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岩田 麻衣子 院長の独自取材記事

たで健診・内視鏡クリニック

(志木市/志木駅)

最終更新日:2024/11/14

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック main

一般的に内視鏡検査と聞くと、つらいイメージが先行することも多いが、それは一昔前のことかもしれない。志木駅東口から直結のデッキを歩いてすぐ、ビルの4階にある「たで健診・内視鏡クリニック」。岩田麻衣子院長は、長く本院のたで内科クリニックで検査を行ってきた。救急病院、基幹病院などで内視鏡技術を学び、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医と日本消化器病学会消化器病専門医の資格を持つスペシャリストだ。「もっと内視鏡検査を受ける人が増えたら早期発見につながり、命を落とす人が減るはず」と内視鏡検査のハードルを下げることに日々尽力している。スタッフには患者の立場になった対応を心がけてもらっている。取材では岩田院長に、同クリニックの特徴や患者への思いなどについてたっぷりと聞いた。

(取材日2024年10月9日)

健診と内視鏡検査をメインに行うクリニック

開業の経緯を教えてください。

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック1

私はもともと志木駅の隣の柳瀬川駅前にある本院、「たで内科クリニック」に勤務していました。ありがたいことに多くの患者さんが来院してくださって、混雑したり内視鏡の予約がすぐに取れなくなってしまい、近くに健診や内視鏡検査に特化したクリニックがあれば、本院と連携しながら患者さんをお待たせすることなく、よりスムーズな医療を提供することが可能になるのではという期待から開業しました。また、コロナ禍の中では、健診で病院に行くと感染するのではないかという恐れがあり、毎年の健診に来られず、早期発見が遅れるケースもありました。具合が悪くて受診される方と、健診で受診される方が接触しなくて済む動線を確保したいと思ったのもきっかけです。

こちらのクリニックの特徴はありますか。

午前中に健診や内視鏡検査を集中して行い、午後を一般診療に充てています。健診や内視鏡検査は「やって終わり」なのではなく、それでわかった問題について解決していかなければ意味がありません。健診や検査を、きちんと治療につなげることを大事にしています。また、なかなかお仕事のお休みが取れない方でも、仕事の間1~2時間抜けて来ていただけたら健診が終えられるように、スピーディーに進む健診を心がけています。受診された方それぞれに担当のスタッフが一人ついて、効率よく健診が回るように考えてご案内しています。スタッフも緊張をほぐすようなお声がけをして気持ちよく患者さんが検査が受けられるように心がけています。

消化器内科に進まれ、内視鏡技術を身につけようと思われたのはどうしてですか?

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック2

キャリアの最初は、救急病院でのスタートでした。どんな患者さんにも対応できるようになりたかったので、できるだけ多くの経験を積みたかったからです。その中で、緊急で内視鏡検査を専門の先生に依頼する場合があり、「消化器内視鏡」という分野に魅力を感じました。自分も内視鏡が扱えるようになりたいと思ったので、消化器内科を専門にしようと考えました。ところが、専門に進んだ頃がちょうど、胃がんの内視鏡治療が確立されてきた時期と重なり、開腹しなくても内視鏡治療により完治が望める症例を数多く見ることになったので、「食道がん、胃がん、大腸がんの早期発見」のために力を尽くしたいと考えるようになりました。緊急処置とは違って、がんの早期発見を目的とした検診内視鏡検査というのは地味にこつこつやっていく作業ですが、よく考えてみると自分の性格にもこちらのほうが合っていたと思います。

要望に柔軟に対応し、苦痛の少ない内視鏡検査をめざす

内視鏡検査にはどのような思いをお持ちですか?

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック3

以前と比べると、内視鏡に対する意識も変わってきたと感じますが、一般的に内視鏡検査を受ける方は、がん検診などで「精密検査が必要」とされて「仕方なく」来られるのではないでしょうか。それはなぜかと言うと、「胃カメラは怖い」「大腸カメラは苦しいらしい」という気持ちのハードルがあるためです。私も自分が医師でなかったら怖かっただろうと思います。ですが、せっかく早期がんを身体に負担をかけずに完治でき得る医療が確立されても、まずその早期がんを発見するために、内視鏡検査を受けてもらわなければ意味がありません。最初の一歩を踏み出してもらうためにはどうしたらいいのか、常に考えています。

こちらのクリニックで受けられる内視鏡検査について教えてください。

ウェブ予約ができるようになっています。よくわからない場合はお電話でも予約できます。胃カメラは、口からでも鼻からでも可能です。大腸カメラは、ポリープが見つかった場合その場で切除することができます。しかし大きなポリープは切除の方法を変えたほうが良いので、入院ができるような病院へご紹介しています。内視鏡検査を楽に受けたい方は、「鎮静剤」を使用することがお勧めです。投与すると眠気が出てきて検査が終わった頃に眠気が醒めてくることが望めるので、苦しさはあまり感じにくいかと思います。もちろん使うかどうかは受診される方の自由なので、ご希望があれば使用するようにしています。鎮静剤を使用するとその日一日は車や自転車などの運転ができなくなるので、ご注意いただく必要があります。

内視鏡検査の不安を取り除くためにされていることは何ですか?

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック4

「胃カメラは、口からにしますか、鼻からにしますか?」と聞かれても、初めての方には「どちらが良いのかまったくわからない」というのが本音だと思います。人が「こちらが良いよ」と言っていたとしても、例えば鼻の大きさにも個人差があって、鼻の中が狭い人には鼻からのカメラが苦痛に感じる場合もあります。予約の時に決めたからその方法で受けなければと思う方もいらっしゃると思うのですが、可能な限り検査当日その場でより良い方法へ変更します。経験のないことをするだけでも、人は不安になるものです。鎮静剤というものが不安だけど楽に検査を受けたいから使いたいとおっしゃる方には、量を少な目に調整することも可能です。

医師にとっての当たり前を取り払い、患者目線で対応

先生が診察で大事にしていることはありますか?

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック5

医師の目線だけで物事を見ないようにすることです。医師にとっては当たり前の事も、一般的にはそうでないことは多くあります。「こういう症状の時には何科を受診する」ということも、患者さんはわからなくて当然のことで、何が原因で何をすればいいのかを考えるのは医師の仕事です。「消化器内科ではないかもしれないのですが」と気にされる方もいるのですが、当クリニックで対応が難しい場合は、適切な医療機関へ橋渡しを行いますので、まずはご相談いただけたらと思います。

今後のビジョンを教えてください。

ありがたいことですが、当クリニックでの内視鏡検査をご希望くださっても予約が埋まっていることが増えてきましたので、より検査枠を増やしたいと考えています。また、私が家庭との両立を図るために診療時間が早く終わるため、それも時機を見て増やしていきたいと思っています。お仕事との兼ね合いで土日祝日の健診をご希望の方も多いので、休日に健診に来ていただける体制もいずれ整えたいと考えています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

岩田麻衣子院長 たで健診・内視鏡クリニック6

今は皆さんお忙しくて「わかってはいるんだけれど」健診を受けていない、そんな方はたくさんいらっしゃると思います。でも一度、何とかお時間を作っていただいて、自分の身体の現状把握をして未来の病気のリスクを減らしていただきたいと思います。その貴重な機会を私たちも大事にして、「これならまた受けに来れるかも」と感じていただけるようにできる限りのことをしたいと思っています。「鎮静剤を使用した胃カメラで、軽くお昼寝しに来ると思っているのよ」と言ってもらえるくらい抵抗なく、健診を生活の一部にしていただけるようにと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

胃内視鏡検査/1万円~、大腸内視鏡検査/2万円~

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