こまめな確認と軌道修正が重要
マウスピース型装置を用いた矯正
名古屋歯科口腔外科・矯正歯科
(名古屋市瑞穂区/堀田駅)
最終更新日:2025/01/09


- 自由診療
悪い歯並びや噛み合わせを整えることを目的とした矯正。単に美容目的だけではなく、虫歯や歯周病リスクの低下、発音障害の改善、清掃性を高めて歯の寿命を延ばすといった予防的な側面も持ち合わせている。さらに子どもには、顎や顔の適切な成長発育に導くことも期待できる。しかし、歯につける装置を気にして、矯正に二の足を踏む人も多いという状況もある。そこで近年、矯正の主流になり始めたのが、目立ちにくいマウスピース型装置を用いた矯正である。「名古屋歯科口腔外科・矯正歯科」の田中宏樹院長は、マウスピース型装置を用いた矯正に特化。矯正や口腔外科での豊富な経験から、患者へのメリットが大きいと考えているからだ。田中院長に同院の矯正の特徴について話を聞いた。
(取材日2024年12月18日)
目次
豊富な経験と技術、先進的な機器を駆使し、困難な症例にも対応する矯正を提供したい
- Qマウスピース型装置を用いた矯正とは、どのようなものですか?
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A
▲診療方針や期間、料金に加え、メリットやデメリットも丁寧に説明
透明なマウスピース型装置を用いた矯正法です。定期的にマウスピース型装置を交換して歯を移動させます。近年、矯正の主流になりつつある理由は、高度な専門知識が必要であった矯正計画をシミュレーションソフトが立ててくれるようになったこと。矯正専門の歯科医師でなくても、矯正を手軽に行えるというイメージが先行し、急速に広まりました。しかし、専門知識がないと実現性の低い矯正計画になってしまうことも珍しくありません。矯正計画から外れた際には微調整を繰り返し、軌道修正する必要があります。この軌道修正が、最終的な仕上がりを左右します。この軌道修正は専門知識を持っていなければ適切に対応できません。
- Qこの矯正法のメリット・デメリットを教えてください。
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A
▲マウスピース型の装置を使い、矯正を行う
マウスピース型装置は透明なので、周囲に気づかれにくいといえます。自由に取り外し可能で、食事や歯磨きがしやすく、衛生的にも優れています。また、ワイヤー矯正に比べ痛みが少なく神経への負担も軽減されます。さらに、プラスチック製なので、金属アレルギーの方も矯正が可能です。奥歯などの移動も可能で、従来は抜歯が必要だったケースでも回避できる可能性があります。ただし、1日20~22時間の装着が必要で、自己管理が重要です。治療期間はワイヤー矯正と同じですが、振動加速装置を併用することで約半分の期間短縮が可能です。この矯正法は、近年の歯科医療の中でも大きな技術革新であり、幅広い症例に対応できる矯正法です。
- Qこちらで行っている矯正の特徴は?
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A
▲見た目だけでなく、将来を見据えた方法を提案
まずマウスピース型装置は世界レベルで実績のあるものしか使っていません。歯科用CTやセファログラムエックス線装置など先進的な機器を使って入念な矯正計画を立てているのも特徴です。私はマウスピース型装置を用いた矯正に出会って以来、約10年間で多数の症例に携わってきました。口腔外科を専門としてきたことで、歯を欠損している方は矯正とインプラントを組み合わせて矯正計画を立てる、嚢胞がある方は手術してから矯正するなど、複雑な難症例も含めた矯正を得意としているのが強みです。補助装置としてアンカースクリューを応用、ジルコニアなどの補綴物を含めた矯正計画を立てるなど、お口の状態に合わせた治療の工夫もしています。
- Q矯正は子どもにもできますか?
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A
▲3Dスキャナーにより、わかりやすく説明できるのもメリット
もちろんです。歯並びを整えることは、虫歯や歯周病の予防につながります。当院が行っているマウスピース型装置を用いた咬合誘導は、顎の成長を促して永久歯が並ぶのに必要なスペースをつくることを目的としており、将来、本格的な矯正が必要となるリスクの低減を図ることで、時間的、経済的な負担の軽減も見込めます。開始時期は6歳臼歯と前歯が3分の2出ている状態が一つの目安。個人差はありますが8歳~9歳が効率的でしょう。反対咬合など骨格にアプローチする必要がある場合は、4~5歳などできるだけ早めに。重度の出っ歯のような通常は抜歯を要する症例でも、当院では非抜歯で矯正できる可能性がありますから、まずはご相談ください。
- Q矯正の際に、歯科医院を選ぶポイントは何ですか?
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A
▲歯科医院を選ぶポイントについて話す田中先生
セファログラムエックス線装置や歯科用CTで撮影するだけでなく、それらのデータをきちんと分析して、歯の移動位置、歯の根や骨の形状も踏まえてシミュレーションしてくれる歯科医院を選びましょう。また、難症例の場合、計画どおりに歯を移動させるには補助装置が必要となりますので、補助装置をはじめさまざまな技術を備えているかもポイントですね。あと、3ヵ月に1回、半年に1回といったように通院の頻度が極端に少ない歯科医院は注意が必要です。矯正は軌道修正が重要で、こまめな状況確認が鍵を握ります。精度が高く、効率的な矯正のために、当院では1~2ヵ月ごとの通院をお勧めしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/19万8000円、矯正用アンカースクリューを用いた矯正/5万円、ジルコニアの詰め物/11万円、ジルコニアのかぶせ物/15万円、マウスピース型装置を用いた小児の咬合誘導/15万6000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。