診療台の代わりにカラフルなソファーが置かれた診察室。木の香りが漂い、遊びの広場が隣接する待合室。歯科医院というより、まるで保育施設に足を踏み入れた気になるのが2022年6月に開院した「さかいこども歯科・矯正歯科」だ。白衣ではなく、カジュアルな服装を身にまとう酒井啓介院長は、保育と歯科の連携を理念に掲げている。そのイメージどおり、同院には授乳支援施設と情報発信の広場も併設され、広く子どもの口腔機能の発達支援に取り組んでいるのが特色だ。「歯の生えていない年齢から、予防はできるんですよ」と語る酒井院長は、歯周病の原因が成長期の口腔機能発達と関係していると気づいた勉強家でもある。熱量を持って、自分の理想を形にしてきた酒井院長に小児歯科への思い、口腔機能発達の大切さなどを詳しく聞いてみた。

（取材日2023年2月14日）