長引く咳は肺炎・慢性閉塞性肺疾患・喘息・アレルギー疾患の可能性もあるので早めに受診を

Q長引く咳は医療機関にかかるべきでしょうか。

A

▲働き世代に向けて日々の健康管理を包括的にサポート

かかるべきだと思います。最近はドラッグストアなどで、クリニックが最初に処方する薬に近い成分である市販薬を手軽に購入できます。そのため咳がある際、まずは市販薬で様子を見る人もいるでしょう。症状の改善につながるのであれば良いのですが、もし症状が残ってしまった場合、何か病気が隠れている可能性もあります。できれば呼吸器内科に相談してほしいところです。しかし専門としているクリニックはそう多くはありません。その場合はとりあえず、家の近くの内科や、かかりつけの先生に診てもらうというのも一つの方法です。

Qどれくらい咳が長引いたら受診すべきですか。

A

▲内科診療、健康診断・人間ドックを中心に行う

3週間が目安とされていますが、もう少し早い時期に受診が必要な場合もあります。1日のうちに何度も咳で苦しむ時間がある、一定の決まった時間帯に咳が出る、我慢できないくらい強く咳き込むといった症状が1週間以上続いているならば、一度受診してみてください。また、風邪やインフルエンザの咳はだんだんと和らいでいく傾向がありますが、逆にどんどん悪くなるというならば、違う病気が疑われるので早めに医師に相談してください。

Q長引く咳にはどのような病気が隠れていますか。

A

▲内科全般・喘息や肺炎を始めとした呼吸器疾患の診察を得意とする

例えば、発熱と咽頭痛を伴う咳と痰が数日で悪化したならば、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などが原因とも考えられます。一方、嘔吐を伴うような激しい咳や色がついた痰が長引くならば、細菌性肺炎やマイコプラズマ肺炎、百日咳などの急性の感染症かもしれません。激しい咳と痰が落ち着いた後も咳は完全に消えないときは咳喘息やアトピー咳嗽（がいそう）、逆流性食道炎などが考えられます。それが数ヵ月にも及ぶならば気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患（COPD）、慢性気道感染症の可能性も。以上のように長引く咳にはさまざまな疾患が隠れているので、できればきちんと検査ができるクリニックに相談してほしいところです。

Qこちらではどのような検査をしていますか。

A

▲忙しい人に向けても迅速な検査対応が可能

呼吸器内科を標榜する当院は、呼吸器関連の検査が充実しているのも特徴の一つです。胸部エックス線検査や、気道の炎症を調べられる呼気一酸化窒素濃度測定、肺機能検査（スパイロメトリー）などが受けられ、結果もすぐにわかるようにしています。その他にはインフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、その日の内に陽性か否かわかったほうがいい感染症に関しても調べられるのでご安心ください。

Q咳に関して、日常生活において注意すべき点を教えてください。

A

▲日々のちょっとした予防する意識が大切と語る田坂先生

咳を長引かせやすい体質の方、気管支喘息やCOPDなどの呼吸器疾患をお持ちの方は病状を悪化させないために、手洗い・うがい、人混みでのマスク、喉の加湿を習慣にしましょう。可能であれば空気清浄機の使用も検討してください。また、アレルギー由来の咳が続いているならば、ダニやホコリ、ハウスダストなどのアレルゲンを回避するのが一番の対策だと考えています。当院ではアレルギー検査も行っているので、まずはアレルゲンを把握しておくことをお勧めします。特定の季節に咳が出やすい方には予防的な薬の処方も行っているので、活用していただければと思います。