高橋 亘 院長の独自取材記事
たかはし耳鼻咽喉科
(横浜市保土ケ谷区/星川駅)
最終更新日:2025/01/23

相鉄本線の星川駅前のビルにある「たかはし耳鼻咽喉科」は、1999年の開業以来、地域に根差した診療を提供している。高橋亘院長は、患者に対して率直なアドバイスをするフランクな人柄。患者の主訴にできるだけ対応するという姿勢を大切にしているそうだ。幅広い診療を展開する一方で、嗅覚に特化した診療を行うなど、専門性も追求。さらに、最短でその日のうちに結果がわかるアレルギー検査や、キャッシュレス決済などの導入によって、患者の利便性にも配慮している。「医療に関するなんでも屋になりたい」と語る高橋院長に、診療へのこだわりや患者の健康に対する思いを聞いた。
(取材日2024年12月18日)
症状や年齢など幅広い患者に対応
まずは診療のこだわりについて教えてください。

鼻や咽頭といった細かい部分の処置を行う際には、顕微鏡を使用し、その映像をモニターに映しながら患者さんに説明しています。例えば、炎症を起こしている箇所などを実際に映像で確認できれば、患者さんもご自身の状態を理解しやすくなりますよね。また、耳掃除の際にもモニターを見ながら耳垢を取る様子をお見せします。「こんなふうに取れるんだ」と興味を持ってくださればうれしいですね。実は、この方法を取り入れるようになったのは、私自身の老眼が進んできたことがきっかけでした。それまでは肉眼で診察を行い、細かい作業をするときだけ顕微鏡を使っていたのですが、年齢とともに見えにくさを感じるようになりまして(笑)。顕微鏡の映像をモニターに映して処置をしていた時に、「せっかくなら患者さんにもこの映像を見ていただこう」と思ったのが始まりです。
お会計の際には、キャッシュレスでの支払いも可能だそうですね。
キャッシュレス決済は10年以上前から導入しています。もともと、医療機関でもクレジットカードを使えたら患者さんにとって便利だろうと思ったのがきっかけでした。導入当初はクレジットカードのみでしたが、電子マネーが普及してから、デビットカードも含め、ほとんどの種類の電子マネーに対応できるようになっています。今では、現金より電子マネーで支払いをされる患者さんのほうが多いですね。
患者さんにはどのような方が多いですか?

患者さんはこの地域にお住まいの方が中心で、未就学の子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の方が来院されます。一般的な風邪のほかにインフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、主訴もさまざまです。内科を受診した後に、耳鼻咽喉科でも診てもらおうと来る方もいらっしゃいます。当院では鼻のネブライザーを導入しているため、鼻詰まりなどの症状がある方がすっきりしたいと来院されることも多いようです。また、喉の痛みを感じて風邪薬を服用していたものの改善せず、当院にいらっしゃる方もいらっしゃいます。喉の痛みは扁桃腺に炎症を起こしているケースもありますから、注意が必要です。
専用の機器による嗅覚検査も実施
春先には、アレルギー性鼻炎の患者さんが多くなる傾向があるとお聞きしました。

そうですね。当院ではアレルギー検査を年間通して行っていますが、原因によっては検査の時期が限られる場合もあります。例えば、スギ花粉が原因の場合、花粉が飛び始める前の5~12月頃に検査を行い、治療を開始するのがお勧めです。一方、ハウスダストやダニが原因の場合は、年間を通じていつでも検査や治療を始められます。当院のアレルギー検査の特徴は、採血から約20分で結果がわかる点です。検査項目は8種類と簡易的ですが、花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎の検査には対応可能なので、早く結果を知りたいという方には適しているでしょう。8項目以外のアレルギーについても、さらに詳細な検査が可能です。スギ花粉によるアレルギー性鼻炎の治療には、レーザー治療や舌下免疫療法といった選択肢があります。
舌下免疫療法とは、具体的にどのような治療なのでしょうか。
舌下免疫療法は、体内に微量のアレルゲンを取り込むことで、段階的にアレルギー反応を抑えていく狙いの治療法です。治療期間はおよそ3年間で、1ヵ月に1度通院していただきながら治療を進めていきます。ただし、見込める結果には個人差があるため、事前にしっかり説明し、納得いただいた上で治療を始めるようにしています。
嗅覚に特化した診療にも対応されているそうですね。

