中尾 晃康 院長の独自取材記事
なかお歯科医院
(大田区/下丸子駅)
最終更新日:2026/08/20
2010年の開業以来、子どもから高齢者まで下丸子の人々に親しまれてきた「なかお歯科医院」。院長の中尾晃康先生は「めざすのは、単なる歯医者さんではなく、地域に根差した最高のサービス業という位置づけの歯科医院」と話し、何よりも患者の希望を大切に一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を実践している。幼少期からの歯科治療体験をもとに、技術を磨くことはもちろん、治療器具や材料もこだわりを持ってそろえるなど環境整備にも余念がない。精密な治療を追い求め、とことんこだわる姿勢は昔から変わらず、今も診療に生かされている。
(取材日2019年10月3日/再取材日2026年7月16日)
「医療はサービス業」患者に寄り添った治療を
歯科医師を志したきっかけと、この場所で開業した理由を教えてください。

父が歯科医院を開業していて、その後ろ姿を見て育ったのが歯科医師になろうと思った一番の動機ですね。悩んだ時期もありましたが、「技術職」と「接客業」の両方に就きたいと思い、その両方をかなえられる歯科医師を選びました。実家を継ぐという選択肢もありましたが、患者さんとの関係を含めて自分の歯科医院を一からつくりたいと思ったのです。この場所を選んだのは、お子さんからご高齢の方まで幅広い年代の患者さんがいらっしゃるからです。下町風情を残しつつもマンションも立ち並び、新旧のバランスがとても良いですね。当院でも2歳から90代まで幅広い世代の方が来院してくださっています。
どのような歯科医院をめざしていらっしゃいますか?
単なる「歯医者さん」ではなく、地域に根差した「最高のサービス業」という位置づけの歯科医院をめざしています。サービスというのは、治療の内容や時間、患者さんとのコミュニケーションなどすべてにおいてです。私の診療のモットーは、「患者さん一人ひとりに寄り添った治療をすること」。患者さんの症状や状況、思いなどに合ったオーダーメイドの治療を提供したいと思っています。治療するかしないかを決めるのは、最終的には患者さんご自身です。私は必要な情報を丁寧にお伝えしますので、十分にご理解いただいた上で、ご自身で選択していただければと思っています。
15年以上診療を続けてきて、地域の印象はいかがでしょうか?

昔は「悪いところだけ治療して、治療が終わればそこで通院終了」といった方も少なくなかったのですが、当院に通われている患者さんの多くは、治療後も定期的にメンテナンスに来院してくださっています。ご自身の口腔環境に関心が高い地域なのだなと感じますね。説明もしっかり聞いていただけますし、メンテナンスが生活のルーティンに組み込まれているのは歯科医師としてうれしい限りです。治療は歯科医師が頑張るのではなく、患者さんが主体となって、歯科医師と二人三脚で行っていくものだと思っています。患者さんとの信頼関係があるからこそ、より良い治療が提供できると考えています。
歯を残す治療方針で、精密さにこだわる
基本方針は「歯を残す治療」だと伺いました。

