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藤井 慎介 院長の独自取材記事

みんなの泌尿器科クリニック

(広島市西区/修大協創中高前駅)

最終更新日:2022/07/07

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック main

修大協創中高前電停より徒歩3分、クリニックビルの3階に位置する「みんなの泌尿器科クリニック」は、2022年4月1日に開院したクリニックだ。駐車場が広く、自動車でも通いやすい。院長の藤井慎介先生は2010年に広島大学医学部を卒業した後、広島県内の総合病院や大学病院で研鑽を積み、日本泌尿器科学会泌尿器科専門医を取得。広島大学大学院を修了するなど、臨床と研究の両立を果たしてきた。勤務医として広島市内の中区や南区で診療を続けていく中で、西区には泌尿器科を標榜するクリニックが少なく、西区の住民が時間をかけて病院に足を運んでいることに気づき、同地での開院を決意したという。今回は藤井院長に同院開院に至るまでの経緯やクリニック名に込めた想い、診療で大切にしていることなどについて語ってもらった。

(取材日2022年6月2日)

広島市西区の人々に泌尿器科の医療を届けるために

まずはこの地に開院した経緯について聞かせてください。

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック1

私は九州の熊本県出身ですが、小学生の頃5年ほど広島県に住んでいたことがあります。その縁もあって、大学は広島大学の医学部へ進学。以後、18年間広島県で暮らしています。この地に開院した一番の理由は、医師として広島市内の中区や南区で診療を続けていく中で、西区には泌尿器科を専門的に診療するクリニックが少ないということを知ったからですね。中区や南区の病院で診療をしていると、わずか10分程度の診療のために西区から片道1時間以上かけて病院にいらっしゃる患者さんも少なくないんですよ。そのような患者さんを多く目にしたことで、「自分が西区にクリニックを開院して、西区の患者さんが泌尿器科に通いやすい環境をつくりたい」と思うようになり、この地での開院を考えるようになりました。

クリニック名にはどのような想いが込められていますか?

泌尿器科は受診にハードルを感じる方も多いと思います。なので、「女性の方やお子さまにも気軽に受診していただきたい」という想いで「みんなの泌尿器科クリニック」という名をつけました。泌尿器科と聞くと「高齢の男性が排尿トラブルなどをきっかけに受診する診療科」というイメージを持つ方も少なくありません。もちろん、そのような方も多く受診されるのですが、女性の排尿トラブルや子どものおねしょなど、さまざまな年齢、性別の方のお悩みに専門的に対応できることが泌尿器科の強みでもあります。「膀胱炎かもしれない」「子どものおねしょがなかなか治らない」などのお悩みがあれば、年齢・性別を問わず、一人で抱え込まずにいつでも気軽に来ていただきたいですね。

クリニック開院にあたってどのような工夫をしましたか?

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック2

クリニックは全体的に明るくやわらかい雰囲気をイメージして設計しました。さまざまな世代の方にカジュアルに受診していただきたいので、明るいながらもおしゃれになりすぎず、リラックスできるような場所をめざしています。特に意識したのは、待合室の居心地の良さですね。一人でいらっしゃった患者さんにもリラックスしてお待ちいただけるよう、椅子の配置を対面にならないよう同じ向きにしたり、カウンター席を作って他の患者さんの視線などが気にならないようにしたりしています。当クリニックが入っているクリニックビルも2021年10月に完成と比較的新しく、駐車場も充実しており、気に入っています。

丁寧な説明とヒアリングで患者に安心感を与えたい

開院から2ヵ月ほどたちますが、患者層や主訴はいかがでしょうか。

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック3

私が望んでいたとおり、お子さんから若い方、ご高齢の方まで、男女問わず幅広い患者さんがお越しくださっているので、非常にうれしく思います。疾患もおねしょや膀胱炎、性感染症、前立腺肥大症、男性更年期障害など、幅広い印象ですね。総合病院や大学病院で診療していた頃は、病院としての役割の都合上、がんの患者さんを診る機会が多く、70歳代以上の男性の割合が高かったので、今は少し新鮮です。また早速、地域の患者さんから「やっと近所に泌尿器科のクリニックができてうれしい」という言葉を頂いており、「ここに開院して良かった」と強く感じています。

診療の中で特に大切にしていることは何ですか?

