疋田 貴志 院長の独自取材記事
れいファミリー歯科・矯正歯科
(大阪市城東区/新森古市駅)
最終更新日:2024/09/30

大阪メトロ今里筋線・新森古市駅のほど近くにある「れいファミリー歯科・矯正歯科」には、その名のとおり、子どもから高齢者までの地域住民が家族で通う。一般歯科や口腔外科、小児歯科から矯正歯科まで幅広く対応するのは、疋田貴志院長。幼少期から歯科医院で総合的に診療する重要性を感じ、2021年に同院を開院した。「子どもの時期の発育は、今しかありません」と話す疋田院長に、同院の小児歯科の特徴や、力を入れている小児矯正について話を聞いた。
(取材日2024年8月1日)
子どもから高齢者まで、ファミリーで通える歯科医院
こちらのクリニックにはどのような患者さんが通われていますか?

お子さんと、そのご家族が多いです。当院のある城東区は、大阪府の中でも特に人口密度が高い地域です。ファミリー層も多く住まわれていて、お子さんに良くしてあげたいという想いを持った方が多いと感じますね。同じ建物の1階に整形外科が入っているので、高齢者の方もよく来られます。お子さんと、働き世代の方、高齢者の方では、求められることが違うんです。幸いにも、私は口腔外科や一般歯科、矯正専門歯科医院などでの勤務経験があるため、それぞれの年代に応じた治療の選択肢を提示できていると思います。
診療内容も幅広いと聞きました。
虫歯や歯周病の治療といった一般歯科から、親知らずの抜歯やインプラント治療などの口腔外科、小児歯科や矯正歯科など、幅広く対応しています。審美面のご相談も受けつけていますし、妊婦さんの歯科検診にも取り組んでいますよ。口の中に起こるトラブルは、虫歯、歯周病、噛み合わせ、治療のやり直しの4つに集約されるのですが、当院では患者さんを総合的に診ていきたいという想いから、4つのトラブルすべてに対応できる環境を整えています。歯科麻酔は、笑気麻酔に加え、ご希望に合わせて静脈内鎮静法にも対応していますので、歯科治療に恐怖心をお持ちの方もリラックスして治療を受けていただけると思います。そして大切なのは、虫歯も噛み合わせも、子どものうちから解決を図ることです。小児の時期の重要性を感じて、小児歯科や小児矯正を大切にしています。
キッズスペースやファミリー診療室など、院内にも小児歯科に対するこだわりを感じます。

お子さんが通いたくなるような空間づくりは意識しています。例えば、待ち時間も楽しく遊べるキッズスペース。滑り台やおもちゃを用意し、入り口には子ども用の手洗い場を作りました。一般の診療スペースとは別に、診療中も親子で一緒の部屋にいられるファミリー診療室を設け、天井にはテレビを設置して、治療を受けながらアニメを見られるようにしています。3歳以下のお子さんにはファミリー診療室やキッズスペースで膝上診療を行い、慣れてもらうことから始めます。来院の時間帯にも気を配り、お子さんが眠たくなる時間帯を避けて診察することもありますね。お子さんと打ち解けられるようにスタッフが積極的に話しかけたり、診療後にカプセルトイをプレゼントしたりと、次もまた通いたくなるような工夫をしています。院内は全面バリアフリー設計で、お手洗いにはおむつ替えシートとキッズトイレを備えており、安心して通っていただけると思います。
噛み合わせや歯並びも含め、総合的に診る小児歯科
こちらのクリニックの小児歯科の特徴を教えてください。

