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藤田 充 院長の独自取材記事

ふじた内科・在宅クリニック

(市川市/行徳駅)

最終更新日:2025/07/25

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック main

東京メトロ東西線・行徳駅から徒歩約6分。「ふじた内科・在宅クリニック」は、2022年の開業以来、外来と在宅医療の二軸で地域住民の健康を守ってきた。「当クリニックの大きな特徴は、外来から訪問診療、そして看取りまでシームレスに患者さんに寄り添える点です」と語るのは、院長の藤田充先生。クリニックでは、ポータブル機器を使ったエックス線検査をはじめとする各種検査、輸血など、在宅で外来と同水準の診療を受けることができる。また、歯科医師の兄と医科歯科連携体制を取り、相関関係にあるという口腔の疾患と内科疾患の治療が、同じ建物内で受けられるという点も強みだ。日々忙しく診療にあたる藤田院長に、医師を志したきっかけやクリニックの強み、患者への思いを聞いた。

(取材日2025年6月30日)

一人の患者を最後まで診たいとの思いから開業

最初に、医師を志したきっかけをお聞かせください。

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック1

歯科医師である父は、私が幼少の頃から海外ボランティアに毎年参加していました。今も行っていますが、当時の父の口癖は「医師や歯科医師は金もうけをしちゃいけない」でした。兄も私も、そんな父の背中をずっと見て、人助けが当たり前の家庭で育ちました。そして、診療できる範囲が歯科よりも広い医科を、そして医科の中でも、病気の際に最初の窓口になるであろう内科を選択しました。また、近年体の疾患とお口の健康の相関関係が指摘されていることもあり、医科と密な連携が図れるよう、父と兄の歯科診療所と同じ建物内に開業しました。常日頃父から言われていた「患者さんを自分の家族だと思って接し、常に真面目な医師であれ」という言葉を心に留めながら診療しています。

開業を決めた背景はどういったものだったのでしょうか?

大学病院に勤めていた頃、患者さんから「治療してくれた先生に最後まで診てほしい」とよく言われました。しかし大学病院は急性期の患者さんの治療を行う場ですから、一人の患者さんを最後まで診療し続けることができず、もどかしく感じていました。それなら、外来と在宅医療の2本柱で患者さんを最期まで診られるクリニックをつくろうと思い、開業を決めたんです。実際に、将来的に訪問診療を受けたいと考える患者さんが外来でいらっしゃることが多いんですよ。また、通える間は外来に来て、通うのが難しくなったら訪問診療に移るという患者さんも少なくありません。外来と在宅医療の2本柱だと、一人の患者さんをずっと診ることができるので私としてもうれしいですし、患者さんやご家族の方にも安心していただけるのではないかと思います。

外来で力を入れていることは何ですか?

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック2

予防や疾患の早期発見が重要ですので、胃がんの原因となるピロリ菌の検査と除菌治療、あとは内視鏡を使った胃の検査ですね。胃がんの場合、早期発見ならば開腹手術なしで体に大きな負担をかけずに内視鏡下でがんの治療を行うことができます。ピロリ菌が以前いた方、検査でいるのがわかった方は年に1回必ず検査を受けていただきたいです。そうすれば、命に危険が及ぶほど重篤な状態になる前にがんを発見できることが多いと思います。当クリニックでは先進の内視鏡システムを採用していますので、小さな病変でも見逃しにくくなりました。約5mmの細い管を鼻から通しますので、吐き気を感じることは少ないでしょう。それでも不安がある方は鎮静剤を使用しますのでご安心ください。

家族に接するように患者と向き合う

在宅医療では、どういった患者さんを主に診られているのでしょうか?

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック3

ご高齢で足腰が弱くなり通院が難しくなった方や、がんの治療をされている方、認知症で徘徊が始まったり薬の管理ができなくなってしまった方など、さまざまな患者さんに対応しています。先ほども申し上げたように、訪問診療ではもともと外来で来られていて在宅に移行した方もいらっしゃいます。在宅医療のメリットは、クリニックに来院しなくていいことはもちろんですが、病院ではなく、24時間365日自宅で加療ができることです。骨折などで入院するとどうしても、足腰を使わない分体力が落ちてしまうんですね。在宅であれば骨折しても、普段生活している環境で治療を進めることができます。当クリニックは24時間365日体制で、かつ終末期医療にも対応しており、最期を病院でなく自宅で迎えたいという患者さんもいらっしゃいますね。

訪問診療で可能な検査や治療について伺います。

エックス線撮影装置や超音波機器、心電図、ホルター心電図など、訪問診療でもほぼ外来診療並みの検査や治療を行えるように、内視鏡システム以外ほとんどの持ち運べる仕様の機器をそろえています。一番の強みはご自宅や施設でエックス線検査ができることですね。高齢の方に多い誤嚥性肺炎や心不全、骨折の診断にとても役立ちます。ベッドの上で過ごすことが多いご高齢の方は症状が出にくく、エックス線の検査なしでは見逃してしまう恐れがあります。しかし、適切な診断と治療がなされれば、どれも治ることが見込める病気です。また当クリニックでは輸血も行っています。

先生の診療方針、コミュニケーションで大切にしていることを教えてください。

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック4

最後まで患者さんに寄り添うことですね。ご家族に先立たれ一人暮らしとなった高齢の患者さんも多く、皆さん不安を抱えています。そういった方々には、不調になったらクリニックがケアをして、最期までお世話するので安心してほしいと伝えています。一人だとどうしても家にこもりがちになり、社会的にも孤立してしまうので、そうならないようにセーフティーネットとしての役割も担っていきたいですね。コミュニケーションでは、なんでも相談してもらえるように、普段から世間話含めさまざまな話をしています。患者さんはもちろん、そのご家族のお話もよく聞きますし、病気以外の相談を受けることも少なくありません。家族ぐるみでお付き合いしている患者さんも多いんですよ。

地域住民のためになる診療を続けていきたい

緩和ケアについて教えてください。

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック5

人生の最期をどう生きたいか、時代の流れとともに考え方も多様化しています。まず重要視しているのは痛みの緩和ですね。痛みがあるかないかでQOLはまったく異なります。また、残された時間を有意義に生きたいから余命を宣告してほしい患者さんもいらっしゃれば、病名を告げられることで、今を生きる気力をなくしてしまう患者さんもいらっしゃるので、それこそ家族のように患者さんのことを観察して一人ひとりに合った対応を心がけています。まずは明るく過ごしてもらいたいと思っているので、例えば、最期までお酒を飲んで楽しく生きたいという患者さんがいらっしゃれば、状況を見つつ、「ほどほどなら飲んでもいいですよ」と助言します。明るく過ごすことで状態が安定につながることもありますからね。医師としてだけでなく人対人で最期まで患者さんに寄り添っていきたいです。

医科歯科連携の取り組みについて教えてください。

口の中の疾患が糖尿病や肺炎、認知症、がんなどの病気と関連があるということは、世間ではあまり知られていないように思います。口腔ケアと全身の健康というのは密接な関係があり、高齢者にとって口の健康維持・改善はとても重要です。入れ歯や虫歯の問題があっても連絡すればすぐに兄が来てくれますし、私ができない範囲をカバーしてくれるのでありがたいですね。また、抗血栓薬などを服用していてほかの歯科医院で抜歯を断られた患者さんがいたとしても、万が一の場合は私が対応できますし、予後の細かな指示ができます。他院で断られるような患者さんの治療ができるという点もメリットですね。一つの建物内で医科と歯科が受診できるので、例えば、寝たきりになったけれど、かかりつけの歯科医院が訪問診療に対応しておらず困っている患者さんに、ぜひ役立てていただければと思います。

今後の展望も含めてメッセージをお願いします。

藤田充院長 ふじた内科・在宅クリニック6

これは少し欲張りなのですが。地域の患者さんファーストで、全員を診させていただきたいです(笑)。在宅医療は24時間365日体制なので、もし患者さんに何かあった場合もまず私が駆けつけて診たいという気持ちがあります。予防から終末期医療まで、家族が最後まで寄り添うような気持ちでフットワーク軽く一人ひとりの患者さんに接していきたいと考えています。これからも、家族の1人に医師がいるような気持ちで頼れるような、地域の方々が気楽に足を運べてなんでも相談できるクリニックであり続けたいですね。

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