竹口 敦士 院長の独自取材記事
熊本東たけぐち矯正歯科
(熊本市東区/東海学園前駅)
最終更新日:2022/10/12

熊本市東区小峯の県道小池竜田線沿いにある「熊本東たけぐち矯正歯科」。医療機関が軒を連ねる通りに面した矯正専門の歯科医院だ。バリアフリーのエントランスを入ると院内は白を基調とした明るい空間になっており、医院というよりはおしゃれなカフェのよう。院長の竹口敦士先生は、愛知学院大学歯学部附属病院で8年間経験を積んだ矯正歯科のエキスパート。真面目で落ち着いた印象の一方、矯正歯科の話になるとその口調に自信と情熱がみなぎる。「時間もお金もかかる矯正だから納得のいく治療を選択してほしい」との思いから2022年に開業。地域の歯科医院でも大学病院で培った技術を生かして患者に貢献したいと意気込む竹口院長に、先進の矯正治療や患者への思いについて語ってもらった。
(取材日2022年9月1日)
大学病院で培った矯正の技術を町の医院で提供したい
まずは開業おめでとうございます。

ありがとうございます。熊本市郊外でも専門的な矯正治療が受けられるようにとこのエリアで開業を決めました。学生や社会人の方でも通いやすいように土曜・日曜も診療時間を設け、予約もメッセージアプリを含め24時間受けつけています。大学病院で培った技術を町の歯科医院でも提供できればと思います。矯正といってもいろいろな種類がありますから、当院では初診で患者さんに適した治療方法をご提案するようにしています。料金体系もすべてホームページに記載していて、治療以外の面で患者さんが抱える不安を少しでも和らげたいと思っています。
院内設備にもこだわりがあるそうですね。
歯科の中でも矯正歯科では特にたくさんの装置や器具を使いますから、医院がごちゃごちゃしないように工夫しています。一般的に治療チェア1台につきキャビネット1台が基本ですが、器具の在庫管理にスタッフが時間を割かなくていいように、器具を置くテーブルは中央の1台だけにしました。内装も白を基調としたカフェ風にしているので、治療に来るというよりも習い事に来る感覚で楽しく通院していただけるとうれしいです。最近は検査機器や治療機器もデジタル化が進んでいて、昔のようにフィルムでエックス線を撮ることもなくなりましたね。歯の型採りも今はスキャンでデータを取って技工所に直接送ることができるので、苦しい思いをして型採りしなくても良くなって患者さんにとっても良いことだと思います。
竹口院長のご経歴をお伺いします。

親族に医療従事者が多く、昔から細かい作業が好きだったので自分の長所を最大限に生かせる職業を探した結果「歯科医師」という職にたどりつきました。愛知学院大学歯学部では実習でワイヤーを曲げたり装置を作るのがとにかく楽しくて矯正歯科の道に進むことに。自分自身も矯正治療を受けたのですが、治療の過程が興味深く、歯科医師としても患者としても楽しく取り組んだことを覚えています。愛知学院大学歯学部附属病院に8年間勤務する傍ら大学院でも研究に励みました。大学病院に勤務していた頃、診療時間が短く苦労して通院する患者さんが多いことを申し訳なく感じていました。そういった経緯もあって、通いやすさも含めて患者さんをサポートできるような矯正歯科をめざして開業を決意したのです。まだ開業して間もないですが、大学病院で培った先進の治療を患者さんに還元したいと意気込んでいます。
時間もお金もかかるからこそ納得して選んでほしい
矯正治療の概要を教えてください。

