆとりを持って広く取っています。プライベートな空間が保てるので、患者さんにも喜んでいただけていますね。また、治療器具が見えるところにジャラジャラ並んでいると緊張してしまう方もおられるので、内側に収納できるようにして、見せないための配慮もしています。
クリニックの将来的なビジョンをお聞かせください。
【喬祐院長】お口の中を診ることはもちろんですが、実は口腔内の状態と全身の疾患とは大きな関わりがあります。例えば、糖尿病や高血圧症など、ご本人はまだ気づいていない疾患の可能性を当院で見つけ、医科の先生たちにつなげられるような拠点になることをめざしています。日々の栄養も口から摂取するものですから、食品や栄養に関する情報を伝えていけるような場にもしたいですし、来院される方々のフレイル(加齢に伴う衰え)を止めるような手助けもしていきたい。そうやって、歯科だけでなく全身を総合的にサポートするような場所になっていければと考えています。
読者へのメッセージをお願いします。

【英理先生】手軽に情報を得られる時代なので、調べるうちに混乱してしまう方もおられます。一つの情報としてご自身で調べるのは悪いことではありませんが、実際に患者さんのお口を見てお話しして、理解していただくことがとても大切です。強引に治療を勧めるようなこともないですから、ぜひ一度お話を聞きに来ていただきたいですね。私も子育てをしていますし、お子さんの矯正を考えている親御さんはお気軽にご相談していただければと思います。
【喬祐院長】医療機関に足を踏み入れるのはやっぱり不安なものだと思います。怖い場所ではないので、まずは気軽にご来院いただければとお伝えしたいですね。当院は初診で長めに時間を取って詳しくお話を伺ったり検査をしたりするのですが、それらも保険適用内での診療です。お悩みや気になっていることをぶつけていただければ、しっかり受け止めて良い方向に導けるよう努めますので、安心してご来院ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/61万5000円~(部位、状態によって異なります)、ホワイトニング/2万5000円、矯正治療/15万円~(部位、状態によって異なります)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。