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ベトリッジ クリストファー心 院長の独自取材記事

まいにちメンタルクリニック神田駅前院

(千代田区/神田駅)

最終更新日:2025/03/05

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院 main

神田駅の目の前、徒歩0分という立地の「まいにちメンタルクリニック神田駅前院」。精神科・心療内科のオンライン診療を手がけるクリニックを持つベトリッジクリストファー心院長が、対面診療の場として開業した。2025年3月、「ウィーミート神田」から名称を変更。患者層はさまざまで、通いやすいメンタルクリニックを探して同院にたどり着いた人や、オンライン診療から切り替えて通う人もいるという。開業前は、単科病院や総合病院の精神科で診療に携わってきた院長。「顔を合わせてしっかりと話を聞いてほしい」と望む患者一人ひとりに向き合い、精神科と心療内科の専門家として、心を照らす医療の提供に努めている。精神医療の新たなかたちを模索しながらも「医療は万能ではありません」と語る院長に、これまでの経歴や診療時の心がけを聞いた。

(取材日2023年10月27日/情報更新日2025年3月1日)

神田駅のすぐ目の前。通いやすいメンタルクリニック

まずは、こちらのクリニックの開業に至るまでの経緯を伺います。

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院1

私は2014年に北里大学を卒業し、臨床を学んだ後、単科病院や総合病院の精神科に勤務しました。精神科の医師というのは、他科や福祉とのつながりが深い立場です。例えば、長期入院の患者さんがご自宅に戻ったり、施設にいらっしゃる認知症の患者さんの症状が重くなったりした場合、皆でサポートしていく必要があるんですね。国のルールにのっとって進めながら、また患者さんやご家族の背景も考えながら、しゃくし定規では測れない問題を扱うのが精神科です。私を頼って笑顔を見せてくださる患者さんたちを思い、日々研鑽を積んできましたが、そんな中、感染症の問題があり、世の中は大きな転換期を迎えました。「オンライン診療」という言葉が広まったのもこの頃です。もともと開業を考えていたこともあり、対面診療に加えてオンライン診療システムとも連携した体制を整え今回の開業に至りました。

なぜそのような体制にしようと思われたのですか?

医療の中でも精神科とオンラインは相性が良く、海外ではすでにオンライン診療が普及しています。基本的に精神科は採血や手術を必要としないことが理由の一つ。また中には「精神科への通院を知られたくない」という方もいらっしゃいますし、精神科・心療内科のクリニックが少ない地域もあるんです。そのような患者さんにとって、オンライン診療は選択肢の一つに挙がるでしょう。しかし対面診療が必要な場面も確かにあり、当院はそのバランスを取って診療を行っています。中には内科の病気が疑われる場合もあるので、そういった場合は、周辺の内科のクリニックとも連携しています。

クリニックは駅から近くてとても通いやすいです。

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院2

当院を開業する際、立地にはとてもこだわりました。というのもオンライン診療が普及しつつある現代でも、やはり対面診療を望む患者さんは多いからです。当初は「若い方はオンラインを選ぶのではないか」とも思っていましたが、実際には関東各地から連日患者さんがいらしているんですよ。「顔を合わせてしっかりと話を聞いてほしい」というニーズがあるように思います。オンラインはいつでもどこでもアクセスしやすいのが良さですが、当院も神田駅の目の前で徒歩0分と物理的にアクセスしやすい場所。オンライン診療から切り替えて当院にいらっしゃる方や、心理検査を希望される方もいらっしゃいます。院内は明るく落ち着いた雰囲気です。新日本橋駅・三越前駅・岩本町駅からもそれぞれ徒歩5分程度というこの場所で、多くの方にとって通いやすい環境を整えました。

心が疲弊している人たちに、医療者としてできること

こちらには、オンライン診療から切り替えて来院される方もいると伺いました。

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院3

患者さんのご希望や医師の判断により、オンライン診療から通院に切り替えるケースもあります。その逆のパターンとして、初めは対面で通院されていて、療養目的のため帰省が必要でありオンライン診療に切り替えることもありますね。診療ガイドラインを遵守しながら、患者さんにとってより良いかたちを選んでいただけるようにと考えています。

広くメンタルの悩みに携わってきて、最近思うことはありますか?

先行き不透明な社会情勢も影響してか、心が疲れている方が増えています。また世の中の変化がめまぐるしいため、上司や部下との世代間ギャップに悩む方も多く見られます。そして検索すれば多くの情報が手に入り、SNSでの人とのつながりはあるはずなのですが、「相談できる方はいらっしゃいますか?」との質問に笑顔で答えられる方は少ないのです。当院にいらっしゃる患者さんにも「いったん、心の中を整理したい」「自分は病気なのだろうか」とお悩みの方が多く、漠然とした不安を抱えているのだと感じます。

診療にあたり、心がけていることをお聞かせください。

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院4

誤解を恐れずに言うと、「医療は万能ではない」と常に頭の片隅に置いて診療にあたっています。そもそも精神科に通われる方は、複雑な背景を抱えていることが多いです。家庭や職場での人間関係、経済面、社会的な孤立など、一人ひとりにストーリーがあります。一方で、医療従事者は患者さんを思うがゆえに、その専門性から問題の解決を医療の範囲内で収めようとしがちです。それによって表面的な問題は改善に向かうかもしれません。しかし、患者さんの本当の困り事に気づけなければ、同じことを繰り返し生活に大きな支障を来したままです。それを防ぐため、心理職や精神保健福祉士、医療事務といった多職種の協力、家族や職場の支援、各種制度の利用など、多角的な視点でのアプローチを心がけています。患者さんと医療者双方に無理が生じないよう、自戒の念も込めて「医療は万能ではない」と心に留めながら、その方にとっての最適解を見つけられたらいいですね。

「患者ファースト」で心を照らす医療を

ところで、先生はなぜ精神科の医師をめざしたのですか?

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院5

医師をめざし始めたのは中学生の頃。家族が入院した際に、お見舞いなどで医療にふれたことがきっかけです。その時お世話になったドクターは、私が医療に興味があると知って医療機器などを見せてくださいました。また学校の担任の先生も応援してくださり、学校の健康診断にいらしたドクターと話す機会を設けてくださり、医師のやりがいについて熱く語ってもらい感銘を受けて医師になる道に進みました。どちらも貴重な経験でしたし、うれしかったですね。精神科を選んだのは、診療室の中だけでなく、患者さんの背景まで含めて「人と人」として関わる診療科だから。患者さんがより良い人生を送れるよう、私だからこそできることに尽力したいです。

お忙しいと思いますが、先生のリフレッシュ方法を教えてください。

最近はもっぱら自宅で飼っている愛犬と遊んでいます。少し珍しい犬種なんですが、運動量が多くてお世話が大変なんです(笑)。朝の散歩は妻に任せているのですが、夜は私が診療後に帰宅してからの散歩と部屋の中でのボール遊びや綱引き、プロレスなどもやっています。それが癒やしの時間になっていますね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

ベトリッジクリストファー心院長 まいにちメンタルクリニック神田駅前院6

よく私が日本語を話せるのか心配される患者さんもいらっしゃるのですが、母国語ですのでまったく問題ございません(笑)。時代が大きく移りゆく中で、患者さんの意見を取り入れながら新たな精神医療のかたちを見つけていきたいと思います。大切にしているのは「患者さんファースト」であること。精神科と心療内科の専門家として、これからも心を照らす医療を提供できるよう努めてまいります。

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