患者さんには歯並びを整えたいという審美的欲求がありますが、専門家の立場からいえば、矯正の本質は噛み合わせを正すことにあります。治療期間は口腔内の状態によって変わりますが、1年半から2年半くらいが目安になります。各種検査の結果をもとに、それぞれの患者さんに最適な治療方針を複数提案させていただきます。矯正を開始してからはだいたい1ヵ月に1回の頻度で通院していただき、経過観察と矯正装置の調整などを行います。矯正の種類は、マウスピース型装置を用いた矯正、表側か舌側のワイヤー矯正などを患者さんに合わせて提案します。期間やお金に制限がある方には、ご相談に応じて一部分だけ矯正することも可能です。
どうして噛み合わせが大切なのですか。
噛み合わせが悪いと食べ物をしっかりと噛むことが難しくなり、消化が悪くなる原因にもなります。さらに噛めない歯は汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクも高まりますし、骨格や姿勢のゆがみを引き起こして全身の健康に影響することも考えられます。ですから、矯正治療を通して上下のすべての歯がきちんと噛み合うことをめざしています。しっかり食べ物を噛むことができ、患者さんの審美的な欲求に応えることが私たち矯正歯科医師の役目だと考えています。
矯正を始めるのに適した年齢はあるのでしょうか。

大人の歯が生え始めた小学校2年生くらいの頃が理想的です。小学校2年生くらいのお子さんなら、ちょうど上下の前歯が生え替わり、将来の歯並びがある程度予測できる時期であることと、成長期なので骨格も含めた矯正が期待できます。小さなお子さんをお持ちの親御さんには、ぜひ早いうちから矯正歯科に興味を持ってほしいと思います。矯正は自分の歯が残っていれば特に遅すぎるということはないので、60代から矯正を始める方もいらっしゃいます。きれいな歯並びは一生ものですから、その後の健康を見据えて、早いうちに納得のいく歯科医院を見つけてほしいですね。
熊本県の歯科治療の発展をめざして
診療で気をつけていることは何でしょうか。

患者さんごとに矯正を始める理由や生活背景が違いますから、それをくみ取って最適な治療方法を提案できるように気をつけています。例えば結婚式を控えているとか、体が弱いといったパーソナルな情報を患者さんのお話をじっくり伺うことで集めて、治療方針の決定に反映しています。また変化がわかりづらいこともあるのと、治療中は何をされているか見えなくて不安もあると思います。ですので、なるべく写真を使ったりしてわかりやすい説明を心がけ、患者さんが治療のモチベーションを保つお手伝いができたらいいなと思います。
スタッフや他の歯科医院との連携について教えてください。
当院には歯科医師が私を含めて2人と歯科衛生士が1人在籍しています。スタッフには私の持つ技術を惜しみなく伝えるようにしていて、空いた時間に模型を使って治療の練習をしてもらうことも。どこの歯科医院に行っても重宝されるような高い技術を身につけてほしいと願っています。また私自身は熊本県全体の歯科治療の発展に貢献したいとも考えていて、一般歯科の先生方との連携も大切にしています。矯正なら当院で、虫歯や歯周病なら提携先の一般歯科で、というふうにうまく役割分担しながら患者さんに最適な治療を受けていただくことが高い満足感につながると考えています。それぞれの歯科医院や歯科医師で得意分野も違いますから、それを生かしながら患者さんのサポートにあたりたいと思います。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

これから地域の皆さんに寄り添って患者さんの期待にお応えできるような矯正歯科医院になっていきたいです。最近は通販で手軽に矯正装置が購入できたり、SNSの影響で間違った矯正の情報が広まっています。すべての人に必ず効果の出る魔法のような矯正装置は存在しません。専門医院でしっかりとした検査に基づいた診断・治療方針を聞いて、納得して治療されることを強くお勧めします。当院では口腔内の状態を見た上で患者さんに適した治療法を提案したいと思います。お子さんの場合は矯正を始めるタイミングが大切ですから、親御さんには歯も重要な臓器の一つであることを認識していただき、まずは相談だけでも結構ですからお気軽にお越しください。お金も時間もかかるのが矯正なので、しっかりとご自身で選定して納得のいく治療を受けていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/69万3000円〜、部分矯正/16万5000円〜、小児矯正/38万5000円、マウスピース型装置を用いた矯正/27万5000円〜