島津 貴咲 院長の独自取材記事
杉並ペディアトリック歯科
(杉並区/久我山駅)
最終更新日:2026/03/25
久我山駅や西荻窪駅からもアクセスが可能な閑静な住宅街に2022年に開業した、小児歯科専門の「杉並ペディアトリック歯科」。院内は壁や床が木目調で統一され、まるでサロンやカフェのように親子がくつろげる雰囲気になっている。「アウトドア風なカフェをイメージしています」と話す院長の島津貴咲先生は、すでに別の小児歯科医院で院長を勤めた経験を持ち、2児の母でもある。各診療スペースに設置されたキッズスペースや、怖くないようにとBGMを流せるスピーカーのついた歯科用CT導入のレントゲン室には、島津院長の子どもに寄り添う優しい目線を感じる。歯の診察だけでなく、食べ方や話し方、さらには子どものメンタル面までもサポートできる「子ども博士」のような存在になりたいという島津院長に、診療への思いについて聞いた。
(取材日2022年6月21日/情報更新日2026年3月18日)
親子が安心して通える小児歯科を地元につくりたい
杉並で開業されたのはなぜでしょうか?

2022年5月にここを開業するまでは、世田谷区で小児歯科医院の院長を6年間務めていました。そこで多くのお子さんを診ていく中で、虫歯の悩みだけではなく、歯並び、話し方や食べ方についても悩みを抱える親御さんが多くいらっしゃいました。そういった相談に応えていくうちに自分の地元でも同じようなクリニックができればいいなと思い、杉並での開業を決めました。私は生まれも育ちも杉並ですから、来てくださる方も自分と同じ幼稚園や小学校の出身の方がいらっしゃいます。同じ母校のお子さんや親御さんが来院されると、思わず一緒に校歌を歌ってしまうこともあるんですよ。
小児歯科を専門に掲げていらっしゃる理由は何でしょうか?
「歯科医院は怖いところ」という不安を取り除き、親御さんとお子さんが安心して通える場所を提供したいという思いからです。院内のすべての診察室にキッズスペースを設けていますので、お子さんが楽しみながら通っていただける環境を整えています。親御さんには虫歯だけではなく、食べ方、話し方、発音、さらには性格やメンタル的なものも含めて、気になる点をどんどん相談していただきたいですね。私は小児歯科が専門ですが、歯だけでなく、メンタル的なことから全身の発達まで、子どものことにはなんでも相談に乗れる「子ども博士」のような存在になりたいと思って勉強してきました。そういう知識を、診察を通じてお伝えできればと思っています。
小児歯科では、どのような診察を行うのでしょうか?

初診は検査、写真撮影、エックス線検査、カウンセリングなど、45分ほど時間をかけています。親御さんからよく相談されるのは、歯並び、虫歯予防、歯磨きを嫌がるのはどうしたらいいか、などです。そうした話をベースに、お子さんの食べ方や話し方などに話題を広げていきます。意外に思われるかもしれませんが、食べ方や飲み込み方、偏食、食べる時間が長すぎる、遊び食べしてしまうなどの悩みも、歯科の分野なんですよ。カウンセリングでは、どんなおやつを食べているか、どんなブラッシングをしているかを伺います。治療では、お子さんに楽しく歯科医院に通っていただけるように、恐怖心を抱くような「注射」や「歯を削る」という言葉は使わず、「歯を眠らせるよ」「お水でやっつけるよ」といった言い方をするようにしていますね。
子どもたちの「自分の歯を守る」意識を高めるために
こちらでは予防歯科に力を入れているそうですね。

