虫歯も歯周病も予防が肝心
歯科医院でメンテナンスを受けよう
せお歯科クリニック
(東かがわ市/讃岐白鳥駅)
最終更新日:2024/07/29


- 保険診療
⻭科医院の定期受診は定着しつつあるが、まだまだ「⻭が痛み始めたら」「⻭に穴が開いたら」「⻭茎が腫れたら」⻭科医院へ行く、と考える人は多い。症状が出る前に⻭科医院を受診し、虫歯や歯周病などの口腔疾患を予防する。それが「予防歯科」と呼ばれる概念だ。東かがわ市白鳥の「せお歯科クリニック」は、予防歯科の啓発に力を注ぐ歯科医院。「まずはご自分のお口の中の状況を知り、ご自分の持つリスク因子を把握していただきたいです」と、瀬尾恭平院長は訴える。地域の健康寿命延伸に向け、今日も診療室で患者と向き合う瀬尾院長に、虫歯と歯周病の成り立ちや、時間をかけて行われるメンテナンスの内容、そして予防⻭科に対する想いを聞いた。
(取材日2024年7月11日)
目次
地域のかかりつけ歯科医院として、虫歯や歯周病から地域住民を守る
- Qお口のメンテナンスは、どれくらいの頻度で受けるべきですか?
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A
▲来院する頻度は、歯科衛生士とも相談しながら決めたい
患者さんのお口の状態に合わせてにはなりますが、3ヵ月に1回程度が目安となります。歯磨きに自信のない方などは、歯科衛生士とも相談した上で、1ヵ月に1回という頻度になることもありますね。歯質の強化と虫歯の予防を目的として、歯科医院では高濃度のフッ素を塗布するのですが、その効果をある程度持続させるためには、やはり定期的な受診が理想的です。特に、お口の中で疑問に思うことがある方や、何年も歯科医院に行けていない方、妊娠・出産・転勤・進学などでライフスタイルに大きな変化があった方などは、お口の状態に合わせたアドバイスをさせていただきますので、歯科医院を受診していただくと良いと思います。
- Qそもそも、なぜ人は虫⻭になってしまうのでしょう?
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A
▲まずは適切な歯磨きを行うことが、虫歯予防の第一歩
歯磨きが足りていないと、お口の中の細菌が食べかすなどの糖分を栄養として、歯を溶かす酸を作り出します。これが虫歯です。ミュータンス菌などと呼ばれるこの細菌は、時間の経過とともに増殖し、風邪などのように感染力を持ちます。人間はもともと、虫歯の原因となる細菌を持ちませんが、唾液を介して親などから感染し、細菌を常在させるようになるのです。大切なのはバランスです。歯磨きを頑張っていても、歯の質が弱ければ細菌が増殖して虫歯になりやすいですし、歯磨きをしていなくても、細菌が少なくて歯の質が強ければ、虫歯になりにくいでしょう。虫歯を防ぐためには、細菌・糖分・歯質という3つのリスク条件を排除することが大切です。
- Q歯周病の原因についても教えてください。
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A
▲歯周病を防ぐためには、できるだけ早くリスク要因を改善すること
歯周病も細菌性の病気です。空気を嫌う歯周病菌は、不十分な歯磨きなどを原因として、主に歯周ポケットの中で増殖しプラークを形成します。すると歯茎が徐々に炎症を起こし、最後には骨が破壊されます。これが歯周病です。年齢的には永久歯列が完成し、歯周ポケットの深さが定まる15歳頃から発症しやすくなります。「サイレントディジーズ(静かなる病気)」と呼ばれるように、症状は目立たず進行し、進行するスピードも人によって異なりますので、できるだけ早くリスク要因を改善することが重要です。初期の歯周病であれば、マウスウォッシュを使用する、喫煙習慣をやめるなどの改善策を取りつつ、定期的に歯科医院で進行度をチェックします。
- Qメンテナンスでは、具体的にどんなことを行いますか?
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A
▲メンテナンスの主体は歯科衛生士
当院の場合は、まず口腔内の写真撮影からスタートします。初めてメンテナンスに来られる方であれば、プラークを染め出した写真とそうでない写真の2枚を撮って、以降は来院されるごとに、どちらかの写真を交互に撮影。それをモニターでお見せしながら、口腔内の清掃状況や歯茎の位置などを把握していきます。半年に1回は部分的なエックス線撮影を行って、視認できない虫歯も確認。メンテナンスの主体は歯科衛生士です。清掃状況の評価、ブラッシング指導、歯周ポケット内の洗浄・除菌を実施し、最後に高濃度のフッ素を塗布すれば終了となります。洗浄の際は、歯の表面を傷つけないように細かな粒子を当てながら、汚れにアプローチしていきます。
- Q子どもと一緒にメンテナンスを受けることはできますか?
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A
▲小さな子どもがいる場合は、ファミリールームが安心
当院にはキッズスペースつきのファミリールームがあり、お子さんもお母さんも、一緒にメンテナンスを受けていただくことが可能です。お子さん用として、いろいろな味の歯磨きジェルや消しゴムのプレゼントも用意しています。乳歯や永久歯が生えたばかりの頃から、歯科医院でフッ素を塗布されていれば歯質の強化が図れますので、お気軽に来ていただけたらと思います。お母さんに対しては、同じ親の立場からアドバイスさせていただくことも多いです。どんなに忙しくても夜は仕上げ磨きをして、糖分の多いお菓子やジュースは、できるだけお子さんが成長してから与えましょう。仕上げ磨きの姿勢にもコツがありますので、お悩みの方はご相談ください。