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山下 晃徳 院長の独自取材記事

山下医院

(大田区/蒲田駅)

最終更新日:2025/04/11

山下晃徳院長 山下医院 main

蒲田駅から徒歩5分、工学院通り商店会を抜けた場所にある「山下医院」。院長の山下晃徳先生は東京慈恵会医科大学卒業後、同大学付属病院や東邦大学医療センター大森病院などで研鑽を積んできた。内科全般の疾患に対応し、30年以上地域医療を支えるかかりつけ医だ。特に乳腺診療に関して専門性が高く、マンモグラフィやエコー(超音波)検査の機器を備える乳がん検診はもちろんのこと、乳房の痛み、しこりなど、女性特有の悩みに対しわかりやすい説明を心がけている。患者とのコミュニケーションでは何かあったときに気軽に相談できるような雰囲気づくりを重視。はきはきと明瞭な語り口が印象的な山下院長に、これまでの経歴や診療時のモットーなどについて詳しく聞いた。

(取材日2025年2月7日)

乳腺診療から内科まで、かかりつけ医の幅広い診療

これまでのご経歴と、特に現在の診療に役立っていると感じることを教えてください。

山下晃徳院長 山下医院1

私は東京慈恵会医科大学を卒業後、1988年に同大学付属病院の外科に入局しました。その後、1992年には癌研究会附属病院(現・有明病院)へ、翌年再び東京慈恵会医科大学附属病院の外科に戻りました。振り返ると、特に役に立っていると感じるのは、若い頃に自分のレベル以上の病院で経験を積んだことです。当時は外科の当直から始まり、ときには専門外の患者さんも自分で何とかしなければいけないこともありました。若い頃にいろいろな方を診て鍛えられた経験が、今の土台になっていると感じます。今ではどんな患者さんでも、かかりつけ医としてまず診ることができています。

主な診療内容について教えてください。

診療内容は大きく分けて2つあって、1つは乳腺診療、もう1つは内科です。乳腺診療では乳がん検診や、乳房の痛み、しこりなど、乳腺に関するさまざまな悩みに対応しています。また、地域のかかりつけ医として、風邪や発熱など、内科全般の病気を診ています。割合としては、かかりつけ医としての診療のほうが多い状況です。赤ちゃんから90歳を超えるご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんが来院しています。

乳がん検診で異常が見つかって来られる方もいると伺いました。

山下晃徳院長 山下医院2

はい、検診で引っかかって来られる方も少なくありません。乳腺の問題で来院される患者さんは、やはり不安を抱えていることが多いんですよね。検診結果の用紙に書かれている専門用語を見ても自分の状態を把握することは難しいと思いますし、とても心配されているのではと思っています。インターネットで調べても、不安をあおるような情報が多くて、何を信じていいのかわからなくなってしまいますよね。不安が大きくなってしまった方の場合などは、看護師にフォローをお願いすることもありますよ。私は乳腺外科医としてこれまで数多くの患者さんを診てきたので、異常がないときは「心配する必要はありませんよ」とはっきりと説明することを心がけています。

患者との信頼関係を築く、飾らない姿勢

乳がんの予防のために意識するといいことはありますか?

山下晃徳院長 山下医院3

まず大前提として、あまりがんのことを気にしすぎないでほしい、と伝えたいです。乳がんに対する意識を持つことは大切ですが、過度に心配しすぎるのも良くありません。芸能人の方が乳がんで闘病されているニュースを目にすると、どうしても過敏になってしまう方もいらっしゃいます。それから、早期発見のために検診は受けていただきたいですね。40歳を過ぎたら、定期的に乳がん検診を受けることをお勧めしています。なぜ40歳からかというと、統計的に見て、日本では乳がんの発症率が40代後半から高くなるからです。もちろん、若いからといって安心できるわけではありません。家族に乳がんになった人がいるなど、特に心配な方は40歳を待たずに早めに検査を受けることをお勧めしています。

診療時に意識していることはありますか?

診療において大切にしていることは、自分にできることとできないことを、はっきりと見極めることです。患者さんは本当にいろいろな方がいらっしゃいますから、どんな症状でも安易に引き受けるのではなく、自分の専門性を踏まえ、患者さんにとって最善の治療を提供できるかどうかをしっかりと判断するようにしています。結果については患者さんに正直に伝えて、必要に応じて大規模病院への紹介も行っています。

患者さんとのコミュニケーションでどのようなことを意識されていますか?

山下晃徳院長 山下医院4

コミュニケーションで意識しているのは、ごく普通に接するということです。特別な話し方をするのではなく、自分の家族と話すような、自然な対話を心がけています。もちろん初めて来院される方に対しては、当然丁寧な言葉遣いを心がけています。失礼のないよう、きちんとわきまえることは大切です。しかし、だからといって必要以上にかしこまったり、形式張ったりすることはしていません。家族のように接するというと、言葉遣いが乱暴になるというイメージを持たれるかもしれませんが、そうではなく、患者さんが気軽に話せる雰囲気づくりを心がけています。

家族と話すように、普通にコミュニケーションを取ることを大切にされているのですね。

はい、患者さん一人ひとりに合わせたコミュニケーションを心がけています。例えば、不安が大きい方には「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」と安心感を与えるように話しかけますし、外国の方で言葉が通じない患者さんにも、身振り手振りを交えながら伝えられるよう努めています。

何かあったときに気軽に聞いてもらえる関係をめざして

患者さんとはどのような関係をめざしていますか?

山下晃徳院長 山下医院5

患者さんとの関係で理想的なのは、何かあったときに「とりあえず、あの先生に聞いてみようかな」と思い浮かべてもらえるような存在です。当院で診療して30年以上になりますが、長年通ってくださる患者さんもたくさんいらっしゃいます。医師として冷静な判断を心がけるために過度に感情移入しすぎず、客観的な視点から最適な医療を提供するべく努めることが、私の役割だと考えています。ですから、患者さんとの間には適度な距離感を保つようにしています。

スタッフとの連携について教えてください。

診療や治療方針を決めるのは私ですが、その後の患者さんのケアやフォローは受付や看護師といったスタッフに全面的に任せています。細かい指示をしなくても、患者さんの状況をよく理解して適切な対応をしてくれています。ただ、たまにスタッフから「先生、もっと丁寧に説明してください」って叱られることもあるんですよ(笑)。私としては、一生懸命説明しているつもりなんですが、説明が足りない部分はスタッフがフォローしてくれています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

山下晃徳院長 山下医院6

私が心にとどめているのは、インドの思想家の言葉である「明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学べ」という言葉です。この言葉のように、これからも学び続ける姿勢を大切にしていきたいと考えています。現在はかかりつけ医としてのスキルアップの一環として、皮膚科の知識を深めているところです。日々の患者さんたちとお話をしていると、皮膚に関するお困り事が多いことに気がつきました。皮膚科について学ぶことで、今まで以上に患者さんの悩みが解決できるのではないかと考えています。もちろん、大規模病院への紹介が必要なケースもありますが、当院で対応できる範囲を広げることで、患者さんの負担を少しでも軽減できればと考えております。気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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