はい。まず、1歳7ヵ月~2歳7ヵ月の間は最も虫歯菌がうつりやすいので、その年齢のお子さんを持つ親御さんには、虫歯リスクを減らすには親御さん自身が口腔ケアをすることが大事だということをお伝えしています。また、永久歯が生えてからの3年間は一番歯が弱い時期なので、子どもたち自身が「自分の歯を守っていくんだ」という意識を持って、正しいブラッシングの習慣をつけていくことが大切です。そのために、時間をかけてブラッシングのやり方を指導し、日頃歯ブラシで磨けていないところを写真などで親御さんに見ていただいて、自宅でのケアに役立ててもらうようにしています。忙しくてお子さんの仕上げ磨きができないご家庭には、お子さんが一人で磨けるように声かけします。3歳くらいでも自立しているお子さんは、「ここはまだ磨き残っているからどうすればいいかな」と声をかけると、理解して一生懸命練習してくれます。
歯並びについても、予防できることがあるようですね?
お子さんが小さい頃から歯並びを気にされる親御さんは増えていますね。実は歯並びは、食べ方や呼吸法などが大きく影響します。食べる時にくちゃくちゃする、早食いする、あまり噛まない、いつまでも硬いものが口の中に残ってしまうなど、きちんとした食べ方、飲み込み方ができていなかったり、鼻呼吸ができず口をポカンと開けていたりすると、後々歯並びに悪影響を及ぼす恐れがあります。なので、まずは舌のトレーニングなどを指導しながら、唇や舌の機能を発達させるにはどういう食習慣にすればいいかをアドバイスさせていただいています。こうした予防管理をしながら、必要な場合はお子さんにとって適切なタイミングで矯正のご案内をしています。
治療の時に心がけていることはありますか?

小児歯科は歯を見るだけでなく、その子の生活や発達もしっかり見ていく必要があると考えています。今のお子さんは受験や習い事などでとても忙しいので、歯科治療が負担にならないように、治療にベストなタイミングを探ることも大切なのです。例えば、中学受験や高校受験で頑張っている時期に矯正をスタートさせるのは避けてあげたいですね。矯正は定期的な診察のほかに、ご自宅で装置のケアも必要ですから、受験と並行するのはお子さんに負担が大きいのです。私生活を含め、それぞれのタイミングに合わせた対応ができるように、「部活動は何をやっているの?」「習い事は楽しい?」など普段からお子さんや親御さんとのコミュニケーションを大事にするようにしています。
めざすのは、親の悩みに寄り添う小児歯科医師
なぜ歯科医師を志望し、その中でも小児歯科を専門にされたのでしょうか?

若い頃はどちらかというと子どもが苦手でした(笑)。私は両親が歯科医師なので、その流れで歯学部に進みましたが、兄2人も歯科医師で、姉は歯科衛生士ですから、その中で私だけの専門性が欲しいと思っていたのです。小児歯科を選んだのは、学生時代に姉のところに姪っ子が生まれて、「子どもってなんてかわいいのだろう」と思えるようになり、また母として奮闘する姉の姿を見て、子育てにはいろいろな苦労もあることを知ったからですね。そこで、子どもの成長や発達、母親の悩みに寄り添えるような歯科医師になりたいと思うようになりました。私の母は4人の子どもを育てながら、仕事をしていたので、同じような道をたどっているんですよね。今は家族みんなが歯科医療に携わっているので、互いにアドバイスし合いながらやっているところです。
子育てをしている親として、親御さんと同じ目線に立てるのは強みですね。
2人の子どもを育てる母親として、親御さんの大変さも理解できますから、「虫歯になったのは母親のせいだ」などとは思わないでいただきたいですね。また、親御さんの気持ちや方針はそれぞれ違うので、そうしたことも治療では大事にしたいと考えています。例えば、「フッ素は使いたくない」「おじいちゃんおばあちゃんに預けるから、甘いものを制限できない」など、ご家庭によって事情は異なります。そうした個々の事情も加味しながら、親御さんの要望をできるだけ聞くようにしています。親御さんが不安に思う治療でも、こちらが必要と判断した場合は、なぜ必要なのかをしっかりと説明して、お互い納得した上で治療を進めていければと思います。
最後に、子どもを持つ親御さんや地域の皆さんにメッセージをお願いします。

小児歯科は午前中が空いているので、お子さんが幼稚園や小学校に行っている間に、お母さんが歯のメンテナンスをゆっくり受けられるデンタルサロンになればと考えています。また、障害のあるお子さんをお持ちの親御さんは、「うちの子はじっとしていられない、すぐに暴れてしまう」と歯科にかかることを遠慮しがちですが、それは個性の一つだと考えていますので、来ていただきたいですね。それから、小児歯科だからといって18歳で終わりではなく、大人になってからも継続して診させていただきます。成長したお子さんが、いつか自分の子どもを連れて来てくださることが、今の私の夢になっているんですよ。
自由診療費用の目安
自由診療とは早期矯正治療(乳歯列期)/7万7000円~、小児矯正治療(混合歯列)/38万5000円~、成人矯正治療/82万5000円~ ※小児矯正から移行する場合は差額のみとなります。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

