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身近な病気だけど相談しにくい
頻尿や膀胱炎、尿道炎

にしい腎泌尿器科

(四日市市/高角駅)

最終更新日:2024/07/12

にしい腎泌尿器科 身近な病気だけど相談しにくい 頻尿や膀胱炎、尿道炎 にしい腎泌尿器科 身近な病気だけど相談しにくい 頻尿や膀胱炎、尿道炎
  • 保険診療

頻尿や膀胱炎などの場合、差し迫った症状がなければ、泌尿器科の受診をためらって放置しがちだ。内科や皮膚科のように子どもの頃から慣れている診療科ではないため、受診するハードルが高いということもあるだろう。しかし、泌尿器の病気を放置することは後々、痛みや高熱などを引き起こす可能性もあり、さらに腎臓にまで大きなダメージを与える恐れもある。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医である「にしい腎泌尿器科」の西井正彦院長は、「患者さんが感じる体の感覚と臓器の状態は違うこともありますから、自己判断ではなく泌尿器科できちんと検査をしてみると安心です」と話す。専門の医師として、症状が取れたら終わりではなく、完治したかどうかまでをしっかりと診ているそうだ。泌尿器科での診療内容やどんな検査をするのかを聞いた。

(取材日2024年6月25日)

泌尿器科の検査は、尿や血液、エコーなど負担の少ない検査ばかり。恥ずかしがらず気軽に受診してほしい

Q泌尿器科で診る病気について教えてください。
A
にしい腎泌尿器科 相談しやすいような診療を心がけている

▲相談しやすいような診療を心がけている

一番多いのは、頻尿、尿が出づらい、急な尿意といった排尿関連のお悩みです。高齢になると膀胱機能が衰えますから、生活に支障が出るなどであれば、ぜひ相談してほしいと思います。年齢に関係なく多いのは、膀胱炎や尿路結石。尿路結石は、強い痛みを伴う場合もありますし、あまり症状がないかたちで見つかることもあります。その他、前立腺がんや膀胱がん、腎臓がんなども早期発見が重要で、前立腺がんは50代以上の男性に多いですね。排尿痛や膿が出るなどの症状がある尿道炎は、性感染症の一つです。性行為で感染する病気なので、インターネット等の情報に頼る人も多いと思いますが、正しい情報と診断のためにも泌尿器科で相談してください。

Q症状があっても、泌尿器科に行く勇気が出ない方も多いのでは?
A
にしい腎泌尿器科 気になる症状があれば早めに受診を行うことが重要

▲気になる症状があれば早めに受診を行うことが重要

内科などと比べて受診しづらい診療科ではありますが、専門の検査ができる泌尿器科を受診して、悪くなる前に治療を始めてほしいですね。そのための受診のしやすさは大事。私もスタッフもできるだけ相談しやすい雰囲気を心がけています。検査が怖いという人もいるかもしれませんが、例えば排尿関連の場合なら、初期検査の内容は尿検査と下腹部のエコー検査だけ。できものなどができているなどでなければ、いきなりデリケートな部分を見ることはありません。エコー検査では排尿後の膀胱内の残尿も診ますが、「しっかり出した」と思っていても、残尿がある場合もあります。自覚症状は大事ですが、臓器の状態は検査してみないとわからないのです。

Q膀胱炎は、水をたくさん飲めば治るというイメージもありますが。
A
にしい腎泌尿器科 泌尿器科全般、幅広い悩みに対応している

▲泌尿器科全般、幅広い悩みに対応している

おしっこという滝で、膀胱に繁殖した菌を洗い流そうというイメージですね。尿量が増えて菌が減ると、患者さんは「治った」と感じるかもしれませんが、水をたくさん飲むことで6割菌が減って体は楽になったとしても、完全に治った状態ではありません。残っている菌が数週間後にまた繁殖して、痛みや頻尿が出てしまうのです。膀胱炎が再発したなどとよく言われますが、このような経過は治りきっていないためにまた症状が出ただけなのです。体が楽になったことイコール完治ではないことを理解しておきたいですね。治療は簡単な検査をして抗菌薬を飲むことが大半ですから、市販薬も含めて自力でなんとかするのではなく、受診をお勧めします。

Q膀胱炎をぶり返さないようにするにはどうしたらいいのですか?
A
にしい腎泌尿器科 自己判断で治ったと判断せず、クリニックに通ってほしいと院長

▲自己判断で治ったと判断せず、クリニックに通ってほしいと院長

菌を100%死滅させて確実に治すことが大事ですが、膀胱炎の原因となる菌の種類もいろいろあり、1つの抗菌薬がすべての菌に効くわけではありません。通常、尿検査と症状から診断して抗菌薬を処方しますが、当院では採取した尿を培養して、原因菌の特定をします。弱い菌であればどんな薬でも効果は期待できるのですが、中には耐性菌という強い菌もあるためです。尿培養をしておかないと、薬を飲んでも症状が改善しなかったという段階では、もう菌の特定はできません。そのために、薬服用の前の尿で菌を特定して、初回で出した薬と合っているかどうかの確認をします。ただし、年に数回起こす膀胱炎は他に原因があるかを調べる必要があります。

Q年に何度も膀胱炎を起こした場合、どんなことが考えられますか?
A
にしい腎泌尿器科 放置してしまうと大きなリスクにつながる場合もある

▲放置してしまうと大きなリスクにつながる場合もある

尿の出が悪いために膀胱の中に菌が溜まりやすくなって、何度も膀胱炎を起こしていることがあります。また、少ないケースですが見落としてはいけないのが、膀胱がんです。がんになると膀胱が汚れやすいので、膀胱炎の原因になります。どちらも、蜂をたたいても蜂の巣がたたけていないのと同じで、根本解決を図らない限り、膀胱炎を繰り返すことになります。我慢をして膀胱炎を放置した場合には、膀胱の菌がその上にある腎臓にまで入ることがあり、腎盂腎炎になってしまいます。そうなると点滴や入院が必要です。抗菌薬だけなら内科でも処方してもらえますが、完治させるためには検査体制が整った泌尿器科で診てもらうほうがよいでしょう。

ドクターからのメッセージ

西井 正彦院長

まず血尿があれば、たとえ痛みがなくても受診してください。血尿が出たけれど放置して、半年後に検査したらがんが進行して大きくなっているケースもあります。泌尿器科は、もっと気軽に受診していただきたいですし、私自身も患者さんが相談しやすくなるよう努めていきます。泌尿器科での検査なら、膀胱の健康状態もわかりますし、男性の前立腺がんは腫瘍マーカーによる検査で判断できるので、お勧めです。女性の場合、我慢ができない尿意などの症状に対して、飲み薬で効果的な治療が望める場合も多く「もっと早く受診していれば良かった」と思う方もいるでしょう。女性のほうが受診に抵抗がある印象ですが、ぜひ受診していていただきたいですね。

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