そうですね。可能な限り患者さん自身の歯を残せるような治療を心がけています。目標や指針がないと、治療にブレが生じてしまいます。特に根管治療は「終わりがない治療」とも言われ、歯科医師の判断次第でどこかで区切りをつけることもできます。しかし、一時的に症状が落ち着いても、10年後に再び炎症が起こる可能性もあります。それを考えると、妥協せず精密な治療を行うことが大切です。私自身、細部までこだわって治療するほど、歯を長く残せる可能性が高まると感じています。近年は根管治療の器具にニッケルチタンファイルが登場し、歯の根の内部まで精密に掃除できるようになり、治療の精度向上や時間短縮にもつながっています。もし、残念ながら歯を残すことが難しい場合でも、インプラントや入れ歯などの選択肢もあります。当院では根管治療だけでなく、それらの治療にも力を入れ、患者さんにとって最適な方法をご提案しています。
インプラントは、治療後のメンテナンスが大切だといわれますよね。
インプラント治療を選択する以上、定期的なメンテナンスは欠かせません。そのため当院では、治療前にメリットだけでなくリスクについても丁寧にご説明しています。インプラントは優れた治療法ですが、永久に機能するとは限りません。加齢による骨の変化や歯周病、かぶせ物の摩耗などによってトラブルが生じる可能性もあります。骨は年齢とともに0.1mm下がるともいわれ、歯周病が加わるとその進行がさらに早まるため、なるべく骨が下がらないようにメンテナンスしなければなりません。また、かぶせ物が摩耗して歯の間に隙間ができることもあります。だからこそ、患者さんご自身がお口の健康管理に積極的に取り組み、定期的に通院していただくことが大切です。メンテナンスを継続することで、状態の確認はもちろん、かぶせ物を交換する適切なタイミングなどもアドバイスできますので、ぜひ欠かさず通っていただきたいですね。
入れ歯についても教えてください。

基本的に、入れ歯はインプラント治療が難しい場合に提案させていただいています。最近は、自費にはなりますがノンクラスプデンチャーと呼ばれる入れ歯が審美性も優れ、安定性も望めるとされています。金属のばねを使用していないため、装着感を気にされる方にお勧めしています。ノンクラスプデンチャーを含めて、入れ歯は型採りが大事です。形がきれいに採れていないと、せっかく入れ歯ができてもしっかり噛めない物になってしまいますからね。当院では、きれいな形を残すために印象材を薄くしたり、噛みながら型を採ったりしています。このあたりの知識と技術は、父から学びました。実は入れ歯のほうが、インプラントよりも技術的に難しいといわれているのです。
患者の視点と、歯科医師の慎重さを持って診療する
患者さんとのコミュニケーションで、心がけていることはありますか?

わかりやすい説明はもちろんとして、患者さんの話をよく聞いて、患者さんの感情に寄り添うことを大切にしています。私には話しにくいことでも、スタッフなら話せるという方も多いですし、クリニック全体で話しやすい雰囲気づくりに努めています。患者さんと同じ目線に立つために、相手の目を見て話す、同じ目線の高さで向き合う、納得できるまで何度も説明するなど、当たり前のことですが常に心がけています。説明に関しては、アニメーションや、歯科用CT・エックス線で撮影した画像を見ていただきながら説明しています。
先生ご自身も、幼少期から虫歯が多かったとお聞きしました。
実はそうなのです。私自身も現在、歯科医師の友人に治療やメンテナンスをお願いしています。患者として歯科治療を受ける機会があるからこそ、「ここを引っ張られると痛いだろうな」「この器具はこの角度から入れたほうが楽かもしれないな」と考えながら、できるだけ患者さんの負担が少なくなるよう心がけています。これは歯科治療でよくいわれる「痛みの少ない治療」というだけではなく、私自身が患者として受けたいと思う対応や配慮を、診療の中で実践したいという思いからです。ですから、治療内容の説明は十分な時間をかけて行いますし、より精密な治療を提供できるよう、高性能な機器の導入にも力を入れています。常に患者さんの立場に立ちながら、納得感のある質の高い治療をめざしています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

私は、たとえ99人の患者さんの治療がうまくいっていても、1人でも思うような結果にならなかった患者さんがいれば、その原因がわかるまで徹底的に調べて考え続ける性格なんです。この忍耐強さは歯科医師として生かされている気がしますね。患者さん自身が治療に対する理解を深め、納得して治療に臨んでいただけるように、丁寧に時間をかけて診療していますので、ちょっとしたことでもお気軽にご相談ください。老後の貯金ではないですが、早い段階から歯を大事にして、虫歯や歯周病があればきちんと治療をしておくことが大切だと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント/33万1000円〜、ノンクラスプデンチャー/17万6000円〜 ※症例により異なりますので、詳しくはクリニックへお問い合わせください