はい。当院では、専用の機器を導入し、嗅覚障害の検査を行っています。嗅覚障害の原因はさまざまですが、最近では新型コロナウイルス感染後に、嗅覚が戻りきらず悩まれるケースが多いと聞きます。検査には、臭素と呼ばれるにおいのもとを使用します。濃度が5段階に分かれた臭素が入ったボトルを鼻に近づけ、どの程度の濃度のにおいを感じ取れるかを確認する方法です。検査の結果、嗅覚に異常が見つかった場合は、点鼻薬を使った治療を行います。また、自宅で行える嗅覚トレーニングの方法も指導しています。検査によって原因や改善の見込みがわかるので、においに異常を感じた際は一度受診してみてください。
そのほかにはどのような診療を行っているのでしょうか。
最近では、睡眠時無呼吸症候群の検査を希望される患者さんも増えています。検査には簡易検査と精密検査の2種類があり、どちらもご自宅での検査が可能です。10年ほど前はクリニック内で検査と解析を行っていましたが、現在は、専門の業者に依頼しています。検査の結果、睡眠時無呼吸症候群だと診断した場合は、眠る際にマスクをつける在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)で対応しています。また、治療中のデータをまとめたレポートが定期的に送られてくるので、その結果を患者さんに伝えています。睡眠時無呼吸症候群は、症状を自覚されていない方も多い病気です。保険診療で検査を受けられるので、気になる方は一度検査を受けてみると良いと思います。
患者に体全体の健康を意識してもらいたい
幅広い診療に対応されているのですね。

そうですね。私は、患者さんが困っていることにできるだけ対応できる「なんでも屋さん」でありたいと考えています。もともと耳鼻咽喉科をめざした理由も、診る範囲は限られていても、診療内容が幅広い点にあります。私自身、興味があることは何でも挑戦したくなる性格なので、気づいたら自然と診療の幅が広がっていたという感じですね。時には、待合室の掲示板に「歯は全身の健康に影響します」といった、耳鼻咽喉科とは直接関係のない情報を書くこともあります。これは、来院された患者さんに、ご自身の体全体の健康を意識してもらいたいという思いからです。こうしたことも、私がめざす「なんでも屋さん」の一つの形だと思っています。
普段、どのように気分をリフレッシュされていますか?
趣味で畑や釣りを楽しんでいます。畑はもう10年以上続けており、季節ごとに白菜・ブロッコリー・大根・玉ねぎなど、さまざまな野菜を育てています。釣りは4~5年前に始めた趣味です。船に乗って東京湾で釣ることもありますよ。東京湾は非常に豊かな海で、アジやスズキがよく釣れるんです。実は、最近狩猟の免許も取得しました。狩猟は11月から2月がシーズンなので、その間に4回ほど出かけています。趣味は気分転換にもなりますが、自分自身の健康管理のためにも役立っていると思います。やはり、患者さんの立場になれば、元気があって健康的な医師に診てもらいたいですよね。患者さんに健康を促す立場としても、自分がまず元気でいることを心がけています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

何かしらの症状がある時は、我慢せず早めに受診してほしいですね。特に、アレルギー性鼻炎の場合は、症状がひどくなってから治療するより、悪化しないように対処することが大切です。くしゃみや鼻水、鼻詰まりが続くようなら、一度耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。当院では、カウンセリングだけ受けたいという希望にも対応しています。できることには対応していますので、少しでも心配なことがあれば、お気軽にご相談へお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とはピアスの穴開け/3035円~