虫歯は虫歯、フッ素はフッ素、歯並びは歯並びと、それぞれを独立して捉えるのではなく、噛み合わせや歯並びも含めて、幼少期からトータルで予測してアドバイスができるのが当院の小児歯科の特徴だと思います。子どもの時期って、今しかない大切な時間なんです。子どもの時期にしかできない治療がありますし、虫歯だけを診るのが歯科医師の仕事ではありませんから、小児矯正も含めて総合的に診る必要があると考えています。治療が必要な場合は原因にアプローチし、必要ない場合は良い状態を維持できるようアドバイスを行います。実は、6歳までは歯科治療を受けられる子と受けられない子に分かれることがデータで明らかになっているんです。そのことをまず親御さんにお伝えし、治療が受けられない場合は管理しながら慣れてもらうようにしています。小さなお子さんの場合も、「こうなりそうだな」という予測に基づいてアドバイスを行っています。
小児矯正に力を入れているそうですね。
小児矯正にはさまざまな種類がありますが、当院では顎顔面矯正を採用しています。顎顔面矯正は、上顎骨を広げることを促し顔面骨格の正常な発育をサポートする矯正法です。歯並びでお悩みのお子さんは、いびき、姿勢や寝相の悪さ、口臭などの症状がある場合が多く、その原因は口呼吸にあると考えられます。上顎骨が広ければ、鼻腔も広く鼻呼吸がしやすいほか、正しい位置に舌を置きやすくなると考えられます。歯が生えそろう土台も整うことが期待できますので、結果として歯並びが整うことにもつながります。よく、原因治療といいますが、原因は口の中だけではないこともあるんです。歯だけを診るのではなく、全身の健康を意識して、より根本的なところに働きかけることができるのが顎顔面矯正だと思います。
歯そのものではなく、骨格や呼吸の改善に焦点をあてているのですね。大人の矯正とは違った印象を受けます。

大人の場合は基本的に顎を広げることはできないので、歯を抜いたり歯の移動を促すことで、狭いところに歯を並べることをめざす矯正方法が一般的です。一方、子どもの場合は成長に合わせて顎を広げることが図れるので、歯を抜かずにスペースをつくることがめざせるんです。ただ、基本的には6歳で8割の上顎骨が決まるといわれているため、顎顔面矯正ができる年齢は限られています。受け口のお子さんは5歳頃から矯正を始めたほうが良いと思いますし、そうでないお子さんも6歳から8歳ぐらいまでがお勧めです。とはいえ、8歳を過ぎたらすぐに顎顔面矯正ができなくなるわけではありません。顎顔面矯正をした上で大人の矯正方法を取り入れることにはなりますが、呼吸の仕方や舌の位置といった機能面にアプローチできるので、歯並び以外の症状の改善もめざせますし、歯並びのきれいな仕上がりも期待できます。
自分の家族にしたいと思える治療を、患者にも
診療において大切にしていることは何ですか?

家族にしたいと思える治療を提供することです。自分の子どもや妻、親にしたいと思える治療を、患者さんに対しても同じように行うことを大切にしています。逆にいうと、家族にできないことはしないですし、お勧めできないと感じる治療方法を患者さんが希望している場合は、きちんと理由を説明しています。そういう意味では、患者さんに対してすごく正直ですね。この考え方はスタッフにも日頃から共有し、患者さんと接する際に意識してもらっています。患者さんに正しい知識を知ってもらうことも、大切にしていることの一つです。正しいことを正しく伝えられるよう、スタッフにも正しい知識を身につけてもらっています。
今後の展望を教えてください。
顎顔面矯正をもっと広めていきたいですね。歯並びだけでなく、呼吸の仕方や舌の位置など機能面の改善を図っていくことで、地域の子どもたちが、より鼻呼吸をしっかりとできるようになればいいなと思います。現在も遠方から通ってくださる方がいらっしゃいますが、顎顔面矯正は「遠くても通いたい」と選んでいただける矯正方法だと思います。「やって良かった」と思う方が増えて、紹介が紹介を生むようになると少しずつ広まっていくと思うので、これからも歯科医師として、未来ある光り輝く子どもたちの健康をつくっていきたいです。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

何事も正しい知識を知ることが大切ですから、まずは話を聞いてみてほしいです。当院の矯正相談では、横顔のエックス線写真や口腔内写真で現状を把握し、カウンセリングルームでしっかりと時間を取って、問題点とその原因、お子さんにどう当てはめていくのかを説明しています。顎顔面矯正は子どもの時期にしかできない矯正法です。口が開いている、息が臭い、姿勢や寝相が悪い、いびきをかくといった症状がある場合は、お気軽にご連絡ください。小児矯正に推奨される期間を過ぎていても、顎顔面矯正を受けられる可能性があります。諦めずに、ぜひ一度相談してくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/36万3000円~、歯列矯正/77万円~、小児の顎顔面矯正/33万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。