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矢野 仁 院長の独自取材記事

よつかいどう泌尿器科クリニック

(四街道市/四街道駅)

最終更新日:2025/07/04

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック main

四街道駅から北へ徒歩約20分、車では約9分の場所にある「よつかいどう泌尿器科クリニック」。「近くに泌尿器科のクリニックが少ない」という地域住民からの声を受けて、地元出身の矢野仁院長が、2022年に開院した。頻度が高い泌尿器疾患として、排尿障害や尿路感染、尿路結石などが挙げられるが、発病に加齢や普段の生活習慣だけでなく内科的疾患や遺伝疾患、ストレスなどが関係しているケースもあるという。年齢や性別に限らず誰しもが起こり得るという泌尿器の疾患にはどのようなものがあるのかや、矢野院長が考えるクリニックの在り方、地域医療への思いなどを詳しく聞いた。

(取材日2025年6月5日)

排尿障害や尿路結石から他の病気が見つかることも

泌尿器科医になられた経緯を教えてください。

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック1

富山大学医学部医学科を卒業後、千葉大学医学部附属病院・泌尿器科学教室に入局しました。当時の医局長だった先生が、私の母にまでわざわざ電話をかけて熱心に誘っていただいたことがきっかけです。その当時、私は外科に入局することも考えていたのですが、人に求められることに対して、応えたいという気持ちもありましたので、泌尿器科を選びました。泌尿器科は副腎、腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道、精巣など、実は扱う臓器や疾患が多く、内科的・外科的アプローチの両者が必要な場合もあります。漫画の天才外科医のようにどんな手術もやってしまう医師像に憧れていたこともあって、専門領域が細分化された現代の外科よりも泌尿器科に魅力的に感じた部分もあります。

泌尿器科の中で特に専門とされている疾患はありますか?

排尿障害と尿路結石です。代表的な排尿障害の原因疾患として、男性なら前立腺肥大症、女性なら過活動膀胱が挙げられます。加齢によるものだけでなく、糖尿病や高血圧、脳梗塞、パーキンソン病、甲状腺疾患といった内科的な疾患が原因のこともあります。尿路結石も同様に副甲状腺機能亢進症や痛風などの内科的疾患や骨粗しょう症、シスチン尿症などの遺伝疾患が原因の場合もあります。排尿障害や尿路結石といった泌尿器疾患から、内科的疾患の発見につながることもあるので当院では内科も標榜しています。

排尿障害や尿路結石から他の病気が判明することもあるのですね。

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック2

泌尿器疾患を掘り下げていくといろいろな病気が見つかることがあるのは意外と知られていないですね。そもそも、泌尿器科への受診ハードルが高いせいなのかもしれません。主に男性が行く科、性病科のイメージが強いので、皆さん本当に困らないと来院しないことが多いです。実際は、女性が泌尿器疾患を患うことも珍しくなく、40歳以上の女性の6人に1人が過活動膀胱を経験し、女性の約6割が膀胱炎になったことがあるとされています。幸い、当クリニックでは女性の患者さんも多いので、偏ったイメージを変えていければと思っています。

積極的な検査で診断を明確にし、わかりやすく説明

こちらのクリニックについて教えてください。

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック3

先ほどイメージの話をしましたが、院内は天窓から光を取り込むなど明るく開放的な雰囲気にしています。設備としては、診察室の他に膀胱鏡を行う内視鏡室やエックス線撮影室、尿流測定を行う検査用トイレなども完備しています。また、手術や入院が必要な際は、以前私が勤務していた東邦大学医療センター佐倉病院や千葉大学医学部附属病院などに、すぐに紹介できるよう、医療連携に力を入れています。四街道で開院したのは、私の地元で土地勘があり、近くに泌尿器科のクリニックが少ないというのもあるのですが、東邦大学医療センター佐倉病院など大きい病院へのアクセスも良く、連携が取りやすいのも理由の一つです。

診療方針をお聞かせください。

診療については、”わかりやすさ“を大切にしています。例えば、診察では話を聞いて、単に「ここが悪そうですね、薬出しておきましょう」で終わらせるのではなく、患者さんにわかりやすいように考えられる疾患名や治療法、薬剤名を具体的に挙げるようにしています。そのほうが患者さんにも納得してもらえますし、帰宅後にインターネットなどで調べて理解を深めることもできると考えています。検査については、画像診断を中心に積極的にお勧めするようにしています。やはり、画像や数値で明瞭化されると患者さんにもわかりやすいですし、何も異常がなければ安心していただきやすいと考えております。当クリニックでは行えないCTやMRIは提携病院で撮影いただき、後日、CD-ROMで届いた画像を患者さんに見せながら説明しています。

症状によっては薬を出されないこともあるそうですね。

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック4

先ほど、排尿障害は内科的疾患などが原因の場合もあると申し上げましたが、一方で心因性である場合もあります。これらの治療には、行動へのアドバイスを取り入れることがあります。具体的には尿意を感じてもすぐにトイレに行かず、少しずつ我慢できる時間を延ばすようトレーニングする、気持ちを「今すぐトイレに行かなくても大丈夫」と言い聞かせてみる、他のことに意識を向けてリラックスするといったことを行ってもらいます。あとは排尿日誌といって、1日のうちいつ水分を取って、おしっこを何回、どのくらいの量を出したかといったことを記録してもらうこともあります。自分の排尿状態を客観的に評価することで、実は重症ではないと気づく患者さんもいます。この方法で十分改善につなげられた場合は、薬を使わず治療を終えることもあります。

地域住民のためにできることを

これからのクリニックについて、今後の展望を教えてください。

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック5

現在、予約外の患者さんをかなりの時間お待たせしてしまう状況ですので、できれば複数人の医師で診療を行う体制を作りたいと考えております。患者さんの中には移動能力などの低下により通院が難しい方もいらっしゃいます。また、前立腺がんをはじめとする泌尿器がん患者さんも増えています。マンパワーが充実したところで、オンライン診療や訪問診療、終末期医療などを開始することも検討しております。一番大切なのは、地域の皆さんが必要としている医療を、「より良く、安定して、できるだけ長い間提供すること」です。そのために、志を同じくする“仲間”をできるだけたくさん集めていきたいという思いがあります。

プライベートについても伺いたいのですが、趣味などはありますか?

大学時代はラグビー部に所属していました。一時期は社会人ラグビーチームにも参加していましたが、団体競技なので決まった時間に必要な人数がそろわないと続けるのが難しいですよね。医師になってからは仕事との両立が大変で、おのずと一人でできる趣味を探すようになりました。せっかく千葉に住んでおりますので、千葉ならではのスポーツということで、今は九十九里浜でサーフィンに挑戦しています。他の病院の先生とも一緒に海に行くことがあり、行き帰りの時間では、お互いの診療状況などが話題に上ることも多いです。医療連携にもメリットがありますので、趣味と実利を兼ねて楽しんでいます。

読者へのメッセージをお願いします。

矢野仁院長 よつかいどう泌尿器科クリニック6

泌尿器科医になって感じたのは、年齢や性別を問わず誰しも何かのきっかけで泌尿器の悩みを抱えるリスクがあるということです。恥ずかしさもあって、誰にも相談できずに我慢してやっと来院される方も少なくありません。ですから、ちょっとでも困ったなと思うことがあったら、我慢せずに気軽に来院していただきたいです。何もなければそれで良かったと思いますし、異常があってもきっとお力になれることがあると思います。

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