どの患者さんにも、ご自身の状況を理解してもらい、納得いただいてから治療を進めていくことを大切にしています。病気を治療する間、患者さんがご自身の病気を理解して生活することはとても大切ですので、私自身も一般の方に伝わりやすい説明を常に心がけています。ただ、過度に不安をあおることはしたくないので、患者さんに安心していただき、一緒に治療を進めていけるような関係性を心がけていますね。加えて、泌尿器科では性感染症に関することなど、他人にはなかなか言いにくいことを伺わなければならないことがよくあります。そのため、診療室をカーテンで区切ったり、女性の患者さんの場合には女性の看護師に同席してもらった上で話を聞いたりするなど、患者さんにとって話しやすい環境を心がけています。症状を言語化しにくい、言うのが恥ずかしいと感じる方もいらっしゃるでしょうが、何も恥ずかしいことはないので何でも伝えてほしいと思っています。

特徴的な診療や設備についてお聞かせください。

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック4

当クリニックでは、なるべくさまざまな病気の治療をクリニック内で完結できるよう、透視検査機能つきのエックス線検査機器や内視鏡などの設備を備えています。泌尿器科の場合、エックス線検査機器は尿路結石などの検査で使われることが多いのですが、当クリニックではカテーテルによる処置なども積極的に行っていきたいと考えていますので、透視検査もできるエックス線検査機器を導入しました。また特徴的な診療としては、過活動膀胱に対する治療が挙げられます。過活動膀胱とは中高年の男女に多い病気で、頻尿、尿もれなどの症状が見られます。一般的な治療方法は飲み薬による薬物療法なのですが、2020年から膀胱にボツリヌストキシンを用いた薬剤を注入する「ボツリヌス療法」が保険適用となりました。局所麻酔を行い、10分程度でできる治療なので、症状にお悩みの方はぜひご相談いただきたいですね。

地域の人に頼られるクリニックをめざして

先生が泌尿器科の医師をめざしたきっかけを教えてください。

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック5

実は大学受験の前までは、特に将来なりたいと思うような職業はありませんでした。ただ、「大学に入るなら目的を持って進学したい」「職業に結びつくようなことを勉強したい」という思いが漠然とあったことは覚えています。医学部へ進学することに決めたのは、思春期特有の心の不安定さ、感情のゆらぎなどを経験して、人の心のサポートができる心療内科や精神科の仕事に憧れを持ったからですね。ただ結局医学部5〜6年生の実習を経験してみて、医師としてやってみたいと思ったのは、泌尿器科でした。泌尿器科は手術などの外科的治療から薬物療法などの内科的治療まで幅広い治療が提供できますし、対象疾患も非常に幅が広いです。もともと私は手を動かして作業することが好きだったので、学びがいを感じて泌尿器科に進むことにしました。

大学院ではどのようなことを研究してきたのでしょうか。

大学院では、主に前立腺がんなどのがんに関する研究を行ってきました。当時は働きながら勉強もするという環境を「忙しくて大変だ」と思ったこともありましたが、やはり医師として一定のスキルや知識を得た上で学問への理解を深めたことで、患者さんにより良い診療が提供できるようになったと感じます。前立腺がんは、現在男性が患うがんの中でも特に頻度が高いといわれているんです。これは診断技術が向上したおかげという側面もありますが、食の欧米化など生活習慣の変化も影響していると考えられています。当院でも、検査などを行う際は前立腺がんの可能性も十分考慮し、必要に応じて適切なタイミングで総合病院や大学病院に紹介することを大切にしています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

藤井慎介院長 みんなの泌尿器科クリニック6

広島市西区にお住まいの方々は、泌尿器科のあるクリニックが近隣に少なく、これまで不便を感じていたかもしれません。これからはぜひ当クリニックに気軽にご相談いただけたらうれしいです。私は現在30代ですが、残りの医師人生はこの場所に腰を据えてやっていきたいと考えています。近隣の皆さんに「泌尿器科のことなら、ここに任せておけば安心」と思っていただけるよう、尽力してまいります。

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