神谷 洋介 院長の独自取材記事
かみや歯科
(名古屋市熱田区/日比野駅)
最終更新日:2026/03/19
名古屋市営地下鉄名港線日比野駅から徒歩約2分、幹線道路沿いのアクセスしやすい場所にある「かみや歯科」。白を基調に木目とグリーンを取り入れた清潔感あふれる外観が目印だ。同地で生まれ育った院長の神谷洋介先生は歯周病治療のエキスパート。4年間にわたり、米国のコネチカット州立大学やコロンビア大学で研鑽を積んだ経験もあり、データやエビデンスに基づいた治療をコンセプトとしている。幼い頃から野球やサッカーをはじめとしたスポーツに明け暮れていたというスポーツマンであるが、物静かな語り口と穏やかな人柄で、患者から厚い信頼を得ている。そんな神谷院長に開院理由やクリニックのこだわり、将来の展望などについて話を聞いた。
(取材日2022年6月21日/記事更新日2026年3月17日)
生まれ育った地元で地域の人々に信頼される喜び
貴院の歴史を教えてください。

1979年に父が開院したのが始まりです。父が亡くなった2005年より閉院していましたが、リニューアルし、2022年にオープンしました。2階が住居で、私はこの場所で育ちましたので、父の診療する姿はよく覚えています。昔ながらのいわゆる「開業医」のイメージで、ご近所の方からは「優しくて良い先生」というお話をよく聞きました。私が歯科医師をめざしたのも、幼い頃から父の背中をずっと見て育ち、歯科診療を通じて地域の人から信頼される姿を見て、自分も父のようになりたいと思っていたからです。それに、子どもの頃から壊れたおもちゃや機械を直すことが好きで、手先が器用だったのと、人に喜んでもらえる職業に就きたかったのも理由です。
再び開院されて、地域の方も喜んでいるのではないでしょうか。
ありがたいことに、父の時代からのご高齢の患者さんからは「やっと開いたのね」「ずっと待っていたのよ」というお言葉をよくいただきます。生まれ育った場所で、子どもの頃にかわいがってくれた方々に喜んでいただけるのは、歯科医師になって良かったと実感できる瞬間です。開院してみて、私が子どもだった頃のイメージと違うのは、子どもの患者さんが多いことです。現在、地域の幅広い年代の患者さんに来院いただいていますが、治療に限らず、検診やメンテナンスにご家族で一緒に来院される方も多く、歯科医療の時代の流れを感じています。また、当院では、事前にご予約いただければ毎月水曜に2回キッズスペースにて、お子さんをお預かりすることが可能です。
先生はアメリカ留学も経験されていますね。

愛知学院大学歯学部大学院卒業後に同大学で非常勤講師をしていた頃、コネチカット州立大学に勤務していた恩師よりお声がけいただき、私も渡米しました。その後、コロンビア大学に移り、さまざまな経験をもしました。顎関節などについて学び、アメリカの歯科医療を肌で感じ、考え方や価値観が大きく変わりましたね。まず仕事に対してポジティブ。ミスしても「失敗は成功のもと」といった感じです。当時の日本の歯科医療はネガティブな考えに陥ってしまう歯科医師も多かったので、大きなインパクトを受けました。この経験のおかげで自分も前向きに考えられるようになりました。また、アメリカは自費診療がメイン。お金がないと歯科医療を受けることが難しいからか、意識の高い人が多いことに驚かされました。
予防意識を高め、本質的な地域貢献に役立てたい
開院を決意されたきっかけは?

帰国後は愛知学院大学病院で、歯周病について学び、患者さんの治療を経験しました。ただ、治療と同時に学生の指導もしていましたので、すべてを完璧に行うのは難しいと感じていまして……。何より、歯周病に悩み「歯を抜かずに残したい」という方の想いに応えることができた時に、喜びを感じたんです。そして「開院すれば治療に集中できる」という想いが芽生えました。せっかくなら、生まれたこの場所で、昔から知っているおじいちゃんやおばあちゃんに育ててもらった恩返しがしたい。そんな理由から当地での開院を決めました。
診療の特色や注力している治療を教えてください。
私の専門である歯周病治療ですね。痛い、歯がぐらついて噛めないというのは歯周病が原因であることが多いんです。そもそも私が歯周病を学ぼうと思ったのは、歯科医療のベースになると思っているからです。虫歯でもかぶせ物でも、何をするにも、歯周病のない状態でなければ治療は難しいんです。さらに近年は、心疾患や糖尿病などの全身疾患と歯周病との関係が明らかになってきています。まずは歯周病の患者さんにしっかり向き合っていきたいです。また、できるだけ歯を削ったり詰め物をしたりしないで済むように、予防歯科をしっかり浸透させていきたいです。現状では歯が痛いから、詰め物が取れたからなど、トラブルが生じてから来院される方が多く、定期的にメンテナンスしている方はまだまだ少ないと思います。患者さんの予防意識を高めることが、私の役目であり、本質的な地域貢献につながっていくのでは、と思っています。
診療の際に心がけていることはありますか?

歯科医院は「怖い」「嫌だ」というイメージを持つ方が多いと思いますので、できるだけ不安をなくせるように努めています。治療前のカウンセリングでは患者さんのお話をよく聞いて、お話しいただいたことは、否定せずに受け入れます。患者さんというのは話せば話すほど、徐々に緊張が解けてリラックスされるもの。幸いにも当院の患者さんは、気兼ねなくお話しいただける方が多いので、とてもスムーズです。一方で、治療内容についてはしっかりと説明し、納得してもらってから治療を進めるようにしています。納得感がないとトラブルの原因になりますし、適切な治療を提供することができないからです。「お口の中がこういった状態だから、この治療を行います」という理由を明確にお伝えすると、受け入れていただきやすいのです。
理想の歯科医療をめざし、患者に寄り添った診療を
建物や設備にもこだわりが感じられます。

患者さんにリラックスしてもらうために、優しさや清潔感、親しみやすい院内をつくりたかったので、白を基調として木目とグリーンでナチュラル感を演出しました。歯科用CTなどの設備も導入しています。技術や経験はもちろんですが、先進的な設備はより精度の高い診断の可能性を高めると考えているからです。診療室は患者さんのプライバシーに配慮してセパレートに。治療中はデリケートな話題になることもありますので、周りの人に聞かれたくないという方も安心していただけると思います。さらにキッズスペースも用意しましたので、お子さんも退屈せずに楽しんでもらえるのではないでしょうか。もちろん院内の衛生管理も徹底。院内を常時換気する空気清浄機を設置し、治療器具はすべて滅菌器にかけ、グローブやエプロンなど使い捨て可能な物は患者さんごとに取り替えています。
スタッフについて教えてください。
歯科衛生士2人、歯科助手2人の4人体制です。細々とした教育は特にしていないです。患者さんに安心して通っていただけるように「丁寧に対応してほしい」とだけ伝えています。実際に4人とも、どんな患者さんにも笑顔で丁寧に対応してくれており、よくお褒めの言葉をいただいています。歯科衛生士はこれまで培ってきた技術と経験を存分に発揮してくれています。歯科助手2人も歯科での経験はありませんでしたが、接遇面はさすがと言えるものがあり、私も勉強になることばかりです。オープンからまだ1ヵ月で大変な時期ですが、より良いクリニックをつくるために自発的に動いてくれますし、私は助けてもらってばかりです。つくづく今の4人で良かったなと思いますし、「彼女たちに任せておけば大丈夫!」と信頼を寄せています。心から感謝していますね。
読者にメッセージをお願いします。

当院は患者さん一人ひとりに寄り添った丁寧な診療がモットーです。地域の方々に「あの先生はちゃんと診療してくれるから安心できる」と言ってもらえるようなクリニックにしていきたいと思っています。昨今は、オーラルフレイルや口腔筋機能低下症が注目されていますが、「おいしい物を、おいしく食べられること」が、ささやかでも、大きな幸せだと感じます。生涯自分の歯でおいしく食べられるようにサポートしていくのが私の務めです。将来的にはお口のトラブルになる前に来てもらえるよう、メンテナンスなどの予防に力を入れていきたいですね。「ちゃんとお手入れできていますね」とチェックだけという、そんな方が1人でも多くなるのが理想ですし、それこそが本当の意味で地域に貢献することだと思っています。

