クリニックで行う日帰り手術
経験を生かした医療を地域に提供
渡辺眼科クリニック
(安城市/三河安城駅)
最終更新日:2023/07/19
- 保険診療
高齢になると、眼科の手術を受ける人の割合はグンと上がる。そして身の回りでも、「日帰りで手術を受けてきた」という高齢者が増えたことを実感する人も多いだろう。手術というと、大きな病院でしか受けられないと思っている人も少なくないが、昨今は日帰り手術を行っている地域の眼科クリニックも増えている。2022年に安城市に開業した「渡辺眼科クリニック」もその一つ。院長の渡辺直孝先生は、20年間にわたり、地域の基幹病院で数多くの手術を執刀してきた経験豊富な眼科の医師だ。渡辺院長に、クリニックで受けられる日帰り手術について詳しく聞いた。
(取材日2022年12月12日)
目次
現代は、医療機器や術式の進化によって、低侵襲な日帰り手術ができるようになっている
- Qクリニックではどのような手術に対応していますか?
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A
一般のクリニックでは、基本的に日帰り手術を行うことができます。病名としては、加齢によって水晶体が濁る「白内障」、眼球内の水分排出がうまくいかずに眼圧が上がる「緑内障」、硝子体の手術が必要となる「網膜剥離」や「糖尿病性網膜症」などです。ここ数年は、傷口が小さくて済む低侵襲手術が一般的になってきました。以前は、緑内障や硝子体の手術などは修練を積まないとできないような難しい手術でしたが、医療機器の進歩や新しい術式のおかげで、目への負担も少なく日帰り手術も可能になったのです。当院では、白内障や緑内障の手術に対応しており、クリニックで対応できない難症例と判断した場合は大きな病院へ紹介させていただきます。
- Q白内障手術を受けるまでの流れを教えてください。
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A
まずは、手術日の4週前に採血と目の検査を行います。採血は、手術ができる状態であるかを確認するためで、隠れている病気がないかを調べます。目の検査では、人工レンズを入れるための度数を決めます。その翌週に、血液検査の結果と手術3日前から点眼する目薬を渡し、手術の説明をします。説明の際には、術後の生活上の注意事項もお話ししています。例えば、術後は目に水などが入らないよう自宅での洗髪を1週間控えてもらうことや目薬を1日5回点眼してもらうこと、帰りは眼帯をするので運転はできないことなど。洗髪できないことが気になる方は、美容院で洗ってもらえるように術前に洗髪の予約をしてもらうと良いでしょう。
- Q手術当日の注意点があれば教えてください。
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A
手術当日は、直前の食事は控えたほうが良いでしょう。1時間前ぐらいに来院していただき、瞳を開くための目薬を点眼します。そして、手術直前になったら点眼麻酔をします。麻酔と聞くと怖いかもしれませんが、眼球を傷つけることはせず、ほとんど痛みもなく、なるべく目に負担をかけない状態で手術を行うことができます。手術の所要時間は10分前後で、難症例の場合はもう少し時間がかかることもあります。私は地域の基幹病院で多様な眼科手術に携わってきましたので、難症例でも対応しています。
- Q先生は手術のご経験が豊富だとお伺いしました。
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A
これまでたくさんの手術に携わり、若い先生方の手術指導も行ってきました。20年間勤務した安城更生病院では、重症疾患や難治疾患、専門性の高い疾患など、さまざまな症例の手術をしましたので、当院での日帰り手術も安心して受けていただけると思います。当院では、医療設備、医療機器でも総合病院に劣らない、もしくはそれ以上のものを設置するよう努めていますし、感染症対策を徹底した手術室や術後リカバリー室も用意しています。これまでの経験を生かして、従来と変わらない高度医療を当院でも提供したいと思っています。
- Q手術後は継続的に通院が必要になるのでしょうか。
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A
手術直後は、5分ぐらいリカバリー室で休んでいただいて、問題がなければ帰宅できます。手術後から2週間ぐらいまでは、まれにですが感染症になる心配もあるので、当院では定期的な診察をしています。通院については患者さんの生活に合わせてご案内させていただきます。クリニックだからこそ、手術して終わりではなく、何かあっても対応できるようきめ細かなフォローをさせていただきたいと考えております。気になることがあれば、気軽にご相談ください。