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森 秀和 院長の独自取材記事

渋谷365メンタルクリニック

(渋谷区/渋谷駅)

最終更新日:2024/10/03

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック main

渋谷駅より徒歩7分という繁華街で、近隣のオフィスワーカーや学生らが抱える、ストレスによる体の不調などの心と体の悩みに寄り添う「渋谷365メンタルクリニック」。2024年5月に院長に就任した森秀和先生は、産業医科大学卒業後、心療内科の医師として多くの働く人のメンタルヘルスに貢献してきたベテランドクター。さまざまな立場や年代の人と心を通わせ、パフォーマンスを引き出せるよう促してきた実績をもとに、患者に親身な治療を提供している。「診療を通して幸せになってもらいたいという思いで、それぞれの患者さんと向き合っています」と、穏やかな口調で語る森院長に、これまでの歩みやクリニックの特徴、患者への思いなどを聞いた。

(取材日2024年8月21日)

同じ目線に立つことにより、患者の心を開く

心療内科がご専門とのことですが、そもそも心療内科とはどのような患者さんを対象としているのですか?

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック1

心療内科は精神科との違いがわかりにくいかもしれませんね。一般的には「プチ精神科」のようなイメージが浸透しています。心療内科は内科の一分野で、主に心理的なきっかけやストレスが原因で発症し、悪化している体の症状を診る診療科です。例えば、「心配なことがあって眠れず、次の日の仕事に影響してしまう」や「ストレスが原因で胃潰瘍になってしまった」、「会社に行こうとするとおなかを壊す」といった症状です。不調の原因に心と体の両方が絡んでいると判断し、トータルで良い方向に持っていこうと図るのが心療内科の目的であると、私は捉えています。うつ病やアルコール依存症などを診療する精神科よりは少しハードルが低いように感じますが、心療内科の医師そのものが精神科の医師に比べて、全国的に見ても稀少ではないでしょうか。ちなみに当院では、非常勤を含む精神科と心療内科、両方の医師が診療しています。

なぜメンタルヘルスの診療に関心を持つようになったのですか?

小さい頃から「誰かの役に立ちたい」という思いが強く、そのような職業として思い浮かんだのがドクターだったという、単純な動機で医師の道に進んだんです。また、いろいろな人と話をしたり、人の話を聞いたりすることが比較的好きでしたので、患者さんとじっくり話し合う機会が多い心療内科に向いている気がしました。産業医科大学卒業後は同大学病院の心療内科を経て、働く人々のメンタルヘルスの診療などに携わり、今に至ります。

働く人たちに対し、どのようなアプローチを心がけられてきたのでしょうか。

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック2

人は元気で順調に働けていると思っていても、何かしらの問題を抱えている可能性があります。気づいていないだけなのですね。なんとなく眠れない、肩が凝るといった気にも留めないような些細な不調の原因が、お仕事のストレスである可能性もあります。お話を伺う際には目線を患者さんと同じ高さ、あるいは少し低くして、いかにも「ザ・医者」のような雰囲気を出さないように心がけています。そうすることで、「実は……」と話を切り出しやすくなりますからね。一人の人間として相手に深く関わろうとする姿勢をはっきり示すことが大切だと思ってきましたし、当院の患者さんにも同じように接しています。

診療は患者に幸せになってもらうためのステップ

働く人の健康を支えてこられたご経験を、こちらのクリニックで生かしていらっしゃるのですね。

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック3

「土日や祝日に働いている方も含む、すべての働く方をサポートしたい」というのが当院のコンセプトであり、院名の「365」にその思いが込められています。企業などにお勤めの方はもちろん、家事や勉強などを頑張っている方を含めた、すべての「働く人」をサポートしていきたいです。そのようなクリニックですので、これまでの私の経験に通じる要素が多いと前院長からお誘いをいただき、当院で診療するようになりました。院長就任後も以前からの患者さんはそのまま担当しているんです。

診療にあたり、大事にしていることを教えてください。

あくまでも私個人としての考えですが、心療内科の医師として患者さんを「治したい」というのは少しおこがましいと感じているので、患者さんには「まず幸せになってほしい」と常に願っています。幸せになってもらうためのステップとして、症状が徐々に気にならなくなるよう促し、仕事などに復帰できるよう図って安定した毎日を送るようめざすことが必要だと考えているんです。症状が良い方向に進まずに幸せから遠ざかってしまわないよう、「私が治療します」ではなく「一緒に幸せになる手立てを考えていきましょう」というスタンスで診察しています。

中には、先生に「治すこと」と期待される患者さんもいるのではないでしょうか?

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック4

患者さんが来院される目的は、単に「症状を悪化させない」ことだけではないと思うんですね。「治してほしい」というご希望の先に、思い描いている姿があるのではないでしょうか。多くの患者さんは、不調が原因でできなくなったことや我慢していることがあるはずです。治療することで、諦めていたことなどをどこまでできるようになりたいのか。そのことをきちんと確認した上で目標を定め、そこに向けた治療計画を考えていきたいと思っています。当院はクリニックなので、専門的な治療が必要な症状については提携している病院につなぎ、区役所や保健センターとも連携して対応しています。

仕事や家事、勉強などを頑張る人の心身をサポート

渋谷という場所柄、会社勤めの方からのご相談が多いのですか?

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック5

職場から近いという理由で通院されている働く世代の患者さんは少なくありませんので、お仕事をしながらお待ちいただけるよう、待合室はインターネット環境を整えています。また、大学のキャンパスが近くに多くありますので、学生さんも来られますよ。ご相談の内容は人間関係や仕事など多岐にわたりますね。特にメンタルの治療はそれぞれの患者さんによってめざすゴールが異なりますので、患者さんの人生に合う治療法を考える必要があります。当院では複数の医師がそれぞれ強みを持つ分野のご相談に乗り、患者さんの人生が豊かな方向に進むお手伝いをしています。開院時はこのビルの8階のみで診療していましたが、今は7階と8階の2フロアに診療スペースを拡充しました。患者さんと落ち着いて向き合える環境をこれからも追求していきたいですね。

今後こちらのクリニックをどのように成長させていきたいですか?

当院がめざしているのは「産業保健に通じるクリニック」です。「産業保健」とは働く人が安全かつ快適に働ける環境づくりを健康面からお手伝いする取り組みのこと。先ほどお話ししたように、患者さんは皆さん、その人にとってのお仕事にあたるものに日々励んでいます。患者さんがそういったお仕事に気持ち良く取り組むことができるように、一緒に考えながら支えていく存在でありたいという思いを、スタッフ全員で共有しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

森秀和院長 渋谷365メンタルクリニック6

私はまず患者さんと正面から向き合い、一対一でじっくり対話をしながら、その方の考え方や生活、将来と深く関わっていくよう心がけています。「先生」としてリスペクトされる一方通行の関係性ではなく、こちらも患者さんお一人お一人をリスペクトしながら良い関係を築いていきたいです。先ほどもお話ししたように、診療の先に患者さんがどうありたいのか、コミュニケーションを通して考えていきながら、そこに向けた治療を組み立てています。仕事帰りなどに立ち寄れる場所にあるクリニックですので、ちょっとした悩みでも気軽に相談しに来ていただきたいですね。

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