黒田亮太先生の独自取材記事

黒田塾クリニック

(福岡市博多区／中洲川端駅)

最終更新日：2024/10/15

福岡市営地下鉄空港線中洲川端駅より徒歩2分、川端商店街の中にある「黒田塾クリニック」。診療内容は高血圧や脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群といった生活習慣病全般、オンライン診療のほか、脱毛なども行っている。開院時間は21〜24時で、看板などは出ておらず、クチコミや紹介で知った患者が訪れる。診療はもちろん、医療関係者の勉強の場にもなっているなど、珍しい形態のクリニックだ。医療従事者と患者のどちらも大切にする医療をめざす黒田亮太先生に、同院ができるまでの経緯や治療内容などについて、詳しく話を聞いた。

（取材日2023年6月1日）

開院時間は21時から24時、完全予約制のクリニック
新しいことに挑戦し、医療を良くしていきたい
総合的な悩みに対応、解決の糸口が見つかる場所に

開院時間は21時から24時、完全予約制のクリニック

黒田塾クリニックができた経緯を教えてください。

もともとは、新型コロナウイルス感染症が長く続き、発熱専門の外来が足りていないことがあったときに、外に出る人のためにきちんと検査をし、結果の証明を発行できるクリニックが必要なのではという思いから始まりました。新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んでしまった福岡の観光を良くしたいという気持ちもありましたね。今では、紹介やクチコミでクリニックを知っていただいている方を診たり、医師や医療関係者が学べるような集いの場所になっています。コーヒーを飲むように立ち寄って、脱毛を希望される方もいます。開院時間は21時から24時です。勤務医として夕方まで働いて、家で食事をしてからここに来て診療したり、勉強したり、といった感じです。この記事で当クリニックを知っていただいた方も、来院される際はSNSダイレクトメール機能などからご連絡いただけると助かります。

どのような診療を行っているのですか？

これまで長く救急医療に携わってきたので、クリニック内でまかなえるような簡単な救急医療や、オンラインでは高血圧や脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群などの生活習慣が原因の病気すべてを診療しています。オンライン診療は、健康診断で引っかかった方が面倒くさがらず気軽に受診できるのではないかと思って始めました。健康診断で引っかかった方はほとんど再検査に行かない傾向にあるんです。だから忙しさなどから放置して、どんどん不健康に……ということを招いてしまう。もっと気軽に受診してもらえるようオンライン診療を取り入れています。そのほか、クリニック内では美容メニューとして脱毛ケアを行っています。脱毛は男女問わず、男性のひげ脱毛も対応可能です。お子さんの脱毛についてもご相談いただけます。

黒田先生のこれまでの経歴をお聞きしてもよろしいでしょうか？

医学部卒業後は、福岡で麻酔科・救急科・内科にて勤務しました。また、医療現場の環境や経営をより良くしたいと思っていたことから、2018年にグロービス経営大学院に進学し、MBAを取得。おかげでおしゃべりもうまくなったし、より新しいものを生み出すための考える力もついたと感じます。これらの経験を生かして、病院向けのコンサルティングの相談にも対応しています。

新しいことに挑戦し、医療を良くしていきたい

患者さんや周囲の方との接し方で大切にしていることはありますか？

腹を割って、何でも話せるような、聞きたいことが何でも聞ける関係になれるよう、心がけています。家庭の問題や体の悩みを抱えた人が本当にたくさんいるのだなと実感することがあります。でも、関係性ができていないと、真の気持ちをお話ししてもらえないんですよね。だからその方の口から話を引き出せるように、仲良くなりたいと思っています。おいしいコーヒーを飲みながら、趣味の話や興味があることなど雑談をする場合もありますね。あとは、堅苦しい雰囲気を出したくなく、実は今も左右別々の色のスニーカーを履いていたり。これだけでなく、名刺や院内で使うグッズは思わずつっこみたくなるような仕掛けをしていて。人が興味を持ち、会話につながるような面白いことも好きなんです。

ダイエットに関する指導が得意とお聞きしました。

生活習慣病で、管理が必要な方のやる気スイッチを探して、押していきます。患者さんへの接し方にも通ずる部分ではありますが、一人ひとりの方の価値観を聞いて、努力した先の楽しさがイメージできるようにします。写真が好きな方には「ダイエットが終わったら、カメラマンに写真を撮ってもらって写真集を作ろうよ」と提案し、カメラマンを紹介し、撮影する構図も一緒に考えて本気で付き合う、などでしょうか。健康も大切ですが、その方の価値観や趣味に合った楽しさをひたすら伝えて、1ヵ月に1回面談をしていくことがモチベーションにつながっていくと思っています。

SNSの発信を見て、福利厚生にかなり力を入れていると感じました。

スタッフが通う大学院の費用を出したり、まとまった休みを取れるようにしたり、配慮しています。「黒田塾」という名前のとおり、教育を大切にしていて、教育に力を入れる人も育てたいと思っています。休暇については、今までの経験から導入したものです。これまで医療従事者だからと、旅行や本人のやりたいことを諦める場面に何度も遭遇してきました。それがとても嫌で、何とかしたいと感じていたんです。仕事は生活に欠かせないものですが、それがすべてではない。プライベートも充実できるよう手を入れていかなければ、と考えています。先日、スタッフの31歳の誕生日に、アイスクリームを30種類以上買いました。忘れられない思い出に残るようなことを、スタッフにも提供していきたいです。

黒田先生の原動力は何でしょうか？

一言で言うと「こんなサービスや場所があると面白そうだ！」という想いですね。常に前例がないものをやりたいと考えています。やっていることの一部だけを見てふざけていると感じる方もいるかもしれませんが、真面目に面白いこと、前例にないことが、医療に良い影響を与えるという気持ちを持って行動しています。そこは皆さんに知っていただけるとうれしいです。

総合的な悩みに対応、解決の糸口が見つかる場所に

今後の展望を教えてください。

日本でどこもやっていないことを探して、挑戦し続けたいですね。ここは、大人の隠れ家のようなプライベートクリニックにしたいと思っているんです。医療関係者の友達がここで勉強をすることもありますし、何もなくても遊びに来て、みんなで仲良くなって、出会いを生む。その中で、新しいことに挑戦をしていきたいです。もう一つ大きな展望があって、今、名島に小児科を開くための準備を行っています。こちらは朝早くから開いて16時頃閉まるような形態の医院にしたいと考えています。朝の6～7時台に開いていれば、お仕事をしている親御さんも仕事の前に通え、混雑も避けられると思うのです。また、16時に閉めることで、その分スタッフが早く帰れますし、アルバイトや趣味など好きなことに時間を割けます。当院のチームで小児科として診療し、夜は当院に来てもらうといった感じにしたいですね。

黒田先生のプライベートや趣味を教えてください。

果樹園での園芸ですね。これに関しても珍しい果実を育ててみたいので、日本では手に入りにくいものを積極的に育てています。今朝も子どもたちを呼んでマルベリーを収穫してきました。他には富士山への登山でしょうか。今、低酸素トレーニングができる施設で調整しているところです。あとはマラソンやダンス、家電も好きですね。

最後にメッセージをお願いいたします。

当院は何かに特化したクリニックというよりかは、総合的にお悩みに対応できる場所をめざしています。専門店ではなく、ショッピングモールと考えていただければわかりやすいかと思います。来ていただければ、当院でできる治療は当院で、別の病院がふさわしい場合はその旨をご提案します。僕はここでなくてもその人の悩みを解決できればいいと考えているので。お悩みや相談したいことがある方は、ご連絡いただければ幸いです。