痛みの根本改善を図る
チーム力が強みのリハビリテーション
むらた整形外科
(福岡市西区/今宿駅)
最終更新日:2025/10/15
- 保険診療
首、肩、腰、股関節、膝関節、手足、肘などの痛みやしびれに対し、リハビリテーションによる根本改善に取り組んでいる「むらた整形外科」。同院では、理学療法士、作業療法士に加え、診療放射線技師も在籍し、エックス線検査や骨密度測定による診断の精度向上に注力している。「適切な診断は治療の道筋をつけるためにも必要不可欠です」と話すのは村田大院長。再発予防においてもリハビリは必要だが、患者のモチベーションを維持するのは簡単ではないという。そのため、同院では医師だけでなく、スタッフ全員が患者との対話を重視。「同じ腰痛であっても感じ方は人それぞれ。リハビリメニューも薬も一人ひとりのニーズに合わせることで、患者さんのモチベーションも上がると考えています」と話す村田院長に、同院で行うリハビリの特徴を聞いた。
(取材日2025年9月29日)
目次
リハビリテーションを継続できるようチームで患者のモチベーションにも働きかけ、症状の根本改善を図る
- Qこちらではどのようなリハビリを行っていますか?
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A
▲患者一人ひとりの時間を長めに取って丁寧な説明を心がけている
理学療法士による運動指導や物理療法といったリハビリは一般的かと思いますが、当院には身体の運動機能や認知機能、精神に障害がある方が、問題なく日常生活や社会生活が送れるようにリハビリで支えていく作業療法士も在籍しています。その中には手に特化した専門のスタッフが在籍している点も当院の特徴だといえるでしょう。一般的に1人の患者さんに対し1人のスタッフが担当することが多い中、当院はチーム制を導入。1人の患者さんに対し2人あるいは3人でディスカッションしたり、リハビリ中に私自身が伺い、患者さん、リハビリスタッフ、医師、看護師で治療方針を決めていくこともあります。これを私たちはリハビリ中診察と呼んでいます。
- Q専門性の高いスタッフが在籍しているのですね。
-
A
▲リハビリの様子も見て、治療計画を決めていくという
外部から講師を招いて積極的に勉強会を行ったり、私が言わずとも自分たちの知識や技術を持ち寄って自発的に意見を交換したりと、意識の高いスタッフばかりです。スタッフの中には、大学で臨時講師をしているスタッフも在籍しており、学生さんの学びの場を提供するために実習生を受け入れています。学生を指導することで、スタッフ自身の成長やスキル向上にも間違いなくつながっていると感じています。前述したリハビリ中診察では、スタッフがプレゼンテーションする形を取っており、それがさらなる成長を促すと考えています。患者さんが診察室で私に言えなかったこともスタッフには伝えていることもあるので、大切な情報共有の場となっています。
- Q整骨院ではなく整形外科に通うメリットは何でしょう?
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A
▲リハビリはチーム制を敷いて、複数人で一人の患者に対応する
診断の正確性だと私は考えています。次に治療の選択肢の多さ。痛みがあれば、精密検査の結果をもとに診断後、多角的な治療を試みることができます。もちろん、理学療法士が行っているような可動域訓練やストレッチを提供している整骨院もありますが、整形外科では注射やお薬も取り入れながら改善を図ることが可能。また、多種多様な検査機器を用いてしっかり評価しながら適した治療法を選択していきますので、患者さんの状態に適した正確性の高い治療法の選択ができることも大きなメリットだといえるでしょう。状態によっては手術という選択ができる点も、整形外科ならではのメリットだと思います。
- Q先進の機器も活用されていると伺いました。
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A
▲先進機器を導入し、患者の痛みの緩和につなげる
私たちの役割は患者さんのあらゆる痛みを改善することなので、必要と判断すれば積極的に先進機器を導入するようにしています。使用していく中で、これまで以上に改善への期待が持てることが多々あり、新しい可能性を見出せるという意味でも、医師、患者さんともに先進機器は大きな希望になると考えています。最近新たに導入した機器もしかり。痛み、炎症、骨折などの回復を促す機器で、私自身大きな期待を感じています。当院でどのくらいの改善が見られたかデータを取り、確かな結果を出せれば、さらに多くの方が救われるきっかけにもなると思いますので、モデルケースになれるよう、引き続き取り組んでいきたいです。
- Qリハビリの重要性については、どのようにお考えですか?
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A
▲スタッフ全員が患者との対話を重視している
整形外科治療の根本はリハビリだと考えています。健康で、毎日ウォーキングやストレッチが行えるならリハビリも整形外科も不要です。しかし、それが難しいから私たちの存在があるわけで。そもそもリハビリや運動がしっかり行えていれば膝の手術も不要なことも多いんですね。その根本改善のためにリハビリが重要だと考えます。ただし、患者さんとの信頼関係を築くことが鍵なんです。太ももの前の大腿四頭筋を鍛えれば膝の痛みを軽減でき、軟骨の擦り減りの予防につながることは多くの方がご存じですが、ご自身でこの訓練を維持できる方はわずか。定期的なリハビリで患者さんのモチベーションに働きかけることも継続力につながると